「フェルマーの最終定理」
Fermat's Last Theorem
サイモン・シン著 青木薫 訳
新潮文庫
☆☆☆☆
BBCの教養番組「フェルマーの最終定理」を製作した著者による数学ノンフィクション。
17世紀、ひとりの数学者が謎に満ちた言葉を残した。
「私はこの命題の証明を持っているが、余白が狭すぎるのでここに記す事はできない」
以後、あまりにも有名になったこの数学最大の超難問「フェルマーの最終定理」への挑戦がはじまった。
それから3世紀後の1994年、天才数学者ワイルズによって完全証明されるまでの壮大な数学者達のドラマが描かれています。
脳の数字を司る部分に欠陥があると思われる私には、あまりにも難しく数学的な問題はさっぱり理解できませんでしたが(涙)、数学者のドラマ部分はとにかく感動的で数の世界の美しさに心を奪われていく学者達が、心からうらやましくも感じました。
画家のエッシャーなんかもモジュラー形式という難易度の高い数学的テーマによって対象性を持つパターンを描いている。
実際はモジュラーは4次元であり、2次元では表現できないし、頭の中でも想像できない。
難しくて理解不能だけど、勉強になる〜。
展覧会行こうかな〜・・。
(11月11日から渋谷Bunkamuraミュージアムだよ。)
また古代ギリシャから現代に到る数学の歴史を学べた事はとても大きな収穫でした。
参考までに、「フェルマーの最終定理」とは
Xn + Yn = Zn
この方程式はnが2より大きい場合には整解数をもたない。
BBCの番組も見たいな〜。
この人がお騒がせ者のフェルマー。本業は役人であった。
100ページの論文をもって定理を証明したアンドリュー・ワイルズ。
サイモン・シンの最新作「ビッグ・バン宇宙論 上下巻」(新潮社)
こっちを先に読んだのですが、これも強烈に面白いです。創生神話からビッグバン宇宙論に到るまでの宇宙論の歴史です。
私ももっと頭良かったらな〜。残念!斬り! です。

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