「NHK夢の美術館 世界の名建築100選 その1」
アート
NHK・BSで「夢の美術館 世界の名建築100選」というスペシャル番組を見ました。
http://www.nhk.or.jp/yumebi/
2回にわかれていて、1回目が5時間、2回目が4時間の計9時間の放送でしたが、全く時間を気にせず楽しめました。ほとんど至福の時間でした〜。
私は今の職場に移る前には、建築をメインにしたデザイン系洋書の輸入会社に勤めていたので、多少建築デザインには詳しい事もあり、紹介される建築の数々がとっても懐かしかった。作品に関するちょっとした説明なども加えられて、あらたに勉強になった事もたくさんありました。
紹介作品の構成は下記の5つのテーマ別に紹介して行くというもの。
第1部 「壮麗!名建築への招待」
ピラミッド、タージ・マハール、カッパドキア等世界遺産クラスの超有名建築物の紹介。このコーナーで私が最も感銘をうけたのはケルン大聖堂。ゴシック建築は美しいですね!そして厳島神社。今、私が日本で一番行きたい場所です。そしてアルベロベッロのトゥルッリ。行きたい!
エッフェル塔。1889年建造。19世紀の鉄骨構造の集大成。細部はレースの様に繊細な装飾が施され、最新技術と様式的デザインの共存が、古き良き時代を感じさせます。
第2部 「多彩!祈りの世界を訪ねて」
世界各地の宗教建造物の紹介。このコーナーが最も作品紹介数が多い。パルテノン神殿、マチュピチュ カンボジアのバイヨン寺院(ここは凄い!)等々。このコーナーで一番行きたいと思ったのは、フランス・プロヴァンス地方にあるル・トロネ修道院。12世紀に建てられたロマネスク建築で、コルビュジェはこの修道院に影響を受けて「ロンシャンの教会」を設計したとの事。番組の中ではグレゴリオ聖歌が歌われ、「カドフェル」の世界!(笑)厳かで飾りのない静謐な空間に私も足を踏み入れたくなった。
森の教会。1940年、スウェーデンのアスプルンドの作品。ここは見ているだけで涙が出てきそうな美しい空間。近代ランドスケープデザインの先駆けでもある作品。近代デザインとヴァナキュラーの融合。
第3部 「豪華!権力者たちの館」
ベルサイユ宮殿、アルハンブラ宮殿(信じられない位美しいです。)万里の長城、エルミタージュ等、時の権力者達がその贅を凝らして作りあげた建築物の数々。どんだけ〜?って感じの壮麗さです。(笑)その権力者がこの世を去り、時は移り変わり、建物だけがかつての栄光を忍ばせる幻の様に残る。そう言った意味で、美しくも哀しい感じがします。
その極めつけがルードヴィッヒの「ノイシュバン・シュタイン城」。これが第一次世界大戦も間近の19世紀に建てられたお城だと思うと、現実から逃避しようとしたルードヴィッヒの孤独が胸に迫ってくる様です。写真なくってすみません。
第4部 「日本建築の美再発見」
ゲスト解説者に藤森照信先生が来ていたこともあってか、他のパートもあわせて日本建築がかなりの比重で紹介されていました。「桂離宮」「清水寺」等は第1部で。「平等院鳳凰堂」「薬師寺東塔」等は第2部で。「日光東照宮」「姫路城」等は第3部で紹介されています。この第4部での白眉はやっぱり「伊勢神宮」 この部では近代建築も一つだけチョイスされていて、丹下健三の「代々木体育館」が紹介されていました。吊橋構造と造船技術を駆使したなかなか凄い建物だったんですね、ここは!
第5部はその2へ続く!

0