1962年/日本 (監)黒澤明
(演)三船敏郎 仲代達矢 加山雄三 入江たか子 団玲子 小林桂樹 志村喬 藤原釜足 伊藤雄之助
☆☆☆☆
日本映画の中で一番好きな作品は?と聞かれたら、私はこの作品をあげる事にしているのです。
そんなワケで何度も何度も見ている作品なのですが、今回またまた大いに楽しめました。一体、これほど面白い日本映画があるなんて、高校生の頃はじめてテレビでこの作品を見るまでは思いもよりませんでした。当時はアメリカかぶれ真っ最中で、見る映画といえばアメリカ映画ばっかりだった私に、逆カルチャーショックみたいな作品でもありました。(笑)
「用心棒」の大ヒットで、半年後に公開された姉妹篇。続編ではないのでこの作品から見ても全然OKです。桑畑三十郎から椿三十郎へ。「用心棒」は、殺伐とした雰囲気の中の緊張感にあふれた作品でしたが、こちらはシーズンも春で、うぐいすが鳴いてたりして前作よりはかなりほのぼのムード。緊張感よりも、ストーリーの面白さとコミカルな展開で見せていく作品です。とは言っても、仲代達矢とのかけあいなどはかなりの緊張感。
この映画の原作である山本周五郎の「日々平安」はもともと小林桂樹主演で映画化の予定だったらしいのですが、中止となり三十郎を主人公にそえた「椿三十郎」へと脚色されて映画化。小林桂樹は押入れ侍として出演。
有名なラストシーン。三十郎が使った技は「逆抜き不意打ち斬り」と言うそうです。斬られ役の仲代達矢をはじめ、見守る若侍役の俳優達もこんなしかけになっているとは知らず、呆然としてしまったそうですよ。後のインタビューで仲代達矢は、あまりの衝撃に気絶しそうになったみたいな事を言ってました。(笑)
次回は「野良犬」だ〜!!What A Wonderful Life! (笑)

0