Breakfast On Pluto
2006年/アイルランド・イギリス (監)ニール・ジョーダン
(演)キリアン・マーフィー リーアム・ニーソン スティーブン・レイ イアン・ハート ブライアン・フェリー
☆☆☆★★★
大好きなニール・ジョーダン監督の最新作!彼のユーモア感覚と、心優しい愛情描写は今回も健在でしたが、開巻、小鳥のシーンからはじまって、おとぎ話的な雰囲気が、とってもステキな作品でした。オープニングテーマには、ルベッツの大ヒットナンバー「シュガー・ベイビー・ラブ」が流れ、この作品の全体のトーンを予感させます。時代は1970年代。
アイルランドの小さな町に生まれた赤ん坊パトリックは、母親に教会の前に置き去りにされ、近所に住む一家の養子として育てられる。幼い頃からキラキラしたドレスや化粧に興味を示し、周囲からは"変わり者"のレッテルを貼られるが、常に明るく前向きに生きるパトリックは、ある日、居心地の悪い田舎町を飛び出し、実の母を探してロンドンへと向かうのだが…。(Amazonレビューより抜粋)
男に生まれたけれど、心は誰よりも女らしく、心優しいパトリック=キトゥン。彼が探し求めているものは、真実の愛。親に捨てられ、同性愛者と煙たがられ、爆破テロに巻き込まれ、変態男(演じるのはブライアン・フェリー!)には殺されかけ、友人もIRAの仲間に殺される。
実際の世の中は、本当にどうしようもなく醜く辛い事ばかりだ。でも、彼は決してくじけない。ひたすら"Phantom Lady"と名付けた、ミッツィー・ゲイナー似の母親を探し求める。終盤、母親の住所を探しあて、会いにいく準備をするシーンは、涙がとまらなかったよ。「うんと、コンサバで強い女に見せたいの。サッチャーみたいに見える様に。」と、サッチャー元首相の(当時議員だろうけど)写真を前に身支度を整えるシーンが、私はこの映画の中で一番好き!
ラストも人生のほろ苦さと、いとおしさを感じさせて、是非是非、多くの人に見ていただきたい映画でした。それに、キリアン・マーフィーの演技は必見です!ビックリしたな〜もう、(南伸介風に)
アイルランドを描き続けるジョーダン監督ですが、テーマはいつも愛なのよね・・。
一番最初にジョーダン監督の名前を知った作品「クライング・ゲーム」
この作品はサイコーです。「プルート」と似ているけど、こっちは官能的な作品。
リーアム・ニーソン主演の「マイケル・コリンズ」
アイルランド独立戦争の英雄マイケル・コリンズの半生を描いたドラマで、アイルランドの歴史
に関してとっても勉強になる作品ですよ。
アイルランドは関係ないけど、大好きな作品。「インタビュー・ウィズ・バンパイア」
トム・クルーズ、ブラッド・ピット、アントニオ・ヴァンデラス、クリスチャン・スレーターと出演陣も豪華!ラストで気づくけど、これも実はコメディ(パロディ)なんだよね〜。
「プルートで朝食を」は、1970年代のヒットナンバーが満載です。サントラ欲しいな〜。

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