2006/8/25  23:08

愛とはこういうものですけど何か?  

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日記にも書いたが、家族旅行で悲惨な目にあった次の日の宿となった裏磐梯は
「ペンションどんぐり」。
オナーの宮野さんは奥様とともに三十年も前からここで裏磐梯を見つめながら、
何から何まで一から手でつくり、
天文台から露天風呂から建物丸ごと何もかも何もないところから創造する。
手づくりの温もりに包まれながら旅の疲れを癒してくれる素晴らしい宿であった。
そして三年間フランスで修業されたというご子息の料理もまた、親譲りの何から何まで一から作る、既製品など一切使わない正しい料理だ。
ペンションなので洋食タッチになるが、メインのビーフステーキのソースの味に先ず腰砕けになった。
ふくよかなコクにバルサミコの芳醇な酸味が広がり、壊していた胃腸をに爽やかな喝を入れてくれた。
そして白身魚のムニエルもまたレモンとトマトの優しい酸味にサフランのエキゾチックな風味が漂い、これまた夏のだれた夕暮れにシャキっと清涼感を与えてくれる。
サラダのドレッシングもダイストマトがたっぷりと使われていて身体によいことこの上なく、嫌味なところが何一つない。
メインのガロ二も一つ一つが非常に丁寧に手が入っている。
子供プレートの程よくナツメッグの効いたハンバーグも、しっかりミルクが浸され大きめちぎったパンがアクセントになり、はらりと口の中で解けるような食感は子供にはもったいない。
決して派手ではないが何とも心を打つ丁寧な素晴らしい料理の数々。
そして何より驚いたのは、前日の食中毒を引きずって倒れ伏して食堂に出てくることさえ出来なかったわが女房のために、
わざわざ小さなプレートに今日のメニューを全て消化によいようにと細かく刻み、
自家製であろうカスピ海ヨーグルトものせ、
さらには梅粥まで作って部屋まで運んでくれた優しさには言葉を失い、
なぜか泥のように倒れていた女房は嬉しい美味しいといって完食してしまった。
お陰で翌朝は立ち直り朝食をとるまでに回復するのである。
前日の余りに酷い民宿と、ここ「どんぐり」。
同じ人間なのになぜここまで違うのか。一体何が違うというのか。
それは紛れもなくその人それぞれがが持っている、
そして与える事が出来る「愛」の量と質の違いである。
もし裏磐梯に御用の方は、是非ここに泊まりなさい!嘘は言わない!
ファミリーならなおさら良い。激しく推薦する!
ホームページはhttp://homepage3.nifty.com/dongri/
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2006/8/19  0:35

『駒井鵞静 遺墨百選』  篆刻

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本格的に書を志して既に20年が経過しているというのに、
私は駒井鵞静という人を全く見落としていた事を深く反省している。
名前は勿論知っていたが作品を全く見ていなかったのだ。
学生時代、ある教官から「駒井鵞静など取沙汰するほどのものでもない」との言葉を信じ、
自分で確かめもせずに今日に至った事に己の至らなさを痛感する。
そしてかくの如き偉大な書人がなぜ今日もそれほど大きく取り上げられずに居るのか、世の趨勢というものの脆弱さに怒りを覚えたのは私だけではないであろう。
その時々の心情と言葉の選び方に非常に敏感であり、常に一般大衆にも意識が開かれ、鑑賞者が感情移入しやすい言葉を選んでいるにもかかわらず、相田みつをのように下品で低調なものにならないのは、
表現しようとするところが正しく「書」であるからなのだろう。
それは巻頭にペン書きで掲げられた、

 私は建てるように書いた。
 私は彫るように書いた。
 私は造るように書いた。
 挑みつづけただけだった。

を見れば一目瞭然だ。個性や感情表現に重きを置き、
悪戯に表現主義ばかりを標榜することなく、
文字そのものをいとおしみつつ掌で優しく造り上げていく。
我々が今一度帰るべきころはここにあるのではないだろうか。

さて選りすぐりの百選、
その表現方法の多彩さに先ず驚き、文字の確かさに驚き、そして新しいものに果敢に挑む精神に驚く
一見『魑魅魍魎』などをはじめとするダイナミックでエネルギッシュな作品に目を奪われてしまいがちだが、
かたや仮名の美しさには、胸を焦すほどのたおやかな線と、
驚異的な空間掌握に完全にやられてしまった。
昨今の俗悪な「汚書」に埋もれながらもここにこうして百選が目の当たりに出来る幸福は何にも替えがたい。
今風のお気楽おセンチメンタリズムに、大衆の目ばかり意識した「分かりやすい書」から較べれば、何とも難解な部分もあるのかもしれないが、
この歳になってこんなに素晴らしい書に出会えたことを
一体何に感謝しよう。
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2006/8/1  13:01

うちは食い物屋ではありません。  食い物

クリックすると元のサイズで表示しますクリックすると元のサイズで表示しますここら辺の山間部には茗荷がいたるところに自生しているのだが、そろそろかなと見るといっぱい出てた。茗荷というと何かのつけ合わせ程度で茗荷そのものの料理はなかなかないので茗荷冷や汁御飯をつくりました。茗荷は洗って縦に千切りし塩揉みしとく。梅干の中の赤紫蘇の葉の微塵切りと炒り胡麻少々、醤油を入れ混ぜ冷やしておく。冷御飯にこれをたか盛りし、冷えた出汁を掛けまわしてネギの青いところの千切りを散らしてすきっ腹にかき込むと、それはもう芳しい茗荷の香いっぱい。うだるような夏の昼下がりに食欲増進間違いなし。
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