2008/6/12  23:45

新発見!  自然

先日、地元の山の、あまり歩かれなくなった古い登山道をトレイルランニングした。
登山口から程なくした沢沿いの大岩の足元に、見慣れない濃紫色のランらしき植物を見つけた。
形はサイハイランと呼ばれるランに酷似しているが、これほど鮮やかな紫色のものは
どんな図鑑でも見たことがない。しかもサイハイランは球根状のバルブの基部から花が立ち上がるが、このランには他に透き通ったようなショウガのような根塊からバルブが発生している。

すわ、新種?と思い、三本あった花茎の一本を持ち帰り(本当はいけない…)
早速ネットで調べると北海道や青森で近年新発見された、モイワラン(藻岩蘭)とう新種である事が解った。
しかも国立科学博物館、筑波実験植物園の遊川博士がこの藻岩蘭についての論文を上梓されている。
論文の見出し部分が出ていたので早速読んでみると、
この蘭はナラ茸などの菌類を根塊のなかに取り入れ、
そこに栄養依存した菌寄生植物だそうだ。
また、菌寄生しているため葉の葉緑体を使って光合成をする必要がなく
普通葉を全く生じないと書かれている。
??
しかし私の見つけたものはきちんと葉があるのだ。
これはどういうことだろうと訝り、確かめたくなったので、不躾にも直接遊川博士に写真を添えて手紙を出し、種の同定を御願いしたところ、
ありがたいことに次のようなお返事を頂いた。

「これは徳島や近畿地方で数例だけ発見された、葉のあるタイプの藻岩蘭で遺伝子マーカーでも普通の藻岩蘭とは違う。生息の北限は近畿止まりであろうとの推測をしていたが、関東でこれが発見されたのは初めて。大変貴重な資料なので、是非とも標本として提供していただけないか(要約)」。

早速次の日にクール便で提供させていただいた。
勿論絶滅危惧種とのこと、現地にまだ二株ある藻岩蘭を今後注意深く観察し守って行きたいと思う。それにしても、我が故郷の自然のなんと豊なことか。


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葉のある藻岩蘭。

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ショウガのような根塊から球根が発生しその頂点に葉がつく。横からは花茎が立ち上がる。

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サイハイランに形は酷似している。鮮やかな色の花。
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