2010/11/20  15:54

内モンゴル見聞録そのC  篆刻

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さてようやく、私にとっての当初からの目的であった、印材加工工場の視察です。モンゴル文字で書かれているためなにやらさっぱり分かりませんが、「巴林右旗芸美巴林石彫芸有限責任公司」という会社です。ここの社長の李成国氏はモンゴル族出身で、父親は満州時代、日本軍とも信仰があり、日本語も上手だったとの事です。李社長自身はモンゴル語とともに普段は中国語を話しています。

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右の大きな机前に座っているのが李社長。もともと巴林石は満州時代に日本軍がタルク原石鉱脈をこの巴林右旗に発見し坑道を開発したもので、当時それは「日本坑」と名付けられていたそうです。そして田中角栄元総理と周恩来首相による日中友好条約の会談時、周恩来首相はお土産として巴林鶏血石の玉品を田中角栄元総理に謹呈したという事です。

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工場の敷地内の駐車場には、いたるところに原石がゴロゴロと積まれています。理由は定かではありませんが、原石の上にはハクサイの残りかすのようなものがうち捨てられています。

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もともと巴林右旗には1976年に国営企業の石材加工工場が出来、李社長は当初その国営工場の社長でした。生産量も多く軌道に乗り出したので、2004年民間企業を設立し独立して本工場の社長として就任したとのこと。現在でも巴林石の加工工場はここと国営企業の二社のみだそうです。

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この旋盤ノコは1982年に日本から取り寄せた機械で、それまでは手引きのノコギリで引いていたそうです。最近は巴林石自体、非常に産出量が寡少になり、値段も高騰しているとのこと。安価で硬度も低いウィグル産や遼寧省産、外モンゴルや江西省産などに取って代わられているようで、多分日本で巴林石として販売しているものでも、ウイグルや遼寧省のものがかなり含まれているのではないかと思われます。

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原石の切り出しは石の粉が飛ばないようにと水を混ぜながら斬るので、床一面白い粘土のようなもので覆われていてウッカリ踏むと填ります。写真は旋盤を指差す李社長の奥様。

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さて、大きな原石を手ごろな大きさに斬り終えたものを今度は紐やその他工芸品に加工するわけですが、このの部屋では20代前後であろう若者達が、ロックミュージックなどをギンギンに掛けながらノリノリで楽しそうに作業をしています。皆歯科医の使うようなルーターで彫っています。机の真ん中に各テーブルに分岐する雨トイみたいなものは掃除機のような吸気管で、作業で出た石粉はココから吸い込まれ外に排気されます。

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この若者は、サンプルの写真を見ながら物凄い細かい彫刻を施しています。凄い技術に唖然とします。左手にはゴム球で出来たスポイト状のものを持ち、まぶされた石粉をコレで吹き払っています。

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う〜む…ここの若者達も、このトイレで顔をつき合わせてウ○コしてるんだろうか…
さて、次回は社内の貴重な印材ばかりを集めた印材美術館に潜入します。まだそれほど日本人は拝観していないとのこと。
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2010/11/15  11:25

内モンゴル見聞録そのB  篆刻

さて、2日目は朝から「中国巴林石城」なる宝石市場に視察です。50m四方ほどのパティオのような中庭を宝石店がぐるりと囲むように軒を連ねています。その中庭では朝市のようなものが開かれており大小、種別様々な石が所狭しと陳列されており、日本人だと分かると人だかりが出来、あれ買えコレ買えと言って来るので煩わしいこと限りなしです。

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周りの宝石店はいわゆる高級印材や高価な巴林石彫刻工芸品を置く店。中庭の朝市では地元の人々がオークションで落としてきた品々を比較的廉価で売買しています。高級宝石店と朝市では同じものでも値段が十倍違いますw最初、現地案内役の方に、ココで買えと、ある宝石店を勧められましたが、今回は高級印材には用はないので早々に退散。

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巴林石のみの市場だと思いきや、中には青田石や寿山石、昌化系鶏血石など結構紛れ込んでいます。

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全ての石に無焙煎の白ごま油を綺麗に見えるように塗りたくっているため、石材の割れや傷などが見えにくく粗悪品を掴まされることもしばしばです。

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ここは鶏血石に特化した露店。血は入っているものの地の硬質な粗悪な昌化系鶏血。印材としては使い物にならないのですが驚くような高額を提示してきます。買う気もないのに、「高いよ高いよ」といっていると、十分の一位まで値下げしてくれますw
上にあるピンク色の凍石は、最近キョー和貿易(元アメミヤ)などでも販売している、割に等質な彫りやすいものですが、今までその素性が分からなかった物。最近遼寧省から産出される海岳石(ハイユェンシー)と言われるものだそうで、中でもこのピンク色のものは粉凍石という名称。

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むむむ!!最前列の自然石、手前左から三番目の芋羊羹のような色をした原石。どう見ても巴林石ぢゃない。かなり良質な青田封門青ではないか?露店のおばちゃんに幾らか問えば、30元、約五百円。即買いwいいものが手に入ったと喜んでいたら、赤峯空港の荷物検査で危険物として全て没収。未だに怒りが鎮まらない(怒)

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石城の外にはトラックの荷台にドでかい原石を積んだトラックが。ここでも露店として売買しています。買って持って行きたいと思うものもあります。

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さて今回の主たる目的は、印材の仕入れではなく、日本の篆刻家、あるいは篆刻愛好家のために、あくまで廉価な良材を産地直送にて、出来るだけ中間マージンがかからない方法で輸入出来ないだろうか、それを確かめる為の視察。印材は見ているだけで楽しく、つい時間を忘れてしまいますが、巴林石城はそこそこに、ここ巴林右旗にある原石加工工場への視察に。詳しくは次回にw
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2010/11/10  19:35

内モンゴル見聞録そのA  篆刻

さて、早朝5時に自宅を出てから、ほんの僅かな機内食しか食べていなかった私は、空腹の限界を超えておりましたが、夕食は巴林右旗の街中にあるモンゴル家庭料理屋さんにての晩餐となり、私の食欲のボルテージは一気に跳ね上がるのでした。出てきた全ての料理が美味しく、モンゴル料理恐るべしです。円卓真ん中にあるのはご存知「手把肉」ショーパーロウ。羊の肉をただ茹でただけの料理。甘酢にニンニクのクラッシュを入れたタレと、唐辛子の利いた激辛タレをつけて食べます。羊というともう臭くて食べられないと思われがちですが、全く臭みはありません。さっき絞めたばかりだからですwその他塩味のミルクティーや、牛乳を沸かして上に張った湯葉状の蛋白質を取ってそれをフライにして砂糖をまぶしたものや、巨大キクラゲのサラダ、とうもろこしと羊肉の炒め物、羊の脂身をスライスして揚げたものや、ヨーグルトとも生クリームともいえないねっとりとしたサワークリーム?などなど、今まで食べたことのない不思議なものが満載でした。しかし、本当にどれも美味いのです。お蔭で2`も太って帰って来たorz

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真ん中の木桶に入っているのが茹でたて羊肉。激ウマです。何処の部位かは分かりませんが骨ごと豪快に叩き斬ってあります。

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我々一行に随行してくれた、モンゴルギャルの検根図雅(ゲゲントゥヤァ)ちゃん。この女性なんと内モンゴル巴林出身力士の蒼国来関の妹さんだったぁー!しかも彼氏が大阪大学に留学中とのことで日本語もホンのちょっと話せます。

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なんじゃこりゃーっ!店に掛けてあったモンゴル文字の書道だそうです。一瞬、武田双雲かと思ったw

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ホテルに入ったのは夜だったので、街燈が全くないのため周辺の景色は殆ど見えませんでしたが翌朝部屋のカーテンを開けてみて吃驚、見渡す限り荒涼とした沙漠と砂山。
おおぉー…やはりここは沙漠なんだなぁ〜と改めて確認。

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巴林賓館ホテルの朝食は野菜料理主体のバイキング。やはりどれも美味しゅウございました。周りのモンゴル人たちは、昨日街の食堂で見た、サワークリームのようなものに砂糖と粟の炒ったものを入れて、ぐちゃぐちゃと捏ね回してそれを美味そうに頬張っていました。モンゴル人は塩ミルクティーとコレを食べないと朝が始まらないのだそうです。私もやってみましたが確かに美味い。それと驚いたのはとうもろこしの味。食べた瞬間「何これ?」日本のとうもろこしとは似て非なるもの。甘みは殆どありませんがお餅のようにネットリとしていてこれぞ穀物という風味です。これバター醤油で焼いたら激しく美味いだろうなと想像。

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さて、身支度を整えて、巴林石の石材朝市に出発です。巴林右旗の街中は北京で流行のガラス張りのビルなどもちらほら見え、かなりの賑わいを見せています。以前は自転車の数が圧倒的に多かった中国国内ですが、ココ最近はこんな田舎の内モンゴルでも原チャリがかなり多くなり、運転は相変わらずめちゃくちゃなので事故も多いのとのこと。街の看板は基本的に漢字ですが、必ずその隣にはモンゴル文字が併記してあります。

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ホテルから車で30分程走ると、中国巴林石城(巴林石市場)に到着!
詳しくは次回に。。。
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