2010/12/31  16:21

内モンゴル見聞録そのD  篆刻

さて干支印セールなどで長らくストップしておりました、内モンゴル見聞録を再開いたします。
今回は、巴林石加工工場の「巴林右旗芸美彫芸公司」の内部潜入レポートですw
たぶんココの取材レポは希夷斎ブログが日本初じゃないかしら…

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白壁の三階建ての結構大きな建物で、中には巴林鶏血や巴林彩凍石の奇石・美石を集めた一大展示室があります。先ずはその展示室からご覧下さい。
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一昔前の十数年くらい前なら、このレベルの石なら日本の書道用具店にも流通していました。あの頃はよく探せば、凍石系のものの中にも若干血の混じったものが散見できました。現在は見る影もありませんが…ここの社長、李成国氏も、「今は巴林石自体の生産量が激減しており、かなり高価なものになってしまったので、普段は遼寧省産の「海岳石」やゴビ砂漠から産出される外蒙古石を加工生産せざるをえなくなっているそうです。

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こちらは彫塑部門。非常に精巧な細工が施してありまるで生きているよう。
また石の色もクリーム色のものが多く、象牙彫刻のようです。

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夥しい数の良材が所狭しと展示されています。李社長曰く、「余生は巴林石の美石収集に捧げる」と仰っていました。

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いわゆる「鶏血石」というのは昌化県で採れる昌化石系鶏血が正統品とされていて、巴林石の鶏血というのはあくまで二級品というのが一昔前の一般認識だったように思います。
しかし、実際は昌化石系鶏血はその多くが非常に硬質で刃が立たず、「鶏血」は「篆刻家泣かせ」と言われていたのに対し、巴林鶏血は血脈部も地の部分も硬度も意外に低く、また均質で加工も容易であり、篆刻家にとっては巴林鶏血の方が良材ではないかと思われます。また地の部分は透明感のある濃い灰色、いわゆる「牛角凍」に近いものが案外多く、美的にも昌化石鶏血と遜色を取らないのではないかと思います。

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ガラス越しで写りが悪いのですが、「鶏血王」と題された凄まじい奇石。正に奇跡です。高さ15pほどの鶏血の塊で、地の部分も殆どが非常に滑らかな色の濃い牛角凍。やんごとなきオーラがあります。写真(下)の左は「鶏血王」の裏面。どこまでも均質です。写真右は「美人紅」という材名に近い地部に一筋の血が入る物。コレも美しい。

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この鶏血は、あまりに鮮明にして純度が高く、逆に練り物じゃないかと眼を疑うような逸材。透明感のある餅のような地に網目のような血の表皮を纏っている、究極的美材です。

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最初、夕張メロンのゼリーかと思いましたw「美人紅粉凍」と題されており、多分この展示館で一番高価なものではないかと思われます。暫し引き込まれてしまい言葉が出ませんでした。コレが石だとどうしても思えないw 「田黄石」の中には「田紅」と称される極めてオレンジ色に近い奇材もありますが、ここまでの物は見たことがありません。これも究極材です。

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ウィンドの中の照明の具合で、実際の色とかなり違う色になってます。本当はもうちょっと鮮やかな色なのですが…

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ん?なんか心霊写真みたいなことになってるな…

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「田黄」や「杜稜坑」、「水晶凍」などに似た材もあります。こうしてみると巴林石は非常に多種多様で、青田石系以外であれば中国奇石の類似材は殆ど網羅しているのではないかと思います。

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社長室に置かれていた、毒蛇の彫刻。ん?コレ巴林石じゃないぞぉ?青田石やん。
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参観後、地元のモンゴル家庭料理店にご招待いただき、またもや羊肉を食らう。右が李社長。一つ前の見聞録にも書きましたが、社長は1976年に巴林石加工の国営企業の社長に就任し2004年に独立し、自らここの民間公司をスタート。巴林右旗にある石材加工工場は、李社長の民間公司と、前任の国営公司の二つのみだそうです。日本との初の正式契約は1981年に青島で執り行われたそうで、当時はトラック一杯分(1t)の巴林鶏血が3000元ほどの格安で取引されていたとか。鶏血はだいぶ日本に行ってしまったよ…と少し惜しがっておられました。
日本では巴林石というと今でこそ中国四大石材として仲間入りしましたが、一昔前は伝統のある寿山石や昌化石、青田石の三大石材に比べれば、あくまで新材という見方が支配的でした。私が学生のころの20数年前はまだ、モンパリ(モンゴル巴林の略)などといって亜流品扱いだった記憶があります。
しかし、元々は日本の満州国統治時代に、既に日本軍がここ巴林右旗で「日本坑」と称する坑道を開鑿しており、その歴史は古く、戦前にも既に巴林石は日本に流通していたようです。現に先日、銀座のある古美術店で、戦前に日本に齎された巴林石章が数顆売られていました。
また田中角栄元総理と周恩来元首相の日中友好条約締結会談の際に、周首相から一対の巴林鶏血章がお土産として贈られたことは以前にも書きました。
多分目白の田中邸には今も飾られていることでしょう。
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2010/12/1  17:01

年末、干支印セール  篆刻

年末恒例 干支印10種セール
終了いたしました。お買い上げ誠にありがとうございました。

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内モンゴル見聞録の途中ですが、恒例となりました干支印セールです。
今回も希夷斎特製、オリジナルw集積印材でのご提供ですw 
割れてしまった小さな石材一つ一つを整形し直しモザイクのように接合したものです。二十年前の青田石を使ってますので、今の石よりもよほど良質で、手間もかかっていますから、お買い得でっせぇ〜♪

価格は5分(15mm)以下は4,000円。それ以上は5,000円です。尚ハカマは付いておりませんのでご了承下さい。

御入用の方ございましたらメール
iwanami-k@mtf.biglobe.ne.jp か、あるいは、このコメント欄にお書き込みいただければ幸いです。
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追加@「賀春」縦6分
●売約済m(_ _)m!

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追加A「元旦」金文にて…3分
●売約済m(_ _)m!

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追加B「辛卯」戦国古璽風に…縦7分
●売約済m(_ _)m!

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@金文にてちょっとエキセントリックに…7分

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A金文にて陶印風に…6分
●売約済m(_ _)m!

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B呉譲之的小篆細朱文にて…6分

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C金文にて戦国古璽風に…6分
●売約済m(_ _)m!


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D妊婦が踊ってるみたいになっちまいました。ちょっとエロいw…7分
●売約済m(_ _)m!

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E印篆にて漢印風に…5分  ん? 何か「卯」が変だぞ?と思われる方。朱文として見てみてください。これ、朱白相間印ですわw

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F殷末周初の重厚な金文にて…5分
●売約済m(_ _)m!

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G甲骨文にて…4分
●売約済m(_ _)m!

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H戦国、韓・魏・趙あたりの文字にて、陽文古璽風に…4分
●売約済m(_ _)m!

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I金文にて、少しおおらかに自由に…4分
●売約済m(_ _)m!


時間あればあともう10種第二弾をやるかも知れませんが…
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