2013/12/8  1:11

宮村弦氏  

この時期様々な書展が催される東京都美術館ですが、久しぶりに銀杏紅葉の舞い散る上野公園に足を運びました。
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数ある書展中12/5〜12/11までギャラリーBに於いて「書の予兆」なる前衛、墨象系の若き書家たちのグループ展が開催されています。その中に母校新潟大学大学院の同窓にあたる宮村弦氏が一際異彩を放っております。
数年前に毎日書道展にて毎日賞を取られた作品には見るものを虜にする芳醇な香りを感じ、前衛書で唯一欲しいと心から思いましたが、本日はご本人も会場に居られ、たっぷりとお話が出来てとても有意義な時間を過すことが出来ました。本日12/7、あと4日しかありませんが、このブログを見てくださっている諸氏にも是が非でも現物を見ていただきたいと思い、エントリーさせて頂きます。
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さて現物と言っても、実は全てプリンターでプリントアウトしたもので、ご本人も、「これは書の世界では当然偽物になりますね(笑)」と仰っていますが、なぜそんなことをしているかと言うと、
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例えば、一つ一つが微妙に表情の異なる沢山の「点」を書き、ここにいろは四十八音の文字を充て、墨象的言語記号にし、それらを再度一つの空間に、自分の感覚で余すことなく様々なベクトルと間をもって配置し、その記号の集まりで再び言語化して意味を作品に付加させるという、極めて新しい手法で作品を作っているのです。当然その「点」をパソコン上で組み合わせていくので出来上がった作品はデータとなっていて、プリントアウトして初めて展覧会上での展示にいたるというシステムです。
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これはその点たちが組み合わされた、作品、「ひかりをはじく」

表現形態の新しさはともかくも、全ての筆致とその空間把握と白黒のコントラストのすべてにおいて、「美しい」!
私は、新しいか古いかにはそれ程興味はなく、何に置いてもまず、美しいか美しくないかで全てを判断していますが、とにかく宮村弦氏の世界は美しい。

あまたある所謂既存の前衛書(こんな言い方がおかしいのですがw)、墨象と言われる分野の書を見ても、彼ほど香り高く美しいものを紡ぎ出す作家は居ないのではないか。鑑賞していて全く嫌味がなく、心地よい響き芳醇な香り、書としての王道、古典を窮めた書線、稚拙感の微塵もない大人な空間、圧迫感や攻撃的な苦しさから解放された穏やかな情緒。天才ではないかと思います。


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正直、彼の才能には嫉妬してしまいます。実は今回初の御目文字叶ったということで、記念にツーショットが撮れてウレピー♪ 
巨大公募展は不正審査だのなんだのと喧しく腐敗を極めて居るようですが、こんな若者がいるのだからまだまだ、書の世界は期待できまっせ!

宮村弦氏のサイト→http://gen-m.jp/
因みに↓は2008年の毎日展受賞作「置韻」傑作だと思う。欲しいからお金貯まったらいつか必ず買うから売らないでくれと申しあげた。「うん」とは返事してもらえなかったがw
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