2022/2/4  21:09

會津八一書『秋艸堂』刻字看板  刻字

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昨年、師走も半ば過ぎ、新潟市會津八一記念館館長、野中浩俊先生より、會津八一書『秋艸堂』扁額の刻字看板を制作せよと拝命。野中先生にはご自身の書作品を過去7点ほど刻字作品へ、と私に託して下さっていたご縁もあり、この度のご依頼を承ったものと存じています。しかし刻字家としてはほとんど業績もない市井の自称篆刻家の私などが、そのような大それた仕事を請け負ってよいものだろうか。相当悩みもし、失敗は出来ないという恐れから胃の痛む思いも持ちながら、製作期間約一か月間を要し2月1日に無事、會津八一記念館へと届けることができました。

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 元来、刻字にする目的として書かれてはいないこの作品を、どうやって立体的に仕上げて行くのか。とくに「秋」字、禾偏部の真っ黒である墨溜まり部分の書線を立体的に立ち上げるには、どうしても見えない線を具現化すべく、ねつ造しなくてはならなかった。単なる自称刻字家の私が秋艸道人の書線を思うままでっち上げ、果たしてコレで良いものか。何処かから「そうじゃあないんだよ!」と叱責の声が聞こえそうではあったが、心を無に戻し彫り進めると、その独特な筆捌きを追体験し、改めて強く秋艸道人の作品の凄まじさに触れることができた。更に彼自身が自らの書きぶりに「コレでいいのだ!」と言っている気がした。そこに込められた思いを受け、それに背中を押され「コレでいいのだ!」と、一切の迷いを振り払い鑿を進める事ができた。
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今回の製作は私にとって一生に一度あるかないかの大きな重責を担う仕事だっただけに、存外納得のゆく作品となった事が大変嬉しく、またこの様なありがたい機会を賜り、そしてこのような記念館の入り口、エントランスという誰もが目にする特別な場所にお掛け頂く光栄に、會津八一記念館の職員の皆様には衷心より感謝申し上げる次第です。
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2020/3/16  20:24

刻字第35作  刻字

不断のご愛顧をいただいているお客様より昨年に春にご依頼頂いた刻字を忙しさにかまけてやっとこさ晩秋に製作完了した刻字。春の好時節が秋になってしまい、ブログアップも忙殺しておった次第。
ご高覧頂ければ幸いです。幸いです。尚、製作の一部始終をインスタグラムのストーリーズにアップしてありますので、制作過程がご覧になりたい方はそちらが良かろうかと存じます。

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桂材の赤味の多い部分を切り分けて製材しました。
行草タッチで「好時節」なるべく渇筆表現を忠実再現して臨場感を出しました。

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雷文様の枠を一彫り一彫り丁寧に入れました。

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彫りこみの深さは5mm程度ですが、影により文字の浮き上がりを期待します。

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筆脈が途切れないように渇筆部分の毛の一本一本に神経を差し込んで斬って行きます。

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色入れは胡粉ジェッソという日本画用の下塗り塗料を使いました。

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印にはターナーのアクリル絵の具「和」シリーズの緋色を使いました。
この色は木の色に負けない強い朱色を発色してくれるので刻字の印にはベストな気がします。
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タグ: 刻字 木額

2018/10/30  10:10

刻字第34作  刻字

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私の育った隣町にお住まいの宇野雪村門下、奎星会の駒井光明先生からご依頼頂いた刻字作品。
最初玉作拝見したとき、宇野先生の書かとはっとしました。似ているとかそっくりとか言うより放つオーラがそのもののような気がしました。快作也!と。
60cm四方の大判の桧の厚板。なかなかこのサイズ板取が出来る材は少なく、相当高額だったと思います。5割は渇筆で構成されているため筆の毛先の跡を一本一本を刻さねばならず大変な作業となりましたがようやく完成。久しぶりの刻字のお仕事を頂き木に対する勘が少し戻ってまいりました。
さて一体何という字でしょう?

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