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2008/10/7

茶室は陰謀の巣窟!?  ザ・ハングタン

岩手県内の茶道は伝統的に江戸武者小路千家が主流だと言われているが、高等学校の茶道に採用されているのは裏千家である(わたしの母校T校もそうだった)。
また、岩手の名物南部鉄器の花形である南部鉄瓶なども茶釜同様に茶道で扱うことがあるが、それは裏千家が考案した「立礼(りゅうれい)」という国際的スタイルや略式の盆手前に使われている。

さて、盛岡学園高等部の茶道部室。茶道部顧問の江越千尋は黙々と茶を点てていた。
「本日も、いただきます」
そこへ弓道部や空手部の女子がやってきた。アローこと斉藤葵とホワイトこと白澤美雪もそこにいた。
「千尋先生のお茶って愛情がこもっているわよね」
「そうそう、文化祭のときには行列作るってくらいだもん」
そして茶事のはじまり。江越は文化祭に備えて気合を入れていた。
「そういや去年の学園祭はひどかったもんね」
「あぁ、福島先輩が新田さんとやりあった話だっけ」
「だから今年は調和と癒しをテーマにするみたいよ」
「よかったぁ」
江越のもてなし方を学んだアローとホワイトは笑顔だった。

しかし江越がいない夜の茶室でとんでもないことが起きた。
「おい、今年の文化祭はステージイベントやんないってどういうことだ」
「それはわかってる。ただ学校としても去年のことがあるから…」
「俺たちには承服できないね」
「…」
文化祭のステージ自粛に反発した演劇部や軽音楽部の部員が学園祭担当の三浦利紀を問い詰めていた。
「それならこっちにも考えがあるんだ」
そして合唱部の上田加奈子が分厚い書類を三浦に見せ付けた。
「合唱部のカナッペは簿記と情報技術の主席なんだ、これくらい朝飯前だ」
三浦は紅潮し、そそくさと部屋をあとにした。
「待って。いつものように」
加奈子ともう一人の女子が香を焚き、室内の空気を入れ替えて部屋を出たのは12時を回ったときだった。

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