2019/11/10

MillerとSimonsonの表紙、1981年のSpectacular SPIDER-MAN 54号、55号  アメコミ タイムマシーン

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Frank Millerの表紙に惹かれ買った1981年のSpectacular SPIDER-MAN (“Spec”)をレビュー。Spec 54号と55号について。

Spec 54号の筋書きと画をMarie Severin、会話をRoger Stern、Spec 55号の筋書きをStern、画をLuke Mcdonnel、両方のインクをJim Mooneyがそれぞれ担当。表紙はMillerとWalt Simonsonによる54号のもの。超貴重なタッグ。昔は表紙を誰が描いたかなんて気にかけていないから、オイラのコレクションの中に他にもあるかな、こんな凄い組合せの表紙。

粗筋から。Spec 54号では、証人として証言することとなった悪人Smuggler。しかしマフィアのMaggiaが彼を攫った。それを追ってSPIDER-MANが訪れたのは、日本の歌舞伎ショーを売りにした船上レストラン。55号は政府の施設からNitroが保釈された。そんな恩なんか屁とも思わないNitroは銀行強盗。そこに偶然居合わせたSPIDER-MAN。

表紙を見ても何か日本の認識はこんなもんかという感じ。船上レストランへの送迎船は昔の香港の帆船だったり、甲冑の胴には西洋の龍が描かれていたりね。レストランの名前が菊と刀なのは面白いかな。オイラはその題名の本を読んだことはないけど、西洋人への日本人に関する教科書的なもの。読むべきかな。

次に気に入った台詞を紹介。警察がSPIDER-MANを捕まえようとミランダ憲章を読み始めた時のSPIDER-MANの台詞。”Have you ever known me to remain silent?” 黙っていられないのがSPIDER-MAN。面白い。

暗殺者にSPIDER-MANが猿ぐつわをした後に、言葉が喋れないとわかった後の彼の台詞。”I wasted a lot of time and webbing gagging a guy who couldn’t even talk. Embarrassed.” Sternは伏線を沢山置いて話を進めるのが得意なのだが、SPIDER-MANの台詞が活き活きしている。

さて、55号。55号も一話完結。何だろうこの1960年代の話っぽい感じ。全てが都合よく組み合わされているからかな。

それ程大した話でない中、気に入った台詞を2個紹介。まずは、大学院在学中のPeter。彼は下級生を教えることでいくらかお金をもらっている。小切手を現金化した後の彼の台詞。”But at least now I can pay the rent and maybe have enough left over to buy a Big Mac.”金欠病は彼の持病だ。かわいそう。

Nitroを倒した後のSPIDER-MANの台詞。”I oughtta be turning flips and clicking my heels. Instead I feel like a heel.” 前号に続いてSternの台詞は気が利いている。喜びを表現する踵と鳴らすと、悪者のheelを掛けている。前段で、気化したNitroの身体の気体の成分と、気持ちを悪くするガスの成分を混ぜてしまったことに対する申し訳ない気持ちからなんだけど。(この気体の合成はもうわかんないアメコミ結末。)

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2019/10/27

HULKとの死闘、1970年のX-MEN 66  アメコミ タイムマシーン

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1年前にレビューした1970年前半のX-MENの続きで、第一期X-MENの最終話であるX-MEN 66号を読んだのでレビュー。今回も短い。去年の65号のレビューは下記リンクを参照。
http://green.ap.teacup.com/amecomitoramen/1483.html

筋書きをRoy Thomas、画をSal Buscema、インクをSam Graingerが担当。添付画像はMarie Severinの表紙。買った時はあまり気にしていなかったが、どこが舞台なのかのヒントが表紙に隠されている。

Z’noxなる宇宙人からの侵略から地球を救ったProfessor Xは精神的な疲労から昏睡状態に陥った。何とか治療をするための鍵がHULKにあることを掴んだX-MENはラスベガスに飛び、HULKと対決する。

今回も気に入ったシーンや台詞を順不同で書いていく。その前にBuscemaの画。彼はAVENGERSやSPIDER-MAN等主要なMarvelのコミックを担当している。X-MEN 66号が出版された1970年代より、1980年代の画の方が味が出て良いな。特にSpectacular SPIDER-MANの画が好きかな。それから、彼が描くHULKは兄Johnが描くそれと似ているなと思ったね。

次に本編。AlexとBobbyのLornaをめぐっての喧嘩が楽しいかな。Lornaはそれ程二人に興味がないのも良い。女性の独立が隆盛だった当時の時代背景を反映した良いシーンだな。

読んだことはないが、AVENGERS 66号に関する言及がある。何のことはない。筋書は同じThomasの担当だった。何かこの話面白そう。画をBarry Windsor Smithが担当している。

過去にXavier教授とBruce Banner博士が過去にガンマ線を使った精神的な疲労の治療を研究していたことになっていて、その研究成果を使って昏睡状態のXavier教授を救う。アメコミらしいご都合主義は笑える。

HULKの台詞、”You masked ones talk too much.” お喋り嫌いが、もうHULKの台詞の代表みたいなもんだな。皮肉なのはアメコミの登場人物はみんなお喋りなことだ。(背景や頭の中で考えていることを台詞で説明するからね。)

最後のト書きは、”And they fought happily ever after.”。昔話の最後の締め括りをなぞった台詞。実際のX-MENは1970年代後半に復活して、全然幸せに戦いを続けていない。超皮肉。
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2019/10/13

Mary Janeの心の内がわかる秀作、1989年のSPIDER-MAN Parallel Lives  アメコミ タイムマシーン

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これも読むアメコミがない時用にとっておいた1989年に出版されたSPIDER-MAN のグラフィックノヴェル、Parallel Livesを読み終えたのでレビュー。

筋書きをGerry Conway、画をAlex Saviuk、インクをAndy Mushynskyがそれぞれ担当。添付画像はBob Larkinの描くSPIDER-MANとMary Jane Watson (“MJ”)。LarkinはAlex Lossが世に出る前は表紙画をよく描いていた記憶あり。ググったら、SUPERMAN and SPIDER-MANの表紙も彼の作品のよう。

読みながらSaviukの画を見てやはりこれまでと同じ結論になっちゃう。人物は非常に良い。特にMJの表情は非常に良いな。John Romitaの正当な後継者であることは間違いない。とくに元々Romitaが描いたMJの初登場シーンをSaviukが描き直したものは大好き。”Face it, tiger. You just hit the jackpot.” 後に出て来るMarcos Martinの画もRomitaの影響というよりはSaviukの画に影響されたんじゃないかなと思う。一方SPIDER-MANのアクションシーンはそれ程だな。

粗筋から。物語の構成は、交互にPeter Parkerの半生とMJの半生が繰り返されるもの。後半から、この物語の敵役Dr. Octopus (Doc Ock)のSPIDER-MANとPeter Parkerの関わりが加わる。この本の題名、Parallel Livesとはこの3人の人生。そして、1988年に出版された二人の結婚記念号の直後のSPIDER-MANとDoc Ockとの直接対決へと繋がっていく。

流石Conwayと思ったのは、Doc OckのSPIDER-MANとPeter Parkerへの憎しみの描き方。SPIDER-MANはともかく、Peter Parkerに対しても非常に悪意を持っていたことに正直ビックリした。自分は常に正しく過剰な自信を持っているが故に、悪いのはこの二人の人間であるという他責。そして、SPIDER-MANのwisecracking(からかい)にまんまと乗せられ自分の墓穴を掘ってしまう結末。わかってらっしゃる。最近までSPIDER-MANを担当していたDan Slottもこの話読んでいるはず。だから、SPIDER-MAN だけでなく、Peterに執着していたんだな。

気に入った台詞やシーンを書いていく。この話がPeterとMJの結婚の直後ということもあるが、MJの伯母さんの予言的な台詞。”She’ll make someone very happy one day.”

新聞社の編集長J Jonah Jamesonのケチ振りを表した台詞Peterに対する台詞。”You deserve a bonus. Miss Brant, give Parker of my personal bars of milk chocolate.” 特ダネの報酬がチョコレートとは恐れ入った。

Steve Ditkoの描いた素晴らしいシーンへのhomageとして、Saviukが描いた画も良いかな。Amazing SPIDER-MAN (ASM) 33号の思い機械を持ち上げるシーンね。Ditkoのことをそんなに好きでないオイラでもこのシーンだけは例外。このシーンがSPIDER-MANの強い意志と伯母さんへの愛の力の象徴であるから。

この本での一番大きな出来事とは、MJがSPIDER-MANの正体をPeterと正式に出会う前から知っていたこと。そして、Peterがマスクを被るように、自分も無責任な人物であるというマスクを被っていることをだぶらせていること。ASMを読んでいるだけではこれはわからない。

そもそも、この話を買おうと思ったのは、大好きなポッドキャスト、SPIDER-MAN Crawlspaceのコメンテーターの一人JRが読むべき本と紹介していたから。2、3ヶ月前にね。状態の良いものを買ったというのもあるが、これは買って大正解だったな。もし財布に余裕があったら、このブログを読んだ人にも是非とも読んでほしい1冊。
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2019/9/22

絶好調のClaremontとDavisの画が凄い、1986年のNEW MUTANTS Annual 2号  アメコミ タイムマシーン

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年初に買った、とっておきアメコミを読まずにいたが、遂に読むものがなくなり、一気に読んだ。それがNEW MUTANTS Annual 2号。

筋書をChris Claremont、画をAlan Davisが担当している。出版されたのは1986年。このコンビが組んで出されたスーパーヒーローチームEXCALIBURの創刊の2年前。今回のこのAnnualにはEXCALIBURのメンバーCAPTAIN BRITAIN ことBrian Braddockも登場。

粗筋から。Brianの妹BetsyがMojoに攫われた。Mojoは彼女を利用して、NEW MUTANTSのメンバーのほぼ全員を操りMojoの故郷への凱旋を企む。Betsyの力から逃れられたのは、CYPHER、WARLOCK、子供にされたMAGMAとBrianだけだ。二手に別れ、残りのNEW MUTANTSの注意を引く役が子供、そして、CYPHER達は洗脳状態にあるBetsyと対峙することに。

Mojo関連の話はそんなに好きではないのだが、この話は面白かった。Mojoはテレビショーを使ってSUNSPOTやWOLFSBANEの心を虜にしてしまっている。誰がテレビに影響されやすいかということを作者のClaremontが完全にわかっている。当然か。彼が作ったキャラだからね。

今回の主役CYPHERの疎外感や、視力を失ったBetsyや、彼女の子供の頃好きだった観覧車の話を伏線に使いつつ、大団円に持ち込むClaremontの話の持って行き方も凄い。そして、Davisの画はEXCALIBURで花開く前の彼でも十分な画力。洗脳されたBetsyの脳の中の世界をシュルレアリスム風に描いているところが良い。

いくつか好きな台詞を紹介。子供になって逞しさを失ったBrianに対するCYPHERの台詞。”You can’t be brave. You can’t be a hero ‘cause you are a kid?”とBrianを鼓舞する。子供状態のMagmaに対し自己紹介する時、Brianは、”A knight in borrowed armor fighting with borrowed courage” と言っている。勇気はNEW MUTANTSの最弱メンバーCYPHERから借りたものだというところがこの話のミソ。

もう一つ、Mojoからもらった眼の秘密を兄であるBrianに話さなかった終わり方は好きだな。この話この後の話に活かされたんだっけ?

いつの間にかBetsyがX-MENのメンバーになったが、この話が切っ掛けか。因みに、この話では彼女はPSYLOCKEと名乗っていない。ましてや、東洋人のKwannon の身体と入れ替わっていない。

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タグ: Xメン アメコミ

2019/9/8

Hobgoblinはこんなに早くに登場していた、1980年のSpectacular SPIDER-MAN 43号、46号  アメコミ タイムマシーン

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Mike Zeckの描いたSPIDER-MANが読みたくて買った1980年の出版されたSpectacular SPIDER-MAN (“Spec”) 43号と46号を読み終えたので、レビュー。

筋書きをRoger Stern、画をMike Zeckがそれぞれ担当。インクはSteve MitchelとBruce Patterson。46号の表紙で、Frank MillerとBob Mcleodの手によるもの。この当時のMillerの画は凄く良いな。Cobraなんて大した悪人じゃないが、なかなか迫力がある。一方Mitchelのインクは酷い。

粗筋から。Peterが属する大学の研究室に強盗が入った。彼らはアトロピンという化学薬品を盗んだ。SPIDER-MANは後刻彼等を追って、ニューヨークを操作する。結果Roderick Kingsley のデザイン事務所に強盗団とその親分Madam Belladonnaが現れた。46号ではCobraが刑務所から脱獄。SPIDER-MANは彼と初対戦。

毎度気に入ったシーン、台詞等を紹介。Spec 42号からさらにPeterとDebraの仲が進展しつつある。彼女は忙しいPeterのために、お買い物を手伝った。

アトロピンてのをネットで検索。それは特定の毒に対する解毒剤に使われる代物らしい。

これが発売されたのは1980年。筋書担当のSternはその3年後、世にHobgoblinを発表する。そして、その正体は、今回の話では小悪党感たっぷりのKingsley。1980年にSternがどこまでこいつを育てるかはあまり考えてなかったと思うが、もし考えていたら凄い。この作品が伏線だったなんて誰も想像できない。

続いて、Spec 46号。この当時PeterはDaily BugleからDaily Globeへと写真の提供相手を鞍替え中。上司の金払いは良いみたいだが、Peterは顎で使われ結構大変そう。一方のDaily Bugle。SPIDER-MANが乱暴者から助けた新聞販売店の店主はBugleの愛読者。助けた相手に悪態をつかれる始末。”I know what kinda creep you are!”

Cobraのことをあまり知らなかったのだが、こいつは結構曲者。ガスを使うは、毒矢を使うは。そのガスを使われた後のSPIDER-MANの台詞。”Oh no! Not gas! Not again!”実はSpec 43号でもガスを使われ、その後にもガスを使われたらしい。同じような展開に作者のSternもちょっと後悔しているのか。

Cobraを漸く捕まえ警察に引き渡した後の警部補の台詞。”I suppose I oughtta be thanking you for the hand.”この後にはButと続くのは定番。警察の仕事に首を突っ込むなと言われる始末。ここからが面白い。結局警察はCobraに逃げられちゃう。だらしないね。
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2019/9/1

珍しくFANTASTIC FOURもレビュー、1980年のSpectacular SPIDER-MAN 42号、FF 218号  アメコミ タイムマシーン

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昔のSpectacular SPIDER-MAN (“Spec”)を読んでいたら、続きもので、しかも続きはFANTASTIC FOUR (“FF”) 218号だった。迷った挙句御用達でFFを追加注文した。読み終えたので、レビュー。

両方とも筋書きをBill Mantlo、画をMike Zeck、インクをJim Mooney、 FFの画をJohn Byrne、インクをJoe Sinnottがそれぞれ担当。

添付画像はSpecの表紙で、Zeck の手によるもの。Zeckと言えばSPIDER-MANの名作Craven’s Last HuntやSecret Warsが有名だよね。あと、PUNISHERも何やら有名なはず。今回のこの添付画像の画が非常に良いな。インクがJoe Rubinteinってのも買いだよね。彩色が誰だかわからないけど、シンプルに仕上げられている。

さて粗筋から。大学院は、休みへと突入し教授を筆頭に院生たちがお祝いするため、ハドソン川遊覧船でパーティーを開催する。院生のPeterももちろん仲間入り。ところが、スタテン島にいるFFのHUMAN TORCHから緊急連絡が。到着したSPIDER-MANは新Frightful Fourと対峙する。囚われの身となったSPIDER-MANを連れFrightful FourはFFの基地を襲う。

いつものように、気に入った台詞やシーンを書いていく。院生だけに学生仲間は頭が良い。そんな中、意地悪キャラMarcyの台詞は面白いかな。船に乗るための板が取り外されてから5分は経っているのに、どうやって船に乗ったの? Lizardに変身していないConnors博士が意図せず助け船を出すあたり、昔の漫画にありがちな展開。

この当時のPeterの周りの綺麗な女性がもう一人、Debra。彼女のPeterに対する”Would you hold me, please?”はすっごい良い場面ながら、スーパーヒーローものではこの後すぐ事件になって、その後は良い感じに進展しない。これも昔の漫画にありがちな展開。

そもそもこのFrightful FourはFFの敵。FFへと話が繋がる伏線はSpecの台詞の中にも出て来る。FFと同じくFで名前が始まっているのが味噌。Stan Leeはこういう言葉遊びが結構好きだったね。(彼の専売特許じゃなくて、アメリカでよく使われている表現にはこういう言葉遊びが頻繁に使われる。)

続いて、FF。Byrneが担当してからのFFは結構買ったつもりだが、この作品は持っていなかったな。Sinnottのインクなくして、FFはあり得ない。この218号にオマケのピンナップが付いていた。その画の鉛筆は彼が担当している。The THINGなんてSinnottが描いてもKirbyが描いても、Byrneが描いても同じだ。凄い個性。

取り敢えず、悪のFFを倒した正義のFFのリーダーReedとSPIDER-MANの台詞。
“Without your help the Frightful Four might become only the upper-powered quartet in town.” “Without your help YELLOW JACKET and the WASP might’ve become the only insect heroes in NY.” 長いんだけど、古き良きアメコミののどかなお世辞の応酬。ちょっと今のアメコミではこんなに長い台詞を喋らないね。

The Frightful Fourの一員Trapsterが面白かった。The THINGが最後にNegative Zoneに悪人は吸い込まれるよと言われた途端に、彼は気を失っちゃった。
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2019/8/11

The Answerって悪人は何だったんだ?、1984年のSpectacular SPIDER-MAN 95号、96号  アメコミ タイムマシーン

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取り敢えず話の区切りがつくまで1984年のSpectacular SPIDER-MAN (“Spec”)を読み続けている。Spec 95号と96号について。

筋書きと画をAl Milgromが、インクをJim Mooneyそれぞれ担当。

粗筋。麻薬取引を行わせCloak & Dagger (“C&D”)を誘い込むKingpin。目的は暴走したサイボーグSilivermaneをおびき寄せること。同じくSilvermaneを倒すためC&Dの力を借りたいSPIDER-MANと不承不承従うBlack Cat (“CAT”)。

今回も、気に入った台詞やシーンを書いていく。前号まででSPIDER-MANの体調がおかしいことは伏線で出ているのだが、今回原因が判明。エーリアンコスチュームが彼の肉体を操り夜の街へと出かけていることがわかった。面白い。読むのが楽しみなPeter DavidのSymbiote SPIDER-MANはこんな夢遊病状態のSPIDER-MANを題材とするのか?(このブログを公開する頃には読んでいると思うが。)

話がどんどん複雑になっていく。Kingpinの悪巧みに、彼の暗黒街のライバルRoseが参戦。と言っても今回はKingpinの言うことに従い麻薬取引を仕切る。この辺の駆け引きは面白いな。そして現場からはサッサと逃げ出す狡猾さも好きだ。

C&Dのことをあまり知らない。Daggerの力は便利。麻薬依存の若者に彼女の光のナイフが刺さると依存状態が消えちゃうのは笑える。その状態をMonkey offって表現するんだね。

もう一つ。一人でSilvermaneと戦わないと約束したCATがそれに従わないことに対する彼女の言い草は可愛い。”Promises are made broken, lover.”

Spec 96号ではエーリアンコスチュームからオリジナルに戻った。つまり95号と96号の間である程度の時間が経過したことがわかる。この辺りの話はAmazingの258号で語られている。これ買うことに決定。

最近は英語の表現が気になるな。Kingpinの台詞から。まず、CATにBad Luck Powerを与えた貸しを返せって台詞。”I call on your debt to me.” 成程。

もう一つ。The Answerの力を与えられ力が復活したDaggerに対するKingpinの台詞。”Dagger I beg you! Save my wife!” 瀕死の妻を本当に心配する気持ちに嘘はない。しかし、彼のこれまでの行いから、Daggerは救わない。因果応報なのだが、KingpinはSPIDER-MANとCATの責にしちゃう。これあるよな。すんなり腹落ちする。

最後The AnswerはDaggerに力を与えたことで消えちゃう。こいつ一体何だったんだろう。
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2019/7/15

The Answerなるなんだかわかんない悪人登場、1984年のSpectacular SPIDER-MAN 93号、94号  アメコミ タイムマシーン

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1984年のSpectacular SPIDER-MAN (“Spec”)はまだまだ続く。Spec 93号と94号について。

筋書きと画をAl Milgromが、インクをJim Mooneyそれぞれ担当。

最初は粗筋から。93号ではThe Answerなる強いんだか強くないんだかわからない悪人が、Kingpinの依頼を受け、警察の遺体安置所から謎の遺体を盗むと同時に、SPIDER-MANとBlack Cat (“CAT”)との仲を取り持つ。Kingpinは遺体に再度命を吹き込む。その遺体こそ、KingpinのライバルギャングSilvermaneだった。

今回も、気に入った台詞やシーンを書いていく。まずはMilgrom。今回は彼の画の良いところ、弱いところを完全に見極めた。(自慢してもしょうがないが)彼の描く人物の表情は非常に素晴らしい。特に今回好きなのは大家のMrs. Mugginsの表情のアップ。別にこの人のアップを見たいわけではないが、凄くよく描けている。それから、CATやCloakの顔なんかも良いな。一方弱点はアクション。SPIDER-MANが後ろから銃で撃たれるシーン。弱いな。

あと、一歩でSPIDER-MANが自分の本名を名乗るところだったのに、言わず仕舞いだった瞬間。MilgromはこれをCATのBad Luck Powerのお陰と言っている。イヤーどうかな。だけど、面白い。

SPIDER-MANとCATの喧嘩の末、SPIDER-MANが悪人を見逃しそうになったシーン。これ良いな。何かに夢中で回りが見えてないことってあるよね。スマホを見つめながら歩いている人たちね。

FlashとSha Shanの仲が冷え切っている話が並行してい続いている。Spec 94号では相談に乗っているPeterと彼女が一緒なのを見て、勝手に勘違いしている。

Silvermaneを蘇らせようとしているKingpinの表情が笑顔なのに、突如その笑顔が消えた瞬間のコマが好き。その当時は病気の奥さんVanessa。彼女への心配が表情に出ている。ベタなんだけど、これこそがKingpinだよね。

Peterに対して上から目線のCATの言動は逆にかわいいな。しかし、この二人の関係。もう絶対に上手く行きっこないのに、引っ張るな。

The Answerは名前のわりに、よくわからない。なんでそんなによく知ってるの。

それ程気に入った台詞がない中、クスッとした笑いはSPIDER-MANのSilivermaneに対する印象。”He is like a machine. A deadly machine.” そう彼は機械だし、一度死んだのに蘇ったばかりだしね。

気に入らないのは、最初の93号の最初の2ページがちゃんと裁断されていないところ。マー良いか。

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2019/6/16

ウルトラマンへのHomageか、X-MEN 55号、56号。  アメコミ タイムマシーン

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去年買った1960年代のX-MEN 55号の続き56号を手に入れたので、早速レビュー。

筋書をRoy Thomas 55号の画をDon Heck、Werner Rothが担当。56号の画は伝説の巨匠でいまだに現役Neal Adams、インクをTom Palmerがそれぞれ担当。添付画像はAdamsの醍醐味を表紙からでも堪能できる56号の表紙。

まずは粗筋。55号は攫われた弟Alexを救うべくLiving Pharaohと戦うCYCLOPS他X-MEN。56号ではPharaohの部下の逆襲を受け、Alexを奪い返される。そして、Pharaohは巨大化し、表紙の通りLiving Monolithへと変身する。肌の色といい、ウルトラマンへのhomageか。(知らない)

今回も気に入ったシーンや台詞を順不同で書いていく。

まずは55号。HeckとRothの画はアクションシーンで結構良い部分はある。特にLiving Pharaohの大勢の部下と戦うCYCLOPSとAlexの図は好き。ただ、CYCLOPSのバイザーの描き方がどうしても好きになれない。

また、Thomasの話の進め方にはリズムがあって結構面白い。残念なのはLiving Pharaohが飛行機から身体を出してX-MENを攻撃するシーンのは大分無理がある。

55号ではPharaohに飛行機を迎撃された時のICE MANとBEASTの掛け合いが面白いかな。”We’re dropping like a wounded dodo.” “And we may soon be Just as extinct, lad.” Thomasはドードーが飛べなかったって知らなかったのかな。

続いて56号。もう何といってもAdamsの画力。一コマ一コマの画の質が圧倒的に凄い。最初のエジプトの神殿の画からド迫力。

一番好きなシーンはThomasの語りから。”As Jean Grey beginning a series of cerebral exertions impossible to describe on the printing page…” Jeanのテレパシー能力は印刷されたページでは表現できないと言っておきながら、Adamsがそれを画で表現している。上下のコマでJeanの位置を変えず、彼女を段々下に移動させながら、眼をクローズアップさせていく。そうすることで、テレパシーを使い、遠くにいるANGELと連絡しようする様を描いている。文句なし。

宇宙線を吸収することで、力を得るLiving MonolithとAlex。Alexの力が目覚めた途端にMonolithの力が弱くなるという設定は面白いな。

さて、この次の号からSentinel篇となり、前半のX-MENの山場を迎える。X-MENの品質がずーっとこの号ぐらいだったら、良かったのだが、Adamsが描かないと駄目になったりで、X-MENは悲運のヒーロー誌だった。きっとこの当時でも凄い才能をもった人が沢山いたんだろうが、漫画にはその才能が集まらなかったんだろうな。

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2019/6/9

緊張感のない和やかなSPIDER-MANとBlack Cat、1984年のSpectacular SPIDER-MAN 91号、92号  アメコミ タイムマシーン

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順調に1984年のSpectacular SPIDER-MAN (“Spec”)を消化中。読みたい新刊が少ないのでしょうがない。今回のレビューはSpec 91号と92号について。

91号お筋書きと画をAl Milgromが、インクをJim Mooneyそれぞれ担当。添付画像は92号の表紙で、Milgrom の手によるもの。

さて粗筋から。91号ではX-MENの敵の一人Blobが親友の死を悲しみニューヨークで大暴れ、それを発見したBlack Cat (“CAT”) がSPIDER-MANと共にBlobと戦う。92号の敵はThe Answer。今回のこの敵の目的はSPIDER-MANとCATの戦力を探ること。裏で糸を引くのは暗黒街の帝王Kingpin。

今回も、気に入った台詞やシーンを書いていく。Spec 90号でCATが手に入れた戦う相手を不運に陥れる力が徐々に表れてくる。Blobもその犠牲者。Blobにはあまり効き目がないみたいだけどね。このBad Luck Power、最近のAmazing SPIDER-MANでは上手く効いていない。何でだっけ?

最近は使われていないけど、懐かしい表現を見つけたのでここに書いておく。アメリカでは、高いところから飛び降りる時の掛け声は何故か”Geronimo”。今回はSPIDER-MANがそれを使っていた。

その後にBlobの背中に着地する時の擬音は、”Splubp”。脂肪の塊のBlobっぽい音で面白い。

この物語のサゲ(オチ)は、通勤ラッシュの時間に、Blobが道の真ん中で動かないことから、大渋滞を招くこと。(そもそもSPIDER-MANとCATはBlobを倒したわけじゃない。)後は、知り合いのDeWolff警部にBlobの処理を任せちゃうのは良いな。

この物語はちょうどSPIDER-MANがエーリアン・コスチュームを手に入れたばかりの時期。CATにキスする時には口の周りだけコスチュームがなくなったりする。大変気持ち悪い。それから、日本の漫画の影マンみたいに人の後を付いてきて、さらに気持ち悪い。

付いてくるといったら、今回の敵The Answerもそう。何かストーカーみたいで気持ち悪い。

CATへの対抗手段についてThe Answerが上手いこと言う。”The best defense against your power is no offense at all.”

Peterが漸く手に入れた小切手を現金化しようとしたが、それには時間がかかる。それを知った直後の彼の台詞。”And with my luck the bank will go belly up by then.”今もこの表現を使うかしれないけど、go belly upは死んでしまう(倒産)こと。自分の運のなさと合わせた自虐ジョーク。

Spec 92号の最後は、CATもろともSPIDER-MANも自分の蜘蛛糸で縛られ身動きできないのだが、そんな状況を利用してCATといちゃつく。何か緊張感がない和やかな展開。

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