2021/1/17

Mary Janeはこの頃から戦士だった。1990年のAmazing SPIDER-MAN 338、339号  アメコミ タイムマシーン

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Sinister Six篇の最終2話、1990年のAmazing SPIDER-MAN (ASM) 338号、339号をレビュー。

筋書きをDavid Michelinie、画をEric Larsen、338号のインクをMike Machlan、339号のインクをRandy Emberlin、John Romita Sr.他。どのページがRomitaかわからん。添付画像は338号のものを使用。Larsenの画にAl Gordonがインクを入れている。Sinister SixとSPIDER-MANはなかなかの迫力。因みに338号の1ページ目の構図も結構好き。真ん中にロケットをはさんで、Sinister SixとSPIDER-MANが対峙する図。

まずは粗筋。Doctor Octopus の狙いは科学目的のロケットに毒を乗せ地球全体にばら撒くこと。それを阻もうとするSPIDER-MAN。

気に入ったシーンや台詞等を順不同で紹介。今回のちょい役は、FANTASTIC FOURのReedとTHOR。ReedはMJの背景のテレビに映っているだけ。THORはもう少し活躍していた。

ASM 338号のSPIDER-MANの台詞。”I only had to face them one-on-one.” ASM Annual 1号でSinister Sixと戦ったSPIDER-MANの回想。読んでいないのだが、当時のSPIDER-MANが彼等と戦い勝てたのは1対1で戦ったから。読もうと思えばすぐにでも読めるけど、何となく紙で読みたいんだよね。因みにHobgoblinはその当時は存在していなくて、Craven the Hunterが昔はSinister Sixの一員だった。

それから、毒薬を調合しているDoc Ockの陰でちゃっかり毒をくすねているHobgoblinが楽しい。そしてそれがASM 338号の最終ページのCliff Hungerで使われているのが憎い演出。

その前から伏線はあるので先は読めたが、Sandmanの裏切りも見逃せない。

ASM 339号はどうも肩透かしだった。Doc Ockの蒔いた物質は毒じゃなかったはずだけど、結果有毒でDoc Ockの持つ解毒剤が必要みたいな中途半端な展開。

Doc Ockの長い脚との戦闘シーンは誰が描いても映えるのだが、Larsenの描くそれも結構良いな。どの足がどこにあるかさっぱりわからんが逆にそれが活きている。

物語の半分はPeterの妻Mary Janeを独り占めにしたい変態野郎Johnathan CaesarとMJの一騎打ちと思いきや伏兵が現れて一気に物語が終焉する。MJはこの頃から問題点に立ち向かう戦士だった。面白いのは結局買った拳銃は使わず、MJはメイスとハンドバッグで犯人を倒すところかな。
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2021/1/10

Sinister Six中盤戦、1990年のAmazing SPIDER-MAN 336、337号  アメコミ タイムマシーン

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Sinister Six篇の続き1990年のAmazing SPIDER-MAN (ASM) 336号、337号をレビュー。

筋書きをDavid Michelinie、画をEric Larsen、336号のインクをMike Machlan、337号のインクをTerry Austinがそれぞれ担当。添付画像は337号のものを使用。Larsenの作品なのだが、インクは何とWalt Simonson。大好きなアーティストの一人がインクを入れているのは嬉しい。本当は鉛筆も彼が描いてくれたらもっと良いのだが。X-MEN Legendという雑誌で奥さんLouisと組んでまたX-MENを描いてくれるらしい。楽しみ。

まずは粗筋。KingpinがVultureを雇いカジノ王Traskを殺害を試みる。Kingpinと組む他のヤクザは裏でChanceを雇いその殺害計画を助ける。それを阻むSPIDER-MAN。337号ではDoctor Octopusとその指示を受けるSinister Six達の計画が始動。

気に入ったシーンや台詞等を順不同で紹介。まず、DR. STRANGEがちょい役で出演。人間そのものを称えるのではなく、その所有物を褒めることで称えるような人々を悲しむ姿が面白い。Michelinieの考えをSTRANGEに代弁させているんだね。

ASM 336号の最後は、May伯母さんが心を寄せているNathanの死で終わる。彼は自分の死期が迫っていることを知り、全財産をカジノ王の死に賭けている。結局そういう人にはお金は行かないのだが、上記のように物質的な幸せを否定する作者の考えは終始一貫している。

ASM 337号でもゲスト出演あり。NOVA。ただし、前号のSTRANGEと同じで、物語の進行とは関係なく通りすがり。

337号のクライマックスは前半の1ページ。窓を割って暴れまくるHobgoblinを襲うSPIDER-MANの図。コマのないページをSplash Pageって言うんだけど、結構こういうページにこそアーティストは心血を注ぐ。だから読者が圧倒されるような迫力が出て来る。

最終ページのDoc Ockの台詞を紹介。”And Earth will belong to Octopus alone.” 笑っちゃう。Sinister Sixを組んでも結局こいつは自分以外の奴らのこと何に考えてない。それでこそ、Doc Ock。仲間への憐憫なんてない。それから、全ての計画は彼がたてている、仲間のことなんて信用していない。彼がリーダーである間は、Sinister Sixってそもそも長続きしない宿命なんだね。

ちょっと、細部は違うけど、Dan Slottが書いたDoc Ockが衛星を使って地球の温度を上る計画もこの話と似ている。いずれも、全世界を脅迫しているしね。
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2021/1/3

Terry Austinのインク、1990年のAmazing SPIDER-MAN 334、335号  アメコミ タイムマシーン

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引き続き1990年のDavid Michelinie、Eric Larsen時代。Amazing SPIDER-MAN (ASM) 334号、335号をレビュー。

筋書きをMichelinie、画をLarsen、334号のインクをMike Machlan、335号のインクを何とTerry Austinがそれぞれ担当。添付画像は334号のものを使用。Larsenの作品なのだが、インクはAustin。Austinは1980年代にJohn Byrneとタッグを組んでX-MENのインクを担当していた彼だ。背景の仕上げ何かはX-MEN時代の彼の作品を彷彿とさせるね。

前回Larsenの画をWalt Simonsonに譬えたが、コマ割りやそもそもSPIDER-MANの描き方はそのままTodd McFarlaneの描き方を継承してるな。ASM 334号の1ページ目のElectroがコマをはみ出して描いてるところなんか、McFarlaneて言われてもおかしくない。勿論細部の描き方の個性は違うわけで、よく見りゃ違うけどね。

続いて粗筋。Dr. Octopus (Doc Ock)は再びSinister Sixを結成しようと、昔組んだゴロツキElectro、Hobgoblin、Sandman、Mysterioを勧誘。勧誘の場に居合わせたSPIDER-MANだが、警備員の命を危険に晒したDoc Ockの計略に引っかかり、彼を見逃すしかなかった。

いつものように、気に入ったシーンや台詞等を順不同で紹介。今回も、設定から。Electroは、空を時速225 kmで飛べる。つまらん知識だな。

Electroが現れた現場に居合わせたSPIDER-MANに対するElectroの台詞とそれに対するいつものSPIDER-MAN節。”You ! It’s always you.” “I’d never date a guy whose face is covered with lightning bolts.” 彼のマスクをからかっているのだが、そうだよね彼のマスクはあまりセンスが良くない。また、最初の台詞はShockerも335号で使っている。

もう一つASM 334号で笑ったシーン。IRON MANの突然の訪問と一瞬の後に去った彼に対する大学の職員、学生に対しその後現れたSPIDER-MANに対する無関心な態度。その後Peterは結構落ち込んでいるのが、同じように落ち込んだMary Janeに対する思いやりを示す独り言でわかる。

Sinister Sixに引っ掛けて6話完結。前半の4冊を読んで全然飽きない。そこが最近のアメコミとの違いだな。

Black CatがMary Jane (“MJ”)と結婚したPeterへの腹癒せにFlashとデートしていることに対する、Mary Janeのコメントとそれに対するPeterの返答。”You’re smarting a little because your ex-girl coming on to your best friend.” “I’m worried about Flash. That’s it. Well mostly all.” Smartは気分を害するみたいな意味で使っている。Peterも元カノの行動に完全には冷静じゃない様子が伝わる。

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2020/12/31

SpideyファンのFlashの言葉が好き、1990年のAmazing SPIDER-MAN 332、333号  アメコミ タイムマシーン

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1990年のDavid Michelinie、Eric Larsen時代のAmazing SPIDER-MAN (ASM)を読み始めた。ASM 332号、333号をレビュー。

筋書きをMichelinie、画をLarsen、インクをMike Machlan他がそれぞれ担当。添付画像はASM 332号の表紙。Larsenによるもの。Larsenの画の遠近法の出し方はWalt Simonsonっぽい。ASM 333号でSPIDER-MANがトンネル深くへと這い進むコマが好き。Larsenは後にSavage Dragonを描き始めるのだが、断然画が進化した後の時代の方が良いな。

次に粗筋。かつてMary Janeを誘拐した変態Jonathon Caesarが刑務所を出た。SPIDER-MANを目の敵にしている彼は、殺し屋StyxとStoneを再び雇いSPIDER-MANを狙う。一方、Venomも刑務所を脱獄、SPIDER-MANを狙う。

いつものように、気に入ったシーンや台詞等を順不同で紹介。まずは、設定から。放射線を浴びた蜘蛛に噛まれたことから、Peterは特殊な力を手に入れた。(後にもう少し複雑な設定が加わる。)宇宙から来たSymbiote の力は関係ない。VenomはSymbioteからその力を手に入れているようだ。ちょっと言い訳がましい。SPIDER-MANの力を増幅させてもよさそうなもんだ。

この当時テレビシリーズに出演中のMary Jane。彼女はPeterをスタジオに誘い、パリのセットで食事をする。 その時のPeterの台詞。”But somehow it seems a little…well…flat. Sort of like this soda.”この台詞は気が利いている。パリのセットが写真なので、平面であるってのと、ソーダの気が抜けているという意味でflatを使っている。掛け言葉は面白いね。

Venomの正体Eddie BrockはPeterがSPIDER-MANであることを知っている。May伯母さんのところまで押しかけてPeterの行方を聞いている。May伯母さんは機転を利かせた。Peterはいないが、警察官が大勢いるセントラルパークにいると嘘を付く。ナイス。だけど、嘘だとばれて、伯母さんのところに再度行くことを恐れ、公園まで決着を付けに行くPeterは素敵だな。

助言を求めたようとしたPeter に対するFlashのコメント。(実際に尋ねる前に)I always keep trying ‘cause I know Spidey wouldn’t give up just because the (恐らくtheyが正しく、その前に出てきたproblemsを指す) going tough.”この一言でPeterは吹っ切れる。Spideyファンの彼だけに客観的な観察が好きだな。

StyxがVenomを倒してしまった後に恍惚状態になっちゃう場面が面白いね。そもそもSPIDER-MANを倒すことが目的だったのに。もうそんなの彼の中では関係ない。
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2020/12/6

Vess, Adams & Mignola眼福な一冊、1986年のWeb of SPIDER-MAN Ann 2号  アメコミ タイムマシーン

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前回のWeb of SPIDER-MAN Annual 3号に続いて、大好きな画家Charles Vessが表紙を描くSPIDER-MAN シリーズ。Web of S-M 2号を読み終えたのでレビュー。またまた、凄く素敵な表紙。しかし、今回はちょっとケチをつけたい。SPIDER SignalはSPIDER-MANのベルトから投影されるから、SPIDER-MANの背景にそれがあるのは変だ。

筋書きをAnn Nocenti、一話目の画をArthur Adams、二話目をMike Mignola、インクをGeof Isherwoodがそれぞれ担当。この制作陣の豪華さ恐るべし。そして、Adamsの画はオイラが好きな時代のもので、ますます好み。Mignolaの画はインクと色のお陰かおどろおどろした感じが薄れ好印象。

次に粗筋。一話目は、NEW MUTANTSのWARLOCKがニューヨークに実際の生活を学びにニューヨークへ来た。そこで科学者の実験のモルモットとなり大暴走。SPIDER-MANが巻き込まれる。二話目。Peterが、夢の中で強迫観念に押し潰されてしまう。

そもそもWeb of S-Mは、SPIDER-MANとMarvelのヒーローとが共闘して悪に立ち向かうシリーズMarvel Team Upの後継作品。前のシリーズを意識した作品なんだろうな。だからWARLOCKと共闘させている。

今回のWARLOCK の冒険のきっかけは、テレビ漬けの彼に対してIllyanaが放った言葉。”You are getting this ridiculous warped moronic view of the world. You’ve got to get out and learn from real life.” 物語最後のサゲ(オチ)も気が利いていて、テレビニュースでSPIDER-MANが酷評されているのを聞いた彼が、Illyanaの言ったことは本当で、テレビは観ないと宣言するシーン。

テレビからの情報を鵜呑みにして、テレビ漫画マッハGo Go Goの車が実在の車と信じ変身したり、テレビショーの名司会者に変身するのは楽しい。

動物実験する側に立ち若者に説教したSPIDER-MANが、暴走するWARLOCKを使い小銭を稼ぐ自分に辟易としたり、暴走のきっかけとなる実験を行った科学者もWARLOCKの無私の思い遣りを見て反省するあたりは作者Nocentiのメッセージなのだろう。

二話目はただただMignolaが上手いんだなと感じさせるだけ。Hobgoblinなんか凄い迫力。話は大したことはない。

Kingpinが夢の中で語るPeterと彼は同じ穴の狢である理由。”Your world like mine, is built on an empire of lies.” 詩的。

この話で二つ好きなのは、夢から覚めても怒られるコマ、それから、悪夢を見ても忘れてしまって口笛を吹いちゃうSPIDER-MANのコマかな。珍しくPeterが楽観的。
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2020/11/8

PeterのMary Janeへのプロポーズへの返事篇、1987年のAmazing SPIDER-MAN 291号、292号  アメコミ タイムマシーン

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Peter Parker、Mary Jane Watson (“MJ”)の結婚前のすったもんだを確認中。1987年のAmazing SPIDER-MAN (“ASM”) 291号、292号をレビュー。この当時のアメコミは次の号を読むのを待ちきれない。まとめて買って良かった。

筋書きをDavid Michelinie、291号の画をJohn Romita Jr. (“JRJR”)、292号の画をAlex Saviuk、両号のインクをVince Collettaがそれぞれ担当。添付画像はAl Milgromが描いた291号の表紙。赤い表紙色が印象的。290号でJRJRについて書いたので、今回はSaviukについて。前にも書いたと思うけど、彼は新聞に連載されているSPIDER-MANを長く描いていた。小さなコマの中での人物描写は結構得意、

粗筋から。姉の緊急事態を助けにMJはピッツバーグへ向かった。一方、父親の遺志を継ぎSPIDER-MAN に敵意むき出しのAllister SmytheはSpider Slayer(蜘蛛殺しロボ)を操りSPIDER-MAN をつけ狙う。(父親の話は光文社版スパイダーマンにて紹介されている。)

気に入った台詞、シーン等を紹介。何と言っても前号からの宿題Peterのプロポーズに対し、MJの応えは、”No.” 上述の通り彼女は姉の問題(投獄されている)で気もそぞろ。Peterの選んだタイミングは最悪。

1ページの中で、SmytheとMJの明日に対する考えが正反対と言わなくても大分違うことが書かれている。Smytheは悪人であってもアメリカ人。超楽観的。MJは不仲な姉との再会に不安を隠せない。ここではMichelinieが良い仕事をしている。

蜘蛛殺しロボの催眠ガス攻撃に窮地のSPIDER-MANの台詞。”Gotta shake of the effects before that Spider Slayer earns its name.” この表現は英語ならでは。結構好き。

もう一つ。自分の問題を最初はPeterと共有しないMJが電話でPeterに伝えた言葉。この号のハイライト。”People do need each other. And I need you now.” 蜘蛛殺しロボとMJの選択に、PeterがMJを選ぶのは当然だ。

292号でMJの父親が登場。MJの姉Galeが拘置所に入れられているのは彼が原因。もうちょっと伏線とかでGaleと父、MJの関係を説明してほしかったな。
ASM 290号のプロポーズは何か急すぎ、かつMJの心を掴めなかったのだが、そんなPeterが、MJの心をグッと掴む言葉を伝える。”I can’t make the choice for you, pretty lady. But I swear I’ll do everything in my power to help you live with decision you make.” 

最終ページ、最終コマでのMJの返事は彼女の笑顔と共にある。このコマはSaviukでないと駄目だ。

291号、292号通じて気に入らないのは、蜘蛛殺しロボのデザイン。何とかできなかったのか。
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2020/10/20

しまった久し振りのハズレ籤、1987年のWeb of SPIDER-MAN Ann 3号  アメコミ タイムマシーン

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Web of SPIDER-MAN Annual 2号を飛ばして3号を短く紹介。購入動機は大好きな画家Charles Vessが表紙を描くSPIDER-MAN を読みたかったら。

ところがである。まずおもて表紙がVessじゃない。見てすぐガックリ。しかし、失望はそれだけじゃなかった。中身に話はなく、Peterや周辺を取り巻く人物の紹介。そしてさらに酷いのは、過去の忘れ去られた悪人共の紹介に全てのページが費やされたこと。は?SPIDER-MAN関連のComic Bookで久し振りにお金をドブに捨てた気分を味わった。

救いは、添付の画像の通り裏表紙はVessの作品だったこと。Vessの画は良いんだよ。だんだん彼が描いた長編Graphic Novel、Sprits of the Earthの画風に近づいている。因みにこのGNは凄く好き。

それから、中の表紙にBob Laytonの画が載っていたことか。これも結構良い感じ。

それだけ。寂しい。
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2020/10/11

Vessの表紙を堪能、1985年のWeb of SPIDER-MAN Ann 1号  アメコミ タイムマシーン

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大好きな画家Charles Vessが表紙を描くSPIDER-MAN がまだあったようなので、まとめて購入。1冊ずつレビュー予定。まずはWeb of SPIDER-MAN Annual 1号。Vessの画は本当に良いな。この表紙なんて1回限りの使い捨て悪人をVessに描かせている。勿体ない。だけど、ちゃんとした美術品レベルの画になっちゃうんだよね。もう1回SPIDER-MAN描いて欲しいな。短編でも良いから。

筋書きをAnn Nocenti、画をTony Salmonsが担当。Salmonsは知らなかったけど、大ベテランの画家らしい。インクも自分で入れている。デッサンがしっかりしている印象。80年代半ばなのにコマ割りは結構大き目。それをしっかり活かしたアクションシーンが印象的。好きなコマは銃弾を使い尽させるため、左から右に飛ぶSPIDER-MANのシーン。人物描写はベテランらしいオーソドックスな方法。Peterの画なんかRomita Sr.へのHomageな素晴らしい出来。

粗筋。空き巣が入った宝石商。目撃したSPIDER-MANはそれを止めようとする。犯人はロボットの群れ。さらに合体して1体のロボットに変身。神経が壊死していく病気にかかった黒幕である少年と知り合いになったPeter Parker。そして少年を利用してひと儲け企むケチな詐欺師も揃ったところで物語は佳境に向かう。

12ページも使って、この使い捨て悪人との戦いが描かれている。勿体ない。SPIDER-MANの悪人なんて沢山いるのにな。

決して全体の話は悪くない。天才少年と隣人とのロマンス何か応援しちゃったよ。こんな少年がマシンガンとかミニミサイルまで搭載されたロボットを作れるかよと思ったが、インターネットで情報はいくらでも手に入る現代ではもしかして可能かもしれないなとも思える。

ロボットを作った悪人に対してのPeterの台詞。”Too bad the guy’s a thief. ‘Cause I sure am jealous of the mind made this.” 犯人でさえ思い遣るPeterの気持ちがこもった台詞が好き。それから、この間紹介したASM 290号でも描かれているが、SPIDER-MANとしての人生ではない、Peter自信の人生が空虚であるという解釈がここでも使われているのが興味深い。

このケチな詐欺師。ちょっと面白いのは、人格が次々と変化していくところか。演劇のクラスを受講していたようだ。竹中直人の笑いながら怒るオジサンを思い出した。
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2020/10/4

SPIDER-MANもSentinelと戦ったことがある、1990年のAmazing SPIDER-MAN 329号、1987年290号  アメコミ タイムマシーン

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Acts of Vengeance (AoV)の締め括り的話 1990年のAmazing SPIDER-MAN (“ASM”) 329号、時を3年遡った290号をレビュー。

筋書きをDavid Michelinie、ASM 329号の画をEric Larsen、インクをAndy Mushynskyが290号の画をJohn Romita Jr. (“JRJR”)、インクをVince Collettaがそれぞれ担当。添付画像はインパクトのあるLarsenが描いた329号の表紙。

お次は粗筋。329号。正体不明の力はSPIDER-MANに残ったまま。Sebastian Shawが彼を倒すべく立ち上がる。またShawが開発中のSentinelを邪神Lokiが悪戯し3体を1体に合体させた。290号ではPeterがSPIDER-MANであることを再度受け入れたものの、Peter個人の人生には何もないことに気付く。

気に入った台詞、シーン等を紹介。AoVにSPIDER-MANを巻き込んだお陰でPeter Parkerとしての話がなおざりになった感はあるな。そんな中、これまで、PeterがSPIDER-MANとして外に出ることにビクビクしていたMary Jane (“MJ”)が、気分転換に外に出ておいでよとお尻を押すシーンが結構好き。これだよね。彼女との結婚がなかったことにされているが、ちゃんとした人なら結婚していたとしても面白い話は書けるはず。

最後に力を失ったPeterの台詞。”With all that power, I could have stopped Khadafi, (or) ended apartheid.” 2020年の今、カダフィ大佐は既にこの世にいないし、アパルトヘイトも表面的には廃絶された。Peterのこの言い回しはこの当時だからこその使い方だ。

ASM290号。アクションはあるにはあるが、大したことはない。しかし、この当時のJRJRの画が非常に良い。一番好きかもしれない。丁度X-MENの画を終えた後で脂がのっている時代。インクがCollettaというのもプラスだな。そして、優しいMJの表情が凄く良い。もう一つ、SPIDER-MANのコスチュームに着替えるシーンや子供を人質に取った悪人と対峙するSPIDER-MANのシーンも良いかな。Peterの髪の毛が何故か長いのはご愛嬌。

ニューヨーク市長を暴漢から救ったSPIDER-MANへの市長の言葉と居合わせた天敵J Jonah Jameson (“JJJ”)の台詞。”JJJ will print this incident including the city’s debt of gratitude to you, SPIDER-MAN in the Daily Bugle, won’t you, Jonah?” “With pleasure.”作り笑いを浮かべたJJJの表情が素晴らしい。

大切なことを一つ忘れてた。この号のクライマックスは最終ページだった。気になったら検索してね。

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2020/9/27

NEW MUTANTS解散の危機、1985年のNEW MUTANTS 39号、40号  アメコミ タイムマシーン

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引き続き昔のThe NEW MUTANTS (“NM”)を読み続けている。今回は39号、40号をレビュー。

筋書をChris Claremont、39号の画をKeith Pollard、インクをDell Barras 、40号の画をJackson Guice、インクをKyle Bakerがそれぞれ担当。添付画像は39号の表紙で、Arthur Adamsの作品。

Pollardはその昔SPIDER-MANやTHORを描いていた。昔ながらの作風のアーティスト。それ程好みではないのだが、NMのメンバーがHellionsの一員になり全体の集合写真を撮影した1ページが良い。Emma Frostの力でBeyonderとの戦いでのトラウマが取り除かれたが、生気を失ったNMのメンバーとHellionsの活き活きとした表情を描き分けている。もう一コマDaniの下から上に見上げるカットがベテランの実力を見せつけていて凄い。

一方のGuice。今回も凄い画を描いている。AVENGERSとの戦闘シーンは数ページに渡り息も尽かさぬアクションの連続を完璧にこなしている。

粗筋はざっとこんな感じ。NMのほとんどのメンバーはHellionsと合流した。そこで、漸く彼らは生気を取り戻す。一方取り残されたMagnetoはNMの面々をEmmaに引き渡したのは、実はEmpathと裏で糸を引くEmmaのお陰であることを突き止めた。一方Emmaは警察に通報。警察はAVENGERSに支援を求めた。

Empathは嫌な奴であるばかりか、女子ロッカールームに堂々と乗り込む変態野郎だったのがおかしいかな。

NM 39号。NMの窮状を自分自身の手で救えなかったMagnetoが酒に走ったのが彼らしくない。常に自分の力に自信を持っている彼が酒に頼るかな。

続いてNM 40号。笑っちゃうのはAVENGERSが彼等の移動用の飛行機Quinjetに乗り込む前に飛行機を乗り継いでいるところ。そんなことをしている間に悪人が逃げちゃうでしょう。そして、基地のあるニューヨークかEmmaのいるマサチューセッツ州は目と鼻の先。車で向かった方が速くないか?

NamorのMagnetoに対する台詞。”Now mutant, you are in my element.” Elementは水を指している。自分自身もミュータントなはずなのだが、Magnetoをミュータント扱いとは…。この設定は暫く使われてなかったのか?

CAPTAIN AMERICAがこれまでも悪人をAVENGERSに迎え入れていることを例に挙げ、   Magnetoの過去の所業に目をつむり更生した彼を受け入れた後半の台詞が良かった。(長いから原文は書かないけど。)

それから、最後のEmmaの台詞。”I concede you this victory. But the dice will roll again.”如何にも悪人らしい。潔いようで潔くない。
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