今日は、旧暦の9月13日十三夜である。中秋の名月といわれる十五夜はよく知られているが、十三夜は聞いたこともないという人も多いだろう。実は、今日私もニュースを見るまで知らなかった。十五夜の月だけ見るのは「片月見」といって縁起が悪いそうだ。日本独特の風習だそうで、十五夜よりちょっと欠けた月を楽しむ。なお、「十三夜に曇りなし」といって、晴れの特異日だという。その言葉通り、今日の長崎地方はよい天気となった。
さて、今日の新聞に国民保護計画をつくるために、核兵器で攻撃された場合の被害想定を検討している広島市が、1945年に広島に投下された原爆と同規模の原爆が投下されると約27万人の死傷者がでるという報告案がまとめられたそうだ。そこで、個人や行政が最善の対策をとっても被害はほとんど軽減できず、「市民を守るには核兵器の使用禁止と廃絶しかない」と結論付けているという。
日本政府は、「風下を避け、帽子を被り、手袋をつけ、口や鼻をタオルで押さえて逃げるよう」「目がつぶれるから閃光は見るな」「核爆発が起こったら遮蔽物に身を隠せ」「屋内では窓を閉め、目張りをして部屋の中央にいろ」など対処策を示しているが、これは非現実的である。原爆の実相を知っている方々であれば、こんな対処法では核攻撃から国民を守ることなどできないことなどわかっていると思う。できないものをあえて核兵器攻撃を想定した国民保護に盛り込むことはおかしい。むしろ、誤解を与える可能性がある。
広島市が今回示した核攻撃被害想定は、1945年当時と同規模の核兵器が落とされたとすると、爆心から900m以内の野外にいる人は放射能などにより全員死亡、2km以内で大規模火災発生、4.5q以内では爆風によって負傷するとしている。死者は4万人、負傷者は20万人にもおよび、負傷者の多くが死亡する可能性も指摘されている。
現在の核兵器は、広島、長崎に投下された原爆よりははるかに威力は増しているだろう。核兵器から逃れることは不可能に近いと思う。
国は、核兵器攻撃を想定した国民保護の対処法を示す前に、国が被害想定をきちんと国民に示すべきである。アメリカに遠慮しては何にもできない。
核攻撃から国民を守るには、核兵器廃絶しか道がないのである。
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