そろそろ
卒業式のシーズンです。
全国の小中学校の卒業式の8割で歌われている歌
「旅立ちの日に」は、なんと秩父市で生まれた歌なんです。
昨年は、NTT光フレッツのCMで
スマップが歌っていました。また、現在
ディズニーランドのCMで流れています。
この歌は、平成3年2月に、
秩父市立影森中学校で誕生いたしました。
当時、
小嶋登校長先生が作詞し、音楽教諭であった
高橋(旧姓:坂本)浩美先生が曲をつけ、「三年生を送る会」で教職員の出し物として歌ったのが始まりです。
この歌に生徒たちが感動し、ともに口ずさみ、翌年からは卒業生が歌う歌となりました。




小嶋校長先生は、教育目標のひとつに「歌声の響く学校」を掲げ、この歌は、
卒業生へのたった一度の贈り物と考えていましたが、今では、
全国の小・中学校の児童・生徒への贈り物となっています。
秩父市では、全国各地で歌われている
卒業ソング「旅立ちの日に」の発祥の地を誇りとし“秩父”をPRするとともに、さらに広く歌い継がれていくことを祈念して、市街地を一望できる秩父ミューズパーク内に
「旅立ちの丘」を建設いたしました。
この
「旅立ちの丘」の建設を担当したのが、私なのです。
「旅立ちの日に」の歌詞も感動的なのですが、建設に当たり感動したことを
皆様にそっとお教えしちゃいます。
「旅立ちの丘」は、ただの展望施設ではなく、旅立ちの丘に上がって行くと何処からともなく
「旅立ちの日に」のメロディー
と歌が流れてくる仕組みになっているのです。
夜景も綺麗に見えますよ! ライトアップは、夜9時まで。
この流れてくる「旅立ちの日に」

を録音するにあたり、建設した当時(H18年度)、影森中学校のコーラス部は部員が少なく

、大会に出場する時は、
他の部活から生徒を借りて出場をしている状況でした。
一方、市立中学の中でも、全国大会出場を果たすなど優秀なコーラス部

を持つ中学校もあり

、
他の学校のコーラス部で録音をした方が良いのではないか、また、高校生を交えて録音した方が良いのではないか、との議論がありました。
私は、影森中学校で生まれた歌なので 何とか影森中学校の生徒のコーラスを録音したく、
如何にか了解をいただきました。

とはいえ、担当者としての私は、影森中学校のコーラス部がどれだけのレベルか聞いたこともなく、作曲をした高橋先生、影森中学校のコーラス部を指導していただいた
高野先生に録音までにどうにか、レベルを上げて欲しいとお願いをしました。
それからは、市内の他の学校に勤務されてました
高橋先生は、何度となく影森中学校に足を運んでいただき、
高野先生と共に指導に当たっていただきました。
録音は、
秩父ミューズパークの音楽堂。ここは、
音響が良いことで有名で多くのCDの録音も行われている場所です。


用意したピアノは、
NY.スタンウェイDという高価なピアノ(当然当日、調律済み)、
全国でも何台とないマイクを用意、準備は万端です。
演奏している方が、作曲者の高橋(旧姓 坂本)浩美先生です。
右上に見える肩から上の人形が、マイクになっています。
録音には、ほぼ1日を要しました。
朝、大型バス

で影森中学校に生徒(41名)を迎えに行き


、会場に到着後 すぐに練習を始め、午後録音というスケジュールでした。
最初の練習では、男子は恥ずかしさを隠すためか、
ふざけながら歌っている生徒もいました。これは、
どうなる事かと心配していましたが、徐々に男子生徒も
真剣に取り組み、高橋・高野先生の指導も熱が入り、
見る見ると上手になってきているではありませんか。
恥ずかしいためか、男子生徒は、少しふざけ気味。
昼食休憩後、生徒全員が、控え室に集まり、午前中のリハーサルを録音した歌を聴き、
反省会が始まりました。先生達が生徒に、
どうしたらもっと上手に歌えるか、
何が悪いか等々問いかけ、生徒達は、真剣に討論していました。

控え室での反省会の模様です。
午前中の練習と、午後とでは見違えるほどでした。

午後の録音でも、何度も
NG
がでてしまい、最後に
OK

が出たときには、生徒達は、
抱き合って喜んでいました。
自分たちスタッフも、観客席からずっと見ていたのですが
感動し、言葉を発することが出来ませんでした。


録音終了後の記念撮影です。
是非、皆様もこの時 録音した
「影森中学校」の生徒による
「旅立ちの日に」を
「旅立ちの丘」で聞いてみて下さい。
特にこの春、新たな旅立ちをする方(中学生・高校生・大学生・社会人なとなど)にはお勧めです。
この丘が、
誰もが夢と希望を抱き、勇気を持って、新たなことに進む旅立ちの場所になれば、と思っています。