7月22日
朝から気鬱は晴れず。
もう少し他人事だと思うようにすればいいのに、まだまだ修行が足りない。死んでもたいした影響のない人間だという自覚をもっとプラスに捉えるべきだ。なにしろ、たいした影響もないのだから、気楽にしていればいいはずなのである。マイナスの気持ちが生ずるのは、まだまだ自分がなにほどかの者だと思いこむ、過信、妄想が働いているせいだ。なまじひとがましい望みなど抱かなければいいんである。
そんなこんなであっても洗濯物はたまるし、約束は果たさねばならず、あしもとよろめきつつ秋葉原へお出かけ。といっても、ついてすぐにゲームの卓を囲んで、終わったら飯を食って帰るだけで、たいした秋葉らしいことはしないんだが。駅を出たところでもらった、メイド喫茶のちらしくらいか、それらしいものは。メイドさんよりも携帯電話のキャンペーンガールの方がランク高いのは、これはしょうがないんだろうなあ。それはそれとしてキャンペーンガールのボディラインも露わな衣装もいいが、メイドさんの装束もやはりいい。
どうしても、とこちらからお願いしてゲーム会を開いてもらったのは『モエビオン』のプレイを蓄積せねばならぬからで、今回はキャラメイクからプレイの一段落までで約1時間。もう少し続ければレベルアップまでいけたかもしれないが、まあそこはよかろう。ほかにもやるゲームがあったのだし。
やったゲームは『バッカニア(邦題は「海賊組合」とついていたが、まんまでもよかろうにと思った)』と『(なんかゾンビもの)』。
どちらもかなりすばらしいゲーム。
『バッカニア』は駆け引きの要素でかなり悩まされるし、『ゾンビもの』はプロット式ゲームに特有の運命からの裏切られ方を楽しませてもらった。
以前に『ゾンビーズ!!!』を記事で取り上げたことがあったが、今日プレイした方はまぎれもなく傑作。いやあよくできている。相変わらず金がないのですぐには買えそうもないが、これは欲しくなってしまった。
今回のモエビオンのプレイではかなりスムースに「萌え」を回すことができた感じ。
関連して、カードの読み取りについて「ちょっと難しいのではないか」と意見が出た。もちろん今日集まったメンバーなら、だれもが問題なく処理できるが、だれでも、かどうかはまた別の話だ。実はこれは作っている最中からわかっていたことで、かなり確信犯的にやっている。
そこで例題。
例題:
「君たちは、いままさに沈没していく船の上で、海の上に投げ出されんとしている。ここで問う。
君たちは「知性を使って」この状況から脱出せねばならない。
果たして、知性を使って、沈没中の船から脱出するとは、なにをすることを言うのだろう?」
この問題の答えがわかるだろうか。
もちろん、ただひとつの正解などはない。
回答例がいくつも思いついたひとは、『モエビオン』をまるで自分で作ったゲームのように自在に楽しめるだろう。
もちろんそうでないひと向けにも『萌えファン☆ブログ』でのサポートがあるから、そんなに怖れる必要はないのだが。
回答例:
「沈没する船から、どのタイミングで海に飛び込めばいいか、知性を使って判断します」
うまく判断できれば、溺れにくいタイミングで、海に飛び込むことができるだろう。あとは泳げるかどうか、別の判定をしなければならないかもしれないが。すくなくとも、沈みゆく船の渦に巻き込まれるよりは、泳ぐのはぐっと楽になっているはずだ。
回答例:
「そこらにある破材で、即席のイカダをつくります。知性を使うのは、イカダの素早い作り方を知っているかどうかということです」
これも知識に思い当たれば、急場に間に合うような応急イカダを作れるだろう。『モエビオン』にはクリティカル(決定的成功)というルールもあるので、もしそうなれば、かなり立派なイカダが作れるかもしれない。
回答例はいくつもある。
普通のRPGなら「状況にどう対応するか」という判断を求められるが、『モエビオン』では、そもそも「いま置かれている状況はどんなものなのか」考えることが求められる。
物語はゲームの運営者であるマスターの恣意から離れて、プレイヤー全員の意志や判断に展開をゆだねられることになる。
『モエビオン』は『萌えわかり! ファンタジービジュアルガイド』の中で「ファンタジーを体験しよう」という章に収録されている。
ここでいうファンタジーの体験とは、お仕着せの枠の中に入り込むことではなく、積極的に枠そのものを作り出し、自分たちだけのファンタジー物語を体験するのだ、ということを意味している。
……と、記事っぽく覚え書き。あとで使うかもしれん。
帰ってきてジョナサン入り。昨日放擲していた段取り仕事(考えただけで胃が痛くなる……と思ったら本当に下血した。おおう)を今日こそ片づけねばならない。
で、席に陣取ってうれしや! ブルーベリーが復活しているではないか。夕食に少し散財はしたが、やはりここは頼むしかなかろう。
これも卑劣な神の罠かもしれないが、それでも素直にうれしい。ああ。
もちろんオーダーして、つまみながら段取り仕事の処理。とりあえず今日の所は、というところまでやってしまう。
それからせっかく買った『皇国の守護者』8巻を読んでしまう。それからテキスト仕事。どうにか今日の食事代ぶんくらいは働いた。

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