8月29日
日中、じたばたと『RPGamer』誌の作業いろいろをこなしてから、現場に出動。
昨日から少し涼しくなったような気はするが、やはり日中は暑い。だらだら汗を流しながら池袋まで。
西口公園では、ホームレスへの炊き出しをやっていた。初めて見る光景なので、ちょっとびっくり。すぐとなりが文化的なデザインの芸術劇場なので、その落差にもなかなか驚かされる。なるほど日本はまだ不景気だわ。これが格差社会ってやつだねえ。
いまのところ一押しの『ロード・オブ・ザ・リング』バトルカンパニー、なんというかやはり全然理解されていないらしい。
「ゴブリンだとすぐ殺されちゃうから勝てない」とかいう感想が、なぜ出てくるのか。ちゃんとシナリオを読めば、「殺されてもシナリオに勝つ」方法はある、というか、ゴブリンは普通のポイント戦に較べてはるかに有利にプレイできるはずなのに。
どうやらゲームには勝ちたいくせに、キャラが殺されるのは嫌だということらしい。その要求を満たそうとすれば、全員が最強キャラを持たなければならないことになる。それが成立するものかどうか判断するのに1秒は必要ないだろう。
ところがそれを世間では「ひとそれぞれの好み」と断じて平気らしいのである。すくなくともそういう人間がいるのは間違いない。私に言わせれば、デザイナーの意図を無視した冒涜行為、としか思えない。
デザインの意図を無視して自分の勝手な好みを押しつけて、それをして「面白くない」と公言し、なおかつ「自分の好みだから勝手だろう」と開き直るのは、カレー専門店に来て、日本そばがないと駄々をこねているようなものだ。
なるほど、たしかにミニチュアゲームは、ミニチュアが最大の魅力ではある。が、だからといってルールの企図を無視していいわけではない。し、無視した結果、せっかくの楽しみを体験できないまま、その魅力を理解できずに終わってしまうことが残念でならない。
一番の問題は、こうした認識が、ゲームを取り巻くもっともコアな層にさえ存在していることで、これはもう不幸というしかない。
自分の作品ではないから、あまり嘆いていてもしかたないとは思うが、なんにせよ、「面白いゲーム」がつまらぬ無理解、思いこみから、不当な評価を受けることは悲しくてならない。
正直、事実を突きつけられて、あきれかえった次第ではある。
……といって、実際問題として、ゲームをプレイする人口の9割はゲームシステムなどはなから気にもしていないし、まったく興味もない、というのが体験的な実感でもあるのだよなあ。
RPGやウォーゲームで起きたような不幸が、ずっとミニマムなサイズでミニチュアゲームでも再現されるということか。他人事のような言い方をしたくはないのだが……。
次の記事は「ゴブリンで勝ちに行くバトルカンパニー」かなあ。

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