だいじなもの がだいじななんです!
「石と呪いのファンタジー」RPG、
『カナンRPG』のおはなしです。
だいじなもってはなんですか?
『カナンRPG』にはキャラクターの経験をあらわすルールとして「だいじなもの」があります。
ちょっといくつかあげてみましょう。
「命」
「伝家の武具」
「父祖の財産」
「心通わせた動物」
「誇り高き血統」
「美しきこの身」
「ウラサヒラの英雄」
「闇への恐怖」
ちょっとあやしげな名前も混じってますが、すごくおおざっぱに言うと、これがたくさん集まることで、キャラクターは強くなります。
『カナンRPG』は経験点もレベルもありませんが、この「だいじなもの」がその代わりになっているのです。
きほんの機能 だいじなもの判定
「だいじなもの」の基本的な機能として、「だいじなものの数だけダイスが振れる」というのがあります。
通常の技能判定に失敗した時、だいじなものを持っているその数だけ、ダイスを追加で振ることができるのです(最大で5つまで)。
だいじなものを多く抱えているキャラクターほど、強い運命に突き動かされているために、英雄的活躍がしやすいという発想です。
ただし、このだいじなもの判定で失敗すると、最悪だいじなものの喪失ということがあり得ます。詳しくはルールを参照してください。
過去を捨て、未来を勝ち取る
だいじなもの判定で、いろんなことに成功しやすくなったとはいえ、所詮はダイス運。絶対に成功するとは限りません。
けれど、キャラクターのだいじなものと引き替えになら、どんな行動でも成功させることができます。
極端な話、
「命を捧げて、この一撃を成功させる」なんてことができるわけです。命を捧げたら死んじゃうでしょ? いえいえ、まだほかにだいじなもの……例えば「誇り高き血統」が残っているなら、まだキャラクターは死にません。そのほうがドラマチックじゃないですか。
経験だけがもつ、自分だけの技
だいじなものは、その数だけがだいじなのではありません。
それぞれのだいじなものに、特殊な機能が備わっています。
(備わっていないだいじなものもあります)
たとえば、「伝家の武具」なら、その武具を使う技能判定で余分なダイスが振れます。伝家の武具が槍なら、〈接近戦〉でダイスがさらに2個増えます。
戦闘はもちろん、さまざまな場面でキャラクターの経験……つまりだいじなものが、効果を発揮してくれるのです。
経験だからいいことばかりとは……
だいじなものはキャラクターの経験です。
だから、その機能はキャラクターにとっていいことばかりとは限りません。
いわゆる
トラウマのような機能を持っているだいじなものもあります。
「闇への恐怖」はシナリオ中、暗い場所で怖い目に遭った時に手に入ってしまうことがあるだいじなものです。
これをもっていると、暗いところで不利な効果がついてしまいます。
とはいえ、だいじなものには違いありませんから、だいじなもの判定でダイスをひとつ増やしてくれますし、「闇への恐怖を克服(喪失)して、この一撃を〜」なんてこともできるわけです。
ルールを使えば使うほど、ドラマチックな場面が演出される。それが『カナンRPG』なのです。
もちろん想い出として
だいじなものにはそれぞれ固有の名前がついています。
キャラクター作成時にすでにもっているものもありますし、シナリオをプレイしたときにもらえるだいじなものもあります。
名前がついていることで、それがいつどんな場面でもらえただいじなものか、キャラクターは(もちろんプレイヤーも)すぐに思い出すことができるでしょう。
それが
ただの数字ではない、だいじなものの、いちばんだいじなところです。
「ウラサヒラの英雄」は、とあるシナリオで得られるだいじなもので、ウラサヒラというのはキャラクター(NPC)の名前です。とくにたいした機能はありませんが、見るたびにウラサヒラという少女と、彼女の村で体験したことを思い出すことでしょう。
ざっくりと「だいじなもの」について説明してきましたが、だいじなものというルールは、『カナンRPG』の一番重要な部分(のひとつ)です。
ぜひ実際のプレイで、だいじなものを増やして、カナンの旅を楽しんでください。
※「石と呪いのファンタジー」RPG、『カナンRPG』最新版ルールは、9月15日からダウンロード販売開始です。ぜひ遊んでくださいね。

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