煙草を吸わないわたしが、なぜ禁煙本? しかもこんな胡散臭いタイトルの本を、と思われたかも知れない。
先週の「ベストセラー快読」で唐沢俊一氏が、「タバコを吸わない人にこの本はすすめたいと思う。喫煙者には、この本は単なる役に立つ禁煙指南書に過ぎないが、非・喫煙者で人を説得する仕事、営業担当や企画のプレゼンターという仕事についている人が読めばこの本は、大いに役に立つ人心説得のノウハウ本である」とすすめて(?)いたからだ。
わたしは別に営業の仕事をしているわけではないが、人を説得しなければならない機会はたくさんあるので、ちょっと買ってきてもらった。
喫煙者をけっして追い詰めない。止めなきゃ駄目だ、などということは決して言わない。煙草が吸えない生活は味気ないなどという考えはとんでもない誤解で、煙草なしの生活がどんなに素晴らしいものかを説くといった感じかなあ。
人を説得するには
・相手を追い詰めない(非難しない)
・デメリットを強調して脅すことで「させる」ことよりも、メリットを強調して「そうしたい」気分にさせる
ことが心理的に有効といったところか。カーネギーが『人を動かす』で述べていたことと基本は変わらない感じ。利用例としては面白い。煙草吸う人に読ませて効果のほどを実験したい。
アレン・カー著、坂本章子訳、KKロングセラーズ、945円

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