昨日は、細田守監督の「時をかける少女」を観て来た。
http://www.kadokawa.co.jp/tokikake/
静岡県内では上映されていないので、休日乗り放題切符を買って(大人1枚2600円也)、豊橋まで行った。
前日の夜中に、劇場のサイトをチェックしたら、8月5日からシフトが変わるので電話でご確認くださいって書いてあったけど、夜中だったので、「ええい、ままよ」と9時45分からの上映を見るつもりで早起きして出かけた。
ところが、5日の第1回の上映は18時。
ええええええ! それはさすがに変わりすぎ。
仕方がないから先に
「造形集団海洋堂の軌跡」に行くことにした。
豊橋市美術博物館へ行くには豊橋駅まで戻って路面電車に乗らないといけない。大体、その某シネコンは「最寄のバス停」が歩いて5〜6分。しかも、バスは30分に1本。超大変だった。お金も余計に掛かったし、トホホ。
長くなるので、今日は映画の方の感想を書く。
ひと言で言うと、「素晴らしいジュブナイル。でも、むしろ大人に観て欲しい」
筒井康隆の原作小説も、大林宣彦監督の映画も観た(さすがに、NHKのドラマのは知らない。が、『タイムトラベラー』は良い作品らしいね)。
ふつう、リメイク作品の鑑賞時には、原作や以前の映像作品のイメージに引きずられ「あれが違うこれが違う」と考えてしまいがちだけれど、そうならない。テンポの良さが秀逸だった。
まあ、正確にいえば「小説の映画化」ではなく、「小説の約20年後を舞台にした続編」なのだが。
公開時期が時期だけに、また監督が監督だけに、ジブリ新作と出来を比べてしまう。ジブリと同じく専門声優ではないキャスティングなのに、どの声もハマっていて、話題づくりのために俳優を充てるジブリとの違いを感じた。
物語の構成力、主題の出し方の点では、開きが明らか。
「徹底したロケハン」の成果が、生き生きした高校生活を支えている。アニメなのに、リアル、なのだ。絵が動けばアニメではないと思う。実写とは違う「デフォルメされたリアリティ」というアニメの長所が、この作品には感じられた。
一番素晴らしいのは、魅力的なヒロイン真琴のキャラクターだろう。
快活で、お気楽でちょっぴりお馬鹿で、全然憎めない。タイムリープでプリン食べるか!?鉄板焼きをもう一度食べるか?
序盤のバカっぷりが清清しく、かわいらしい。
でも、もしヒロインがバック・トゥ・ザ・フューチャーのビフのようなことを考えたら、このジュブナイルは成立しないのだ。やはりこのヒロインの人となりが、とても重要なのだ。
真琴の
「仲良し3人組の関係を壊したくない、いつまでもこの夏が続けばいいのに」
という思いは、見る側の胸をキュンとさせる。
そんなときも、あったよねえ。
真琴の叔母、芳山和子の役どころと存在感も素晴らしい。小説『時をかける少女』の主人公の名前は、なんだったかな〜。なんてね。
「ほしのこえ」のように、SFファンの間で後々まで語り継がれる名作になる予感。

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