スーパーマン・リターンズの「ズ」って、三単現だったのね。
ということはさておき、観て来ましたよ、「スーパーマン・リターンズ」!!
初めてチラシを観たときは、
「なんだか青池靖子の漫画に出てきそうな美形だなあ。のっぺりしてるしイマイチ」と思った。
「スーパーマンにふさわしい肉体は勿論クラーク・ケントの愛すべきキャラクターを見事に体現して周囲の目を見張らせた数千分の一の男」とかいうキャッチコピーも、数千分の一の男って何さっ感じでさ。
でも、動いてるブランドン・ラウスは違う。なんて可愛いの。クリストファー・リーブを髣髴とさせる逞しい肉体、甘いマスク。そう、スーパーマンはマッチョなだけじゃダメなのよね、童顔じゃないと。
ブライアン・シンガー監督という人は、スーパーマンが好きなんだねえ。素晴らしい視覚効果。スーパーマンが硬くて強くて速いことがものすごーく上手く表現されていた。
スーパーマンは帰ってきてもやっぱり正義の味方で、不倶戴天の敵レックス・ルーサーが悪巧みをして、そのせいで大ピンチに陥るけれども、助かってめでたしめでたし、という単純なストーリーなのに、2時間半飽きることなく楽しめる。
今見るとスーパーマンシリーズには履いて捨てるほど科学的矛盾が目に付くし、ついつい「アメリカンヒーローは強くて逞しくて白人で男なんだなあ」なんていう考えが頭をよぎってしまうのだけれど、細かいことは考えないことが大事。1938年のアメリカン・コミックなんだもの。
ところで、クラークの養母役マーサ・ケントが「波止場」のエバ・マリー・セイントだったとは、気付かなかったヨ。1927年生まれにしては若々しいと思うけれど。(ちなみに「波止場」というのは、エリア・カザン監督、 マーロン・ブランド主演の、名作だ。アカデミー賞8部門受賞。1954年の映画なの)

0