昨晩からすごい雷が鳴っていました。この時期の雷を、私たちは「雪起こし」と呼んでいます。激しい雷鳴と共に雪が降り始めるからです。朝起きると、うっすらと雪がつもっていました。今年の初雪です。
いよいよ本格的な冬到来ですね。雪が降る時は風景全体が暗くなり、白と黒の2色に近い色に変わります。降っている時は厳しい世界だなと悲観的になりがちですが、晴れ間が出て、雪に染まった世界を明るい光で照らし出すと、それはもう別世界です。
子供達が自然と走り出すように、大人達もそうしたくなります。まぶしい光に目を細めて、その光景に感嘆します。木々に降り積もった雪は綿のようです。見慣れた杉の木立も、雪に覆われるとすごく魅力的です。
今年は村の役員をしていますので、間伐が必要な地域の植林部分を見て回りました。30年もののスマートな若い杉がまっすぐに伸びていました。今間伐したら、まるまると太ってくるのではないかと感じました。村の集会では、今が間伐時ですと報告しようと思います。
ススキの原をかき分けるように杉林を目指しました。降り積もった雪が枯れたススキの葉を折っています。その合間をぬうように歩いて登りました。木々の間から落ちてくるしずくが首筋をぬらすと、思わず悲鳴を上げます。
間伐するかどうかの判断よりも、初雪の感触が私を魅了してくれました。若い頃東京にいた時、年に何回か降る雪に飛び上がって喜んだものでした。雪国って素晴らしいですよね。

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