少しは雨脚が収まるかなと思っていた天候も、午前中は降り続け、回復とはなりませんでした。雨具を着ているのですが、雨が雨具を通り越し、肩に重い重量感を感じます。それでも生徒さんの熱意で屏風滝トレッキングが行われ、我々としても感激しました。
バスが到着して、「トレッキングを行うかどうか」の判断が揺れました。私としては「やれる」という判断があり、行政側に伝えておいたのですが、先生も少し心配だったのかもしれません。バスの中の動きを見て、私は中止を予測しました。雨用のプログラムを発動するために、石地さんに準備を行うよう、どんぐり倶楽部まで帰ってもらうことにしました。しかし、生徒さんの要望で「実行する」ことになったのです。感激しました。
普通に考えますと、「雨が降っているから、トレッキングを中止したい」と予測しがちです。「都会の子供たちだから、ひ弱な発想になるだろう」と私自身も予測してしまい、雨天プログラムを用意するよう要請したのでした。生徒さんには、まことに申し訳ありませんでした!
トレッキングは大成功でした。雨でぬかるんだ山道を、大きな奇声をあげながら、楽しそうに登っていきます。「クマよけ」の儀式である「ヤッホー!」も、皆さん、大きな声を張り上げてくれました。腹の底から声を出すというのは、今の子供たちにはなかなかできないことです。集団としての大きな声に揃いましたね。皆さん、膝から下がずぶぬれで、全身が濡れている生徒さんも何人かいました。
感想会では「楽しかった」と言う声が圧倒的でした。嬉しいですよね。この雨の中を、自らの意思で歩いたのです。増水のために、滝の直前で引き返さなければなりませんでしたが、生徒さんの強い思いに、こちらの方も感動をいただきました。

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