福井大学内において、昨日、今日と、まる24時間拘束で、推進側の人たちと私たちが同じテーブルで議論を繰り広げました。推進と反対の意見を述べ会い、なぜ福島のような事故を防げなかったのかを、方法論として議論する場の設定です。
相手側はそうそうたるメンバーです。元東電副社長、住友金属で燃料関係の仕事をされていた技術者、日本原電で働いていた技術者の3名です。 こちら側は、私、小浜市市会議員の方、関東で東電と地道に交渉を継続されてきた女性の方、3名です。加えて、議論を司会し仕分けするメディエーター1名、福井大学準教授2名の方が参加されました。傍聴として、数名の大学院生が討論を聞いてくれました。
推進側ということで、相手の方をちょっと斜めに構えて見ていましたが、いざ議論を開始しますと、こちらの主張に盛んに相づちを打ってくれます。「あれっ?」という感じでしたが、話を聞くうちに納得できました。
それぞれの皆さんは、それぞれの組織の中で、今までの原発推進のあり方に異論を唱えてこられた方たちだったのです。食事をしながらの議論が始まり、酒が回り始めますと、もっと打ち解けることができました。
一対一で話し始めるとなおさらです。元東電副社長が私の横に来られ、私たちが強く言ってきたことの一部を東電内部で真剣に語っていたことを話されました。以外でしたし、感動もしましたね。こういう人が東電幹部にいたんだと。
しかし彼らは、安全に原発を運営することに執着しています。私たちは「原発は大きな地震動には耐えられない」ことや、地域独占、総括原価方式、交付金、情報秘匿の例などを挙げ、まともな運営など不可能であることを主張しました。
相手方はなかなか温厚な人たちです。私たちの主張に真剣に耳を傾けてくれました。関電の対応とは雲泥の差です。議論の結果がどう活かされるか。なかなか難しいところですが、福島事故以降、今までにはないテーブルが用意されるようになりました。原発に関する方法論においても、私たちは、自分たちの主張を磨き上げなければなりませんね。

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