「JSA」
韓国映画。ソン・ガンホ,イ・ビョンホン,イ・ヨンエ出演。
パク・チャヌク監督
2001年公開作品。
南北朝鮮の境界線上にある共同警備区域(JSA)で起きた事件について,中立国監督委員会という国連の組織から派遣された捜査官(イ・ヨンエ)が調査する。
今頃見ました。DVDのレンタルだったのですが,特典映像として上記出演者のインタビューがついていて,映画で見る俳優の姿と素の俳優の素顔が見られます。
ソン・ガンホが,北朝鮮の兵士が取り残される時の孤独感は南北の分断によって韓国の若者が共有する孤独感だ(ちょっと不正確)といったようなことを述べていたのが印象的。
前にもどこかで書いたことがあるけれど,一つの国が二つに分断されているというのは悲劇です。日本で言えば,静岡あたりを国境線として敵対していると想像してみるといい,しかも朝鮮戦争では,攻防戦が激しく行き来したため,ほんとはその地域に住んでいなかったのに取り残されてしまった人たちや同じ家族でもばらばらになってしまった人もいる。
本作のメッセージは,国じゃない,人でしょというもの。
イ・ヨンエは,本作についてユーモラスな点もあると述べていたけれど,確かにこの映画は,ファンタジーなんだろうと思う。
同じ国でも絶対相容れない人もいれば,敵対する国の人でも意気投合する,そういう自分に近い人もいる。
国の枠組みなんて,単なる人為的な線にすぎない。
ぼくらは,いつその線を超えられるんだろうか。

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