

「ジャッキー・コーガン」 アンドリュー・ドミニク監督,ブラッド・ピット,レイ・リオッタ,リチャード・ジェンキンス,ジェームズ・ガンドルフィーニ出演(米,2012)。映画。
原題は,「Killing Them Softly」。賭場の金が胴元の一人の仕組んだ強盗事件で被害を受けたことがあることを知っている男が,近所の男らを使って同じように襲う強盗を計画する。きっとばれない,奴らは以前と同じ手を使ったと,マーキーを疑うだろう,と。 賭博場は,事態の収拾のために殺し屋を呼ぶ。
で,この殺し屋がブラッド・ピットなので,いろいろと期待してしまうのですが,ほとんど活躍はしません。あらすじから思い描くテンポのよいストーリー展開とは真逆の,もったりとした印象の映画です。
何かを目指そうとしながら,皆失敗に終わったといった感じの映画で,さらにワンテンポぐらいずれると,よい作品になったのかもしれません。
賭場を襲った二人は,だめだめで,すぐに足が付いてしまう。マーキーが関与していないのはすぐ分かるが,ジャッキー・コーガンは,それでも同じようなことが起きないようにマーキーは消すべきだという。
面識のある者は消せないと,呼んでみたもう一人の殺し屋ミッキーはアルコール中毒で娼婦に溺れている。
予想どおりには行かない面々を並べて,ゆるい雰囲気にしている。
そして所々にオバマの演説なんかを混ぜ込んで,アメリカの経済の話と何らかのリンクをさせようとしている(ようだ)。ただ一体どこで噛み合うのかはよく分からない。
と,まあこんなところ。こういう失敗作を重ねて何かが生まれるに違いない。

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