キックスターターは,アメリカのクラウドファンディングサイトです。
プロジェクトを立ち上げて,資金を募って実現するという流れで,出資者には商品の場合には完成品が,そうでない場合は企画者の考えたお礼が提供されます。
このあたり,普通の買い物に類似するので誤解しそうになりますが,一定のリスクがあることは知っておきましょう。
今日は,ボードゲームとキックスターターについてまとめてみたいと思います。前回ボードゲームは売り切れやすいことを紹介しましたが,これは圧倒的に市場が小さいことから日本の販売業者がリスクを冒さないということもあると思います。ボードゲームはかさばるので,在庫が残った場合には保管の問題もありますし,細々とした部品が多いのが一般的なのであまり量産には向かないし,意外にコストがかかるということもあると思います(個人的に不思議なのは海外には在庫がたくさんあることで,やはり日本の販売者の考え方も入っているのだと思います。)。
そんな中,クラウドファンディング形式を取ると,消費者の側からするとクラウドファンディングをしている期間は品切れのリスクがなく,金額も固定化されるので転売屋のえじきにならずに済むというメリットがあります。
他方で,キックスターターはアメリカのサイトなので,一定程度英語ができないといけないし,日本語版は多くないことや送料が意外にかかることがデメリットとしてはあげられます。
キックスターターの面白いところは,ファンディングの成功か否かということに加え,成功した後もストレッチゴールとして集まった額に応じてサービス品を追加したり,商品の質をアップグレードしたりする点にあると思います。これによってファンドの実現具合が気になり,ついつい出資後もサイトをチェックしてしまったりします。
このストレッチゴールについても賛否両論があって,予め企画者側でストレッチゴール分を見越して金額を高めに設定したり,本来当然含まれるべきものを省いて後に取っておくといったことがあるんじゃないかといった指摘もなされています。
何にせよ,テストプレイやプロトタイプ版の配布はあるものの,自ら体験できないうちに手を出さないといけないということを考えると,リサーチは十分にした方がよいと思います。ボードゲームの場合だとルールも公開されることが多いので,じっくりとルールを読んでみてぴんとくるかどうかを考えてみるのも有益だと思います。
なお,現在ホビージャパンが老師敬服のキックスターターにチャレンジ中です(ファンディングは成功)。関心のある方はチェックしてみてください。
(つづく)

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