クラウドファンディングを扱うサイト,キックスターターの続きです。
クラウドファンディングというと安易にお金が集まるようなイメージを持つ人もいるかもしれませんが,現実はなかなか厳しいものがあります。
最近の個人的観察によれば,最初の予想では意外にいいんじゃないかなと思ったものがぽしゃったりするということも結構あります。
やはり企画者の信用の要素が大きいように思います。また,根強いファンが付いているかどうかも大きいと思います。
ホビージャパンのキック初チャレンジの老師敬服は,もっと伸びてもいいように思いますが,伸びがもう一つです。コミュニティの欄でバッカーの国別構成を見ることができますが,本稿執筆時点で278人中203人が日本に住んでいるバッカーです。在外日本人も含めると日本語ユーザーの比率が高いことが予測でき,やはり外国の人たちへのアピールが課題になりそうです。
これはアジアの他の国の企画でも同様の傾向が見られます。
あとは,単価でしょう。老師敬服は,アートブック付きが4000円というリーズナブルな価格で,いわゆるデラックス版は用意しませんでした。非常に良心的な取組みですが,それだけ多くのバッカーが必要になります。
キックスターターだとフィギュア需要が結構ありそうにも思います。ただ,フィギュアも付けたシンガポール発の
Dream Catchersも苦戦しているところをみるとこのあたりも単純ではなさそうです。
現実にも宣伝にお金をかけた有名どころでも,思ったほど伸びていないものもあったりして(このあたりはストレッチゴールの準備状況から透けて見える),バッカーの眼力もなかなかのものだなと思っています。
他方で,コメント欄なんかを読むとストレッチゴールとして過剰な要求がされたりするケースもあったりして,主催者側の苦労も透けて見え,本来のクラウドファンディングの趣旨とは離れているんじゃないかなと思う場面もあります。
いずれにせよ公開されているサイトで行われている経済活動といった感じなので,いろいろなことを学ぶよい機会になっていると思います(模範解答)。

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