WOWOWでやっていたので,見ました。
率直に言って,1はインパクトがありましたが,2はいまいちというのが一般的な評価でしょう。
つっこみどころがたくさんあります。
なぜ,こんな素人を送り込むのか?二人のうち,一人が死んだらおしまいというんだったら,より目的達成できないじゃないか・・・とか。
はたまた,なんで先生,ラガーマンの服装にわざわざ着替えて危ないところにやってきたのか,周りが止めないのか?あれでボートに乗ってきたのか?とか,とか。
でも,この映画,この世界状況であえてテロリストに賛歌を送っているように見えるというだけでも凄い映画だと言わざるを得ません。
9.11テロの後に,ビルの崩壊をああいった文脈で表現できるということに,表現の自由を感ぜずにはいられません。
また,「あの国」を批判しているところも,映画人としての自由さを感じます。
これを見た後,いろいろ議論する。これがいいのかもしれません。
映画の中のようなBR法ができて,反抗する人を処刑にしてもマスコミも世間も何も言わないような社会になったら,きっと通常の抵抗では無理なんでしょうね。
私としては,それでもやはりテロに走るよりは,非暴力の政治運動をした方が結果としてはいいのでは・・・と思います。
きっと,この映画もそういうことを訴えているのでしょう。
やや脱線しますが,軍事力や国力で競争すると必ず条件に恵まれた国とそうでない国が分かれますよね。
戦争で勝ったからといって,正義にはなれません。たまたま条件が良かったということもありうる。
これは例えば学校生活でも同じで,力が強くて,ケンカが強いからといってみんなに信頼されるとは限らない。
力による優劣や力による支配。こういったものから解放されるのが文明のあり方なんでしょうね。
その解放を平和的に行っていく。我々人間社会も大きな犠牲をはらいつつもそういう歴史が少しずつ作られつつあります。

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