
Rico の Man From Wareika。
レゲエ,インスト物。今頃レビューするのもはばかられる一枚。
Rico Rodriguezは,トロンボーン奏者で,レゲエを語る上では欠かせない人。
ユニバーサルが,2004年に日本版でルーツレゲエの貴重な作品をリリースしたものの一枚。
ちなみに,この時のリリースは下記のとおり。
・Roots Rock Reggae presents Drum & Bass Statement / V.A.
・Dry & Heavy+Man in the Hills / Burning Spear
・Are we a warrior+Haile I Hymn / Ijaman Levy
・wailing souls / wild suspense
・CB200+Bionic Dread /Dillinger
・Jezebel / Justin Hinds & The Dominos
・Man from Wareika / Rico
・Wareika Dub / Rico
・Return of the Big Guns/The Skatalites
・Police & Thieves / Junior Murvin
・Francafrica / Tikan Jah Fakoly
レゲエファンの驚きの声が聞こえるラインナップで,2004年,レゲエファンの財布を台風のように,直撃した訳です。
その中でも,やはりこのアルバムは欠かせません。
オリジナルのMan from Wareika は,名盤中の名盤なんですが,本作は,このアルバムに未発表で終わった,Midnight in Ethiopiaからのトラックその他を詰め込んだもの。
Roots to the Bone というRico のコンピがあるのだけれど,そちらの収録曲は全部本作に含まれてしまっています。
Wareika は,ラスタのコミューンがあったWareika Hillから。今回のCDの目玉は,ボーナストラックの11曲目,キンクスの「You Really Got Me」とスターウォーズのテーマのカバー曲である18曲目「Ska Wars」。
これだけでも,Roots to the Bone を持っていても買いですね。
ぼくは,そもそもインストものがあまり得意ではないのですが,これは満足です。レゲエの世界の深さを示していると思います。
Man from Wareika は,Rico の出世作でもあり,当時イギリスに住んでいたRico が4曲目以外はジャマイカに行って録音,しかも一日で録ったそう。
Rico は,ジャマイカのアルファスクールという音楽学校出。巨匠のドン・ドラモンドやトミー・マクックを輩出しています。
といっても,学校は良くてもお金がついてくるという訳ではないので,貧困層出身のRicoも卒業後すぐにバンドで活動という訳にもいかず,長い下積み生活をしたそうです。自分の楽器がなかったため,時には,親友のドラモンドからトロンボーンを借りることもあったそうです。
そんなRicoがアイランドの元で収録したのが本作で,レビューでは,よくラスタの精神性を表現したなどと言われますが,とにかくレゲエが好きであるのがよく伝わってきます。
また,ボーナストラックがいい。
JAZZの名曲であるTake Fiveのカバーもナイスですが,ぼくは15曲目の「Far East」の間奏で入るピアノの調べが大好きなんです,あと16曲目の「No Politician」のスラ・ロビのミリタント・ビート!
なんだか,ぼくが褒めるのは,トロンボーンではないのが難ですが。
端的に言ってしまえば,レゲエとして聞けるっていうことです。
2039円。日本のみの限定発売。長くプレスしてくれるといいけど・・

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