離婚弁護士2 第8話
間宮法律事務所のヤメ検の佐伯弁護士の元夫が親権を有する子どもとの面接交渉をめぐる話でした。
離婚時の約束であった月1回の面接交渉が守られていない状況下で子供と条件外で会ったことが問題にされました。ドラマでも言っていましたが,面接交渉を決めても約束通り履行してもらえないときに,これを実行させるのはなかなか難しいですね。
今回は,取りあえずの方法として面接交渉させてもらえなかったことの慰謝料請求の構成を考えましたが,この方法は現実的ではないですね。
また,相手方は即座に500万円を用意しましたが,仮にこれを受け取ったとしても今後は会わせなくても済むとはいきません。
これを認めるとお金で子供と面接交渉しないという約束をしたことになりますので,おそらく公序良俗違反(民法90条)で仮にそんな合意があっても無効になるでしょう。
逆に受け取った500万円は,今までの面接交渉妨害に対する慰謝料ということになるでしょうし,今後会わない対価だったというと,これは無効の可能性が高いですし,会うんだったら返してと相手が言ってきても不法原因給付として,返す必要性がない可能性もあります。
次なる手段として,親権者変更の申立ても考えていましたが,これもかなり投げ技に近いものがありますね。
通常だと再度調停を申し立てるのが筋でしょうか。
結局,真相が分かって比較的うまい解決ができましたが,親権者になっていない相手方の弁護士が幼稚園に通っている子供に会いに行くというのは,うまくいったからいいもののかなり危険な行為ですよね。
おそらく通常の幼稚園だと,こんな人が会いに来たと親に伝えるでしょうし,こんなに簡単には会わせてくれないでしょう。
結果としては,よりこじれてしまう場合があります。
でも,きっとこんな風に解決したら,しこりも残らず当事者もハッピーなんですがね。やっぱり,そこはドラマなんでしょうかね。

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