「イン・アメリカ 三つの小さな願いごと」
ジム・シェリダン監督,サマンサ・モートン,パディ・コンシダイン出演(2002,アイルランド,イギリス)。
アイルランドからアメリカに移り住んできた,夫婦と二人の女の子,夫婦は,我が子フランキーを事故によって失うという過去を有している。彼らのニューヨーク生活を描く。
「マイ・レフトフット」,「父の祈りを」で名高いジム・シェリダン監督の作品。半自伝的な内容だそうです。「父の祈りを」は,自分の中ではベストテンに入る作品なので期待がかかるところですが,本作は凡作に終わりました。
映画を見ている時は,シェリダン監督の作品だとは知りませんでした。エンドスクロールで,シェリダン監督の名を見て驚きました。
半自伝的とはいえ,映画のリアリティーが乏しい感じがしたのと,奇跡的な展開に頼りすぎたのが失敗の原因ですね。これが悪い方に進んだらどうなってしまうんだろうと心配しました。たとえば,ETのぬいぐるみを取るために,どんどん熱くなって大金を投じてしまうシーンなんかは,結果オーライよりも悪い方向に出た場合のことを考えて恐ろしいものを覚えました。
階下の住人との関係も,ラッキーだったな,で終わってしまう話。しかし,圧倒的に多くのそういうチャンスに恵まれない人はどうなってしまうんだろう。そういう意味では,座りの悪さを感じる映画です。

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