「わたしたちの教科書」第11話(フジテレビ,毎木)。
いよいよ次回が最終回。
雨木副校長の尋問は,予想通りの展開。臆面もなくいじめの存在を否定。しかし,他の証拠との関係からするとやや苦しい印象。
証人尋問が終わっても,雨木としては,あくまでいじめを認めないというスタンスを貫く。珠子は,そこに何か不自然なものを感じる。
さて,珠子は雨木副校長の息子と会いますが,いじめっこを自ら処刑し,学校ではいじめがなくなったと不気味に述べる音也。そんな中,自らいじめを認めた兼良が,亡くなった明日香が雨木副校長から手紙をもらっていた,その手紙が入った筆箱を自分が埋めたと珠子らに伝える。
手紙を見つけた珠子は,雨木にこれをぶつけ,遂に雨木もいじめを認識していたことを言外に認め,無くなっていた教科書を珠子に渡す。
珠子は,「証拠ではない,あなたが明日香をどう思っていたかです」なんて迫っていたけれど,こういうところって,日本における法廷の意味合いをよく表しているような気がします。
やっぱり,こういう会話って,裁判の場でこそすべき話じゃないかなーって思いますね。明日香が雨木のような先生になりたかったっていう話,さすがにそりゃないだろーって突っ込みたくなってしまいました。
さて,兼良がいじめを認める姿を見た仁科は,決意して法廷へ。証人として証言することを表明します。以前には,いじめをした者も同じ目に遭わないのだったら証言しないと珠子に述べていたのですが,雨木音也が投げかけた「いじめた奴は死刑になった方がいいんじゃない」という言葉に,否定の言葉を発したのは気持ちに変化が生じたためだったのでしょうね。
他方で音也は学校に,遂に兼良を人質にしナイフを首に突きつけます。止めようとして掴みかかった加地は刺されてしまいます。
いじめを認めると学校は壊れると,雨木副校長は連発していましたが,こういう問題に対するアプローチって医療過誤なんかの場合に似ていると思いました(ただし,いじめの訴訟は,医療過誤よりもさらに狭い門のような気がしますが)。
ただ,早期の段階で対応すれば,バッシングに遭うなんていうこともないんじゃないかと思いますけどね。そもそも隠しても,当事者がいることなんだから早晩明らかになってしまうでしょうし。
今頃になって,仁科役の谷村美月さんは,
映画「カナリア」で名演技を披露していた人だと気付きました。役が変わると印象ががらっと変わりますね。

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