
「ザ・タウン」 ベン・アフレック監督,ベン・アフレック,レベッカ・ホール,ジョン・ハム出演(アメリカ,2010)。
ベン・アフレックが監督に挑んだ,強盗映画。チームで強盗を繰り返していた,地域のギャングのメンバー。銀行強盗の際に人質にとった女性支店長が地元の女性であることが分かり,情報が漏れないか探りを入れることになる。
まず,この展開が不思議ですね。探りを入れるどころの話ではないだろうと思います。気付かれる危険を考えたら絶対に接触することはありえないですね。まあ,そこは映画だから許すとして,脚本自体は悪くないけれど,もう一つ感が漂いました。やはり,映画ということで見ると,どうしてもリアリティが気になってしまう。ベンアフレックは嫌いではないけれど,有名俳優を使うと,そのあたりがどうしてもチープになってしまう(本作は,自らも監督をしているのでやむを得ない部分はありますが)。
タウンというタイトルから想像できるように,抜けられない地域のギャングといった要素も入っている。確かに,花屋のボス連中の凄みはすごいけれど,もう一つなんですよね。やはりこういう部分は,
「闇の列車,光の旅」なんかの中南米の映画には敵わない気がします。
人間関係も弱い。主人公の恋も,元カノだった親友の妹との関係も,もう一段深いものが欲しかったですね(主人公と女性支店長の出会いの部分は悪くなかったけれど。)。
結局,本当に彼女を好きだったのかはよく分からない感じで終わってしまいました。悪くない部分も多いんだけれど,今ひとつ狙いが絞られていない印象。

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