

「きっと,うまくいく」 ラージクマール・ヒラニ監督,アーミル・カーン,カリーナ・カプール出演(2009,インド)。映画。
原題は,3idiot 3バカといった感じか。170分の長編。
インドの難関工科大学に入学した生徒たち,異色の学生ランチョーが引き起こす騒動。コメディータッチで描きますが,内容は真っ当至極です。
インドの映画なので,いつものように途中で踊ったり,歌ったりというシーンがありますが,お馬鹿さで売る映画ではなく,教育のあり方や生き方を問う骨太の映画です。第4回ビデオ屋さん大賞を受賞したのも納得です。
厳格な規律と競争によって成果を達成させようとし,就職率を高めることこそが目的だと考える学長に対して,ランチョーは学生は機械ではないとしてこれに反発する。
インドにおけるエンジニアは,花形の仕事なんでしょうね。親の期待も並々ならぬものがあります。
学長は,そのあたりを見越して退学のプレッシャーをかけてきます。中には,追い込まれて自殺してしまう生徒も出たりします。
他方で,ランチョーは学長の娘と付き合ったりといった展開で単なる善悪二元論にはしていません。
アーミル・カーンは,インドのジュード・ロウといった雰囲気で世界的にも人気を得そうです(もう得ているか)。脇を固める役者も手堅く,インド映画に対する見方が変わりました。

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