2014年8月の読書メーター読んだ本の数:6冊
読んだページ数:2288ページ
ナイス数:15ナイス
トップ・シークレット・アメリカ: 最高機密に覆われる国家の
感想アメリカの対テロ戦を受けた,情報軍需産業の実情を記者が描いた一冊。ハイテク好きは,結局多くの金を費やして,便利になったのか不便になったのか分からない状況を招く。自分の金ならよいけれど,税金からだから全くやるせない。この流れが今後どうなっていくのか。特定秘密保護法の成立で,日本でも他人事とは言っていられない。
読了日:8月29日 著者:
デイナプリースト,ウィリアムアーキン
フラニーとズーイ (新潮文庫)の
感想 日本のバンド「Galileo Galilei」が「フラニーの沼で」という曲で本書を取り上げていたので,読んだ。グラス家の末娘フラニーが,他人に馴染めなくなり信仰の途へ進むかといった具合になった。近い兄がズーイ。宗教がテーマとなっているようにも言われるけれど,これは宗教的といえるほどのものではないと思う。過剰な語りによって構成されたドラマは,思わぬ暖かさをたたえている。
読了日:8月27日 著者:
サリンジャー
朝鮮人強制連行 (岩波新書)の
感想 いろいろな言説が溢れる中で,あの戦争に様々な角度で迫ることが重要。そういう気持ちで手に取った一冊。論争的になりがちなテーマだけに,事実,資料をベースに叙述。その意味では貴重な一冊。確かに手堅いけれど,もう少し咀嚼してもよかったのかなという印象が残った(特に,各種組織換えは,名称の問題ではなく中身の問題が伴う訳だが,そこまでは踏み込めてはいない。紙幅の問題もあるかもしれないが)。断絶ではなく,連続性のある歴史的視点を共有するための一資料。
読了日:8月23日 著者:
外村大
ネルーダ事件 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)の
感想チリの詩人ネルーダから依頼を受けた,なり立ての探偵が世界を駆け回る。アジェンダ政権に対する軍部のクーデターという時間軸に並行して,チリという国も考えさせてくれる。味わい深い一冊でした。
読了日:8月13日 著者:
ロベルトアンプエロ
久生十蘭短篇選 (岩波文庫)の
感想本屋で手に取るまで知らなかった作家。戦争を踏まえた短篇集で,各作品に犯罪や事件の陰が滲む。男女の綾というか,女性の描写も巧みで引き込まれた。
読了日:8月7日 著者:
久生十蘭
特捜部Q ―知りすぎたマルコ― ((ハヤカワ・ポケット・ミステリ))の
感想シリーズ5作目。今回は,特捜部Qの面々が特段痛い思いをしないという安心できる展開。あっという間に読み終わる,映画のような一冊。
読了日:8月3日 著者:
ユッシ・エーズラ・オールスン
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