「こんなに近く,こんなに遠く」 レザ・ミル・キャリミ監督,マスウード・ラーイガーン,エルハーム・ハミーディー出演(イラン,2004)。映画。
鑑賞メーターを使い始めたが,結局アマゾンなどのソフト情報を使い回す仕様なので,DVD化されていないものは,アップができなくなってしまう。
こういうところは,何とかならないものかと思う。やはり,便利さに頼るのもほどほどに,というところか。
本作は,NHKの衛星放送で放映されたイランの映画。仕事中毒気味の脳外科医の主人公だが,長男に腫瘍があるのが分かる。ショックのあまり誕生日プレゼントの天体望遠鏡を持って,家に帰るのすら遅れてしまい,息子には呆れられてしまい,家には誰もいない。
ショックを抱えたまま,息子が行ったという,天体観測の競技会の会場に向かう。
前半はパーフェクトな仕上がり。ハイソサエティーな主人公なので,ベンツに乗り回しているんですが,これで砂漠に向かいます。この都市部と郡部の格差というのが,まずはすごいですね。
砂漠の町では,かつての教え子の友人だったという,若い女医さんに会うも,息子の体調は思わしくないようで,ついつい辛く当たってしまう。
問題は,その後。息子の短い命を想うどころか,自分自身の身まで危なくなってしまう。
うーん。構成としては,どうなのか,何を訴えたかったのか。
まあ,確かに砂嵐の不気味な陰は,そこここにあったのだから,期待どおりといえば期待どおりなのかもしれませんが・・・。
展開には賛否が分かれそうだけれど,この手の映画で覚悟してしまう退屈さとは無縁の映画でした。

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