旧約聖書の出エジプト記。モーセの話です。
モーセが殺人を犯していたことを知って,ちょっとショッキングでした。さて,神はそのモーセにイスラエルの民をエジプトから連れ出すように伝えます。
まあ,神なんだから,「ありがたきお言葉,全力でがんばります」くらい言うんだろうと思いきや,モーセやる気なし。おれの言うことは信じないだろうとか,おれっち,しゃべるのが苦手だから,とかってな感じで,自分が神だったら愛想をつかしたくなるような有様です。
しかし,神様も神様です。頑固にモーセにこだわって,しかもわざわざエジプトのファラオの心を頑なにします。神はお試しになったと言えば聞こえはいいですが,俺の見せ場を作らなくちゃね,という声が聞こえそうな感じです。
結局,数々の災い(血の災い,蛙の災い,ぶよの災い,あぶの災い,疫病の災い,はれ物の災い,雹の災い,いなごの災い,暗闇の災い,最後の災い)の末に,おみやげ付きでイスラエルの民をエジプトから脱出させます。
そして,有名なモーセの十戒とくるわけですが,イスラエルの民も最初から神様オンリーではなく,モーセが山にこもっている時には,偶像崇拝に走ったりして,神様に激怒されたりします。つまり,大衆を信仰の道に進ませるためには不断の奇跡やはっきりとした徴がなければならなかったということですね。
後半は,儀式の話や幕屋建設の話が続きます。以前,
テレビで世界遺産のシバームの回を見た時に出てきた香料が出てきて,古代宗教社会での香料の意味合いを再認識。実は,あの番組を見てから,炭で焚くお香セットを購入し,乳香や没薬の香りに親しんでいたので,はーあの香りね,と納得したのでした。

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