恒例の
野鼠(やそ)駆除が
27日(日)午前7時から行なわれた。集落公民館前で、
区・農事組合役員が駆除剤である「
ヤソヂオン」を配布している。
「ヤソヂオン」は
殺鼠(さっそ)剤であるが、
劇薬に分類される。ちなみに、5年前まで配布されてきた
「固形タリウムS(硫酸タリウム)」は
普通薬であり、効き目が見られないということで、4年前から
劇薬の
「ヤソヂオン」が使われている。ちなみに、劇薬
よりも
危険なもの(致死能力の高いもの)は
「毒薬」と呼ばれ、危険でないものは
「普通薬」と区別されている。
ネズミは
雪解けとともに活動を始める。野鼠駆除をやるならば、田畑の雪が消えて地面が出始めた頃が理想的だろう。
エサを求めて地上に出てくる確率が高いからだ。
袋(500g入り)には
小さい袋(5g入り)が
100個入っている。10アール当たり200〜300gを投入すると書いてあるが、
3袋配布されたので十文な量だろう。殺鼠剤を使用するので
使い捨て手袋を準備した。これは
「人間のにおい」をつけないために他ならない。
今年は
畑に鼠穴が少ないようだ。それで殺鼠剤の大半を
水田の畦畔を中心に投入することにした。自転車に乗ってすべての畑、田んぼを回った。ネズミ穴が少ないので、今年は思いのほか薬が減らない。同じところを再度歩いてネズミ穴を見つけ薬を入れていった。新しい穴をいっぱい見つけ、自転車を停めて殺鼠剤を入れていると、
何とその圃場は地区外の農家の圃場であった。やはり、
野鼠駆除剤を使っていない畦畔は鼠穴が多いと自己満足に浸るしかあるまい。
畦畔にはたくさんの穴が空いているが、どの穴でもよいわけではない。何度も話題にしているが、
鼠穴(ソケツ:ネズミ穴)には
「生き穴」と
「死に穴」に分かれる。つまり、現在利用されているネズミ穴と使われていないネズミ穴があるわけである。殺鼠剤を「死に穴」に入れても、ネズミが食べる確率は低く無駄になる確率が高い
。「生き穴」と
「死に穴」をどのように
区別するかと言えば、次のようなことを頭の片隅に置くといいだろう。あくまで
エンピロの
経験から推測したものであることをお断りしておきたい。
生き穴と思われるものは、
○穴の近辺に藁や枯れ草などが被っていないこと。
○穴の形が円に近いこと。
○穴の回りが崩壊していないこと。
さらに、殺鼠剤を使用する際には、次のことに注意する必要がある。
(1)使用の際は
ゴム手袋を着用すること。これは
喫食効果を高めるためであり、
割りばし等を使って穴に押し込むようにするのもよい。
人間が触ったものは、ネズミが警戒して食べなくなる。
(2)
農薬登録された商品なので、
家ネズミ用としては
使わないこと。
(3)
犬、
猫、
家畜等の
二次被害があるので、
住家の近くでは使用しないこと。
ただし、
ネズミは
学習能力があるので、人間が仕掛けた
罠に簡単に引っ掛かるはずがない。

3袋支給された。

使い捨て手袋は役に立つ。人間のにおいを付けないためである。

生き穴を見つける。

ヤソジオンを指で押し込んだ。

生き穴。

ワラが被っているので
死に穴のようである。

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