PIEPS ビーコンクリニック  ギアインプレ

オーストリアの雪崩ビーコンを製造する PIEPS社 主催のクリニックに参加しました。

左から、通訳の方、講師のMichel Rust氏、Markus Eck氏、代理店KEM山崎さん
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参加者はアウトドアショップ店員、山岳ガイド、スキー場パトロール、雪崩専門家、TAJ関係者等40名強。
注目度の高さが伺える。

テストでは、現在一般に市場で流通するビーコンが勢ぞろい。
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左上が3本アンテナデジタル、右上2本アンテナデジタル、手前アナログ。

ビーコンについて基礎知識
1本アンテナ
・主にアナログビーコンと呼ばれるタイプ。
・距離をデジタル表示する機器もあるが、ほとんどが発光ダイオードの個数と音の大小で表示。
・送受信1本のアンテナ
2本アンテナ
・電波の距離と方向をデジタル表示
・送信1本、受信2本のアンテナ
3本アンテナ
・電波の距離と方向をデジタル表示
・送信1本、受信3本のアンテナ
・縦軸に設置された3本目のアンテナにより、2本アンテナのタイプよりピンポイントサーチが容易に行なえる。

@アナログとデジタルの特性
アナログ
利点)
・一般的にデジタルよりも受信感度が強い。
・受信状態にした祭、ビーコンに悪影響を与える電波の有無を確認できる。(ビーコン使用時は、電波の送受信に悪影響を与える携帯電話や無線の電源は切りましょう!)
欠点)距離の変化を60cm毎にしか表示できない(ダイオードや音の大小の限界)
デジタル
利点)距離の変化を10cm毎に表示。
欠点)一般的にアナログよりも受信感度が弱い。

A最大受信感度について
実際にはこの距離は、送受信ビーコン2点の最良位置と最悪位置の2つ存在する。
何故なら、ビーコンの電波は円では無く、楕円(よくリンゴの形に例えられる)を描いており、送受信双方の位置関係で反応距離が異なるのが一般的だ。 

ビーコンのアンテナの向き  
□□ 最良 □□    □□ 最悪 □
                       □
C受信感度テスト
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今回は、@10秒に1回の反応A遠い所から近づいていく を定義して行なう。
結果は以下の通り、公の場ですので機種名は伏せます。
左最良、右最悪の位置での距離。
2本アンテナ
@43.8m 13.35m A30.4m 19.5m B39m 35.1m C13m 6.5m
3本アンテナ
@55.4m 17m A33m 11.5m B44m 15m C59.5m 58m

結果から
@機種によって電波受信方向が大きく異なる。
A実際の雪崩現場では最良の位置に埋まっている可能性は低く、最悪の位置での感度が重要。
B最良、最悪間の差が少ないビーコンは、向きを変えたり傾けたりして探す必要が無い分、簡単に素早く探すことが出来る。

D規定周波数457khzについて
雪崩ビーコンは世界規格457khzだ。

しかし、今回初めて知った事実。
ヨーロッパにおいて 457khz + -80khz内ならば雪崩ビーコンとして認める」と言う事!!

これは、経年劣化(汗や湿気による基盤の腐食、ぶつけたり落としたりする事で、フィラメントの位置がずれる等)が影響する様だ。

ちなみに、-80khzずれた送信ビーコンを探すのに、距離、方向共にズレが生じる事を見せて頂いた。
最新機種では、この差が出辛い様に調整されている。

ちなみにPIEPS DSPは唯一、457khzから幾つずれているか計るチェック機能を備えている。
更に、自己診断昨日の為に4つ目のアンテナがあり、大きくずれた際、エラーが出て使用不能になるとの事。

E複数埋没時の危険回避機能
アナログビーコンが受信の際、発信音が2つでもオーバーラップし、1個に聞こえる事がある。
PIEPS DSPは、この危険を避ける為に近くに埋まっているビーコンの発信音と違う周期で発信音を変える機能を備えている。

Fピンポイントサーチにおける3本目のアンテナの重要性
従来の1.2本アンテナのビーコンでは、雪崩埋没者が深く埋まった際にグレーゾーンが広くなり、埋没者の特定に多くの時間を費やす必要があった。

3アンテナのビーコンは3本目のアンテナが縦軸に設置されており、ピンポイント捜索時に埋没者の特定が一点に絞られると言う優れた利点がある。 と、されているのだが・・・

実際は、1点は●●●のみ。←旗の色に注目! 殆どの機種で3点少なくても2点を示す事が判明。
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詳細は ここ あっ!失敬!!どれが優れてるか分かってしまいましたね・・・

とにかく、今回のテストは衝撃でした。
山に数多く入る人は、よ〜く考え、情報を得てビーコンを選んで下さいネ!



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