アイアース･フロンティア

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高畑勲の監督作「かぐや姫の物語」('13) が５月１８日に、日本テレビ系『金曜ロードＳＨＯＷ！』特別枠 ２１:００ 〜 ２３:４９ 地上波にてノーカット放映されます。

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❖ 映画『かぐや姫の物語』とは？ ❖

４月５日(木)に８２歳で逝去された高畑監督が、日本最古の物語と云われ９世紀後半から１０世紀前半頃に成立した「竹取物語」を、新たな解釈で描いた長編アニメーション作品です。かぐや姫が誕生し少女時代を経て、美しい姫に成長していく様を情緒豊かな平安時代（およそ1200年前）を舞台に “淡い水彩画” の様なタッチで描いた超大作と成っています。・・・企画開始から数えると制作期間８年、５１.５億円の製作費が投じられ《ジブリ史上最大》の制作期間＆製作費を掛けた事から、とことんアートワークに拘った作りの『映画絵巻』が堪能出来ます。

キャストも豪華で、かぐや姫（声優は新人の朝倉あき、幼少期･内田未来）の育ての親･媼を「マルサの女」シリーズ('87〜) や「ミンボーの女」('92),「静かな生活」('95),「スーパーの女」('96) 等の伊丹十三 監督作の主演で知られる宮本信子。山で出会う炭焼きの老人を「用心棒」('61) や「椿三十郎」('62),「天国と地獄」('63),「影武者」('80),「乱」('85) 等と黒澤明 監督作での出演が頻繁だった仲代達矢。公達の一人で車持皇子を「東京家族」('13) や「小さいおうち」('14),「家族はつらいよ」シリーズ('16〜) と山田洋次 監督作の主演が近年多い橋爪功と、日本映画界を代表する巨匠の実写･歴代名画で活躍して来た “大名優” が声で脇を固めている。

● ↓ は「かぐや姫の物語」主題歌の『いのちの記憶 ♪』（作詞･作曲･唄／二階堂和美）



● スタッフ

原案･脚本･監督／高畑勲, 共同脚本／坂口理子, 製作／氏家齊一郎, 製作名代／大久保好男, 企画／鈴木敏夫, 音楽／久石譲（演奏／東京交響楽団）, 人物造形･作画設計／田辺修, 美術／男鹿和雄, 作画監督／小西賢一, 作画／橋本晋治, 濱田高行, 安藤雅司, 山口明子, 編集／小島俊彦, 録音演出／浅梨なおこ, 録音／大野映彦, 整音／笠松広司, 効果／大塚智子, 塗･模様作画／斉藤昌哉, 塗線･作画検査／秋山訓子, 特任シーン設計／百瀬義行, ＣＧ／中島智成, 絵コンテ補佐／佐藤雅子, 笹木信作, 橋本晋治, 動画検査／野上麻衣子, 色指定／垣田由紀子, 仕上検査／川又史恵, 南城久美, 撮影監督／中村圭介, 宣伝プロデューサー／高橋亜希人, 細川朋子, 製作担当／奥田誠治, 福山亮一, 藤巻直哉, 制作協力／Ｔ２ｓｔｕｄｉｏ, 高橋賢太郎, 制作／星野康二, スタジオジブリ, プロデューサー／西村義明

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本作は海外での評価が特に高く、第８７回･アカデミー賞の長編アニメーション部門ノミネートや、第４２回･アニー賞では３部門でのノミネート（作品賞, 監督賞, 音楽賞）。第４０回･ロサンゼルス映画批評家協会賞でのアニメーション映画賞、第３５回･ボストン映画批評家協会賞ではアニメーション映画賞、第８回･アジア太平洋映画賞での最優秀アニメーション映画賞を受賞 等々と、多数の賞でノミネートされ＆受賞しています。



ディズニーが制作した英語版でのキャストも豪華で、かぐや姫役を「モールス」('10) や「ヒューゴの不思議な発明」('11),「イコライザー」('14), の出演で知られるクロエ･グレース･モレッツ。かぐや姫の育ての親･翁役を「雨のなかの女」('69) や「ゴッドファーザー」('72),「ローラーボール」('75),「愛と哀しみのボレロ」('81),「ミザリー」('90) 等々と名作への出演が多い名優･ジェームズ･カーンが演じていて、まずもって驚かされる。
他にも媼役を「タイム･アフター･タイム」('79) や「バック･トゥ･ザ･フューチャー PART３」('90) のメアリー･スティーンバージェン。石作皇子･役に「魔法にかけられて」('08) でおとぎの国から次元を超えやって来た王子を、コミカルに好演したジェームズ･マースデン。相模役を映画版「チャーリーズ･エンジェル」シリーズ('00〜) のルーシー･リュー。車持皇子･役を「恋のゆくえ／ファビュラス･ベイカー･ボーイズ」('89) のボー･ブリッジス 等々と、コアな映画ファンを唸らせる布陣と成っている。

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スタジオジブリ作品の音楽イメージを代表する久石メロディですが、ジブリ設立の立役者である＝高畑監督作に久石譲が音楽を付けたのは「かぐや姫の物語」が初で、尚且つ結果的には最終作となってしまったのですが、ジブリの前身であるトップクラフト社で制作した宮崎駿 監督作「風の谷のナウシカ」('84) のプロデューサーを務めていた高畑氏は実質的な音楽監督をも兼任しており、当時まだ新人だった久石氏に「ナウシカ」の全劇伴が任される事となったのも、実は最終的に “高畑氏が推したから” という事なので、高畑＆久石「かぐや姫の物語」での初タッグは（実際の処は）両氏にとって長い旅路の末に行き着いた『一つの終着点を示す映画音楽』という意味合いもあったようです。

因みに宮崎監督作で高畑氏が実質的な音楽監督を務めた作品は「ナウシカ」以外にも、併映された「劇場版･名探偵ホームズ」での『青い紅玉の巻』『海底の財宝の巻』(此の二作ではノンクレジット) と、1986年の「天空の城ラピュタ」(此方は「ナウシカ」と同じく作品全般のプロデューサーとだけ明記)、1989年の「魔女の宅急便」では初めて『音楽演出』と単独でクレジットされている。
又、映画内や資料上ではノンクレジットだが、1992年の「紅の豚」挿入歌でシャンソンの名曲『さくらんぼの実る頃 ♪』(Le Temps des cerises) の訳詞を、高畑氏が劇場用パンフレットに書いている事もあって、他の作品でも何らかの形において音楽面で関わっていたのかも知れない。



↑ はコンサートホールで演奏された『天人の音楽 ♪』ですが、劇中で流されたバージョンは少しニュアンスが異なっていて、公開当時には『明るいイイ曲』という反面『少し怖い曲』という反響もありました。↓



『天人の音楽 ♪』とは、かぐや姫を月からの使者が迎えに来る際流れる音楽ですが、此れまでのジブリ作品における＝久石メロディとは異次元の方向に行っている感覚があります。
とはいってもＳＦというのとは大きく違い、高畑氏の考える月のイメージは所謂 (当時の感覚での)《あの世》で、月人も宇宙人（＊1987年に制作された市川崑 監督「竹取物語」ではかぐや姫＝加耶は宇宙人という解釈がなされた）というよりは、当時の人間が想像出来得る範囲での高貴な存在として現れるので、高畑氏は「竹取物語」を其の時代に沿った幻想文学のままで捉えていたのも此処で解る。

高畑氏の持論として『アニメーションは観ている側の想像の余地を残したい』というのが大きくあったので、筆の後がハッキリと残る作画の方向といい、“人のイマジネーションを大切にしたい” という高畑ビジョンが遺作の最後の最後まで示されていて、久石氏の曲も其の方向に合わせたモノと思われます。

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≪2018.6.18 追記≫

６月９日(土)から ↓ の頁で高畑監督･1976年のＴＶ作品「母をたずねて三千里」の記事を書いています。
《Page》 参照 ⇒ 【 https://gold.ap.teacup.com/frontier/322.html 】

高畑監督の名作アニメでは「アルプスの少女ハイジ」('74) や「赤毛のアン」('79) を御覧になった方は多いと思いますし、ファンの間では話題も欠かないとは思いますが,「母をたずねて〜」の解説はあまり見かけないので、良かったらチェックしてみて下さい。

「ハイジ」との関係や、少し濃い目の内容にしようと思っていますので。


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ルパン最新作『ルパン三世 PART５』の舞台は現代のフランス！。ルパン三世の祖父に当たる世界的大泥棒＝アルセーヌ･ルパンのルーツでもあるフランスで、相棒の次元大介、石川五エ門、峰不二子、銭形警部らルパン･シリーズでお馴染みキャラの大活躍が描かれる。

声優陣はレギュラーの栗田貫一 (ルパン三世), 小林清志 (次元大介), 浪川大輔 (石川五ェ門), 沢城みゆき (峰不二子), 山寺宏一 (銭形警部) に加え、新キャラクターの声を水瀬いのり (アミ･エナン), 津田健次郎 (アルベール･ダンドレジー), 島崎信長 (八咫烏五郎) が務めている。



監督／矢野雄一郎, シリーズ構成／大河内一楼, キャラクターデザイン／横堀久雄, 美術監督／清水啓一朗, 色彩設計／山本智子, 撮影監督／宮崎藍子, 音楽／大野雄二 (演奏／Yuji Ohno & Lupintic Six), 音楽制作／トムス･ミュージック, 日本テレビ音楽, 音響製作／東北新社, アニメーション制作／テレコム･アニメーションフィルム, 制作／トムス･エンタテインメント

『ルパン三世 PART５』は４月３日(火)２５時３４分より日本テレビ系列で放送開始！。

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PS：此の続き＆ルパン情報は準備が出来次第、本記事の追記でUPします。

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≪2018.4.4 追記≫

↓ のＯＰは2015年の「ルパン三世 PART IV」(と正式タイトルではないが、ソフト等でこう区別されている) のバージョンで、今回「PART５」が放送されるまで（仮）の形で３月１４日(水)から貼っていましたが・・・



本日未明に放送された「PART５」のＯＰは「PART IV」と打って変わってＰＯＰで可愛げなフェイス＝軽い雰囲気で,『あぁぁぁぁ？？？？〜〜〜〜！！！(大汗)』と、心配になった方も多かったと思いますが、本編の方はドチラか？というと、ルパンの第１＆２シリーズの中間という雰囲気で、前シリーズとは微妙に味付けを変えている程度に抑えている。

「ＰＡＲＴ IV」は半ば劇画イメージを踏襲していたのだが、今回はハイテクやデジタルなガジェットが多数登場するという事で、作画の方も大分其方に寄せたイメージに凝って挑んでいる様です。
アニメーション制作が旧作からシリーズに携わっている『テレコム･アニメーションフィルム』さんという事もあり、此れからドンナ表現になるか興味深い処もあるのですが、↑ のＯＰでソノ辺を意識し冒頭から噛まして来ている感じもします。（本編での次元と五ェ門の雰囲気は、近年で一番イイ気もしますがネ）

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第１話『地下塔 (ツインタワー) の少女』放送は関東で本日４日（３日深夜）でしたが、他の地域では此れから放送スタートです。放送スケジュールは以下の通り。↓

●【 北日本放送 富山県 】
　 ４月４日(水) ２５:２９〜２５:５９
●【 札幌テレビ 北海道 】
　 ４月５日(木) ２６:２９〜２６:５９
　 ５月３日(木) ２５:２９〜２５:５９ 他　
●【 中京テレビ 中京広域圏 】
　 ４月６日(金) ２５:２９〜２５:５９
●【 静岡第一テレビ 静岡県 】
　 ４月７日(土) ２６:２０〜２６:５０
●【 福岡放送 福岡県 】
　 ４月７日(土) ２６:２５〜２６:５５
●【 読売テレビ 近畿広域圏 】
　 ４月９日(月) ２６:５９〜２７:２９
●【 テレビ信州 長野県 】
　 ４月１２日(木) ２５:４４〜２６:１４
●【 日本海テレビ 鳥取県･島根県 】
　 ５月７日(月) ２６:０５〜２６:３５

（続きは又情報が入りましたら追記します）

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≪2019.1.11 追記≫

日本テレビ系『金曜ロードＳＨＯＷ！』(金曜日２１:００〜２２:５４) 枠にてルパンＳＰが二週連続で放送されます。

●１月１８日【 ルパン三世／イタリアン･ゲーム 】('16) 総監督：友永和秀
●１月２５日【 ルパン三世／グッバイ･パートナー 】('19) 監督：川越淳

＊２５日の「グッバイ･パートナー」は３年ぶりのルパンＳＰで完全新作ストーリー。

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それに加え「宮崎駿」監督が1979年発表した映画「ルパン三世／カリオストロの城」が、2019年１月２３日(水)日本での公開から４０年にしてフランスでの公開が実現！。


◈ ↑ は今回フランスで初公開される「カリオストロの城」仏･バージョンのポスター。

仏での劇場上映に４０年間かかった理由として、ルパン三世という名前が『アルセーヌ･ルパン』シリーズの著作権に抵触する？と問題視され、日本国内ではタイトルにルパンの名称が付いている「カリオストロの城」(仏語タイトル：Le Chateau de Cagliostro) も４０年上映が見合わされていたのだが、元祖･ルパンの作者＝「モーリス･ルブラン」の死後７０年が経過した2012年から著作権が消滅。

フランスでの上映に問題が無くなった事により、華々しく堂々お披露目！・・・という事に。

というのも・・・
今回はフランス語･吹き替え版での公開なのだが、仏では過去に「ルパン」部分を別の名前にし編集した海賊版ビデオ等が出回っており、当時はルパンではなく『ヴィドック(Vidoqc)』『エドガー (Edgar)』等の名前に変更されていた。



◈ ↑ 動画１段目は海外版ソフト販促用の予告篇。２段目はサントラで左側『ルパン三世'８０ ♪』(作曲･編曲：大野雄二／演奏：ユー&エクスプロージョン･バンド)。同右は本作のＯＰとＥＤで流れる『炎のたからもの ♪』(作詞：橋本淳／作曲･編曲：大野雄二／唄：ボビー)。



◈ ↑ は2014年に日本でリバイバル上映された際の「ルパン三世／カリオストロの城」ポスター。

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