11月24日からは鹿児島に出張。
市内で開催される天敵利用研究会に出席するため。
鹿児島市内は、今まさに篤姫ブーム。
どこを見ても、篤姫・・・篤姫・・・篤姫・・・・
松江の時もそうだったけど、NHKの威力はすごいね。
さて、鹿児島中央駅からホテルへと歩いていると、街中にある公園の入り口でチョウを見かけた。
???
今頃、なんだろう?
その姿を追う・・・
その飛び方・・・・
かつて、石垣島で見たことがある・・・・
やがて、マリーゴールドに吸蜜のため止まったところで確信した。
キオビエダシャクだ!
昼間飛ぶ蛾・・・そして、なかなか美しい。
それにしても、いつ九州に侵入したんだろう・・・知らなかったな・・・
そうしたら、研究会の冒頭の挨拶で、鹿児島で害虫として問題になっているという話が出た。
幼虫のエサは、イヌマキやナギ。
イヌマキは鹿児島市内では垣根や庭木として普通に植えられているので、被害も大きいらしい。
ところで、研究会の会場は、城山観光ホテル。
かつて昆虫採集案内にも出ていた城山にある高級ホテルだ。
研究会2日目の朝は、このホテルのシャトルバスの時間よりかなり早くバス停に着いてしまったため、歩くことにした。
歩いてもバスよりは早くつく計算だった・・・
ところが、天文館のアーケードを抜け、照国神社を過ぎたところから、道は、急勾配の階段となった。
重いスーツケースを持って階段を登るのは朝の運動にしてはきつすぎた。
途中、何度か休むはめに・・・
息を切らしての休憩中、足下の草むらでヒメクダマキモドキを発見。
福島にはいない虫だけど、かつて福岡と宮崎でこの研究会が開催された時、そのいずれでもこの虫を見ている。
さらに、この草むらでは、ハラビロカマキリも見つけた。こちらも、まだ福島では記録がない。
やっとのことで、坂を登り切り、駐車場に・・・
ここでも一息いれ、照葉樹の大木を見上げる。
すると、地上から3メートルくらいのところの葉に不自然な枯葉が・・・
枯葉??・・・かな?
虫?・・・・いや、やっぱり枯葉?
どうしてもわからない・・・
そこで、デジカメで撮影してみた・・・モニターで拡大・・・
足がある!!!
ムラサキツバメの集団だ!!
ムラサキツバメは南方系のチョウで、福島では楢葉町のJビレッジのマテバシイで発生している。
木の葉で集団越冬するというのは、鹿児島に来て知ったばかり。
それが、こんなに早く見ることができるなんて!!
研究会会場で、C大のN先生にこの話をしたら、とても興味を示してくれた。先生は、研究用のヒシバッタを採集したいということだったので、研究会終了後は、バスでなく、城山の遊歩道を一緒に歩いて帰ることにした。
それでも、飛行機の時間には間に合う。
まずは、駐車場で見つけたムラサキツバメの所に先生を案内した。
見ると、朝とはちょっと集団の形が変わっていた。
横になっていた一部の個体が立ち上がっている。
やはり気温が上がったからだろうか?
展望台の近くでも、また集団を発見。
背の高いN先生が梢を私の顔の所まで下げてくれた。
目の前にムラサキツバメの集団が近づいた。
手でそっと覆い被そうとしたその瞬間、パッと集団が弾けた。
その一部は私の顔にぶつかりながら、上空へ舞い上がった。
遊歩道上空の梢間をチラチラと飛びながら、やがて再び集まってくる・・・・
なんとも幻想的な瞬間だった・・・
遊歩道周辺では、またしてもヒメクダマキモドキを見つけることができた。花にも止まっていた。
残念ながら、ヒシバッタは見つからなかったけど、先生はさらに周辺を探すとのこと。
私は、飛行機の時間が迫っていたので、急いで天文館の空港バスのバス停へと急いだ。

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