アヤミハビル館での昼食後、水生昆虫を求めて、まずはM松さんに教えてもらった沢へ。
沢におりてみると、渓流というよりは、水溜まり。
東南アジアの乾期の沢のようだ。
どうやら、沢は伏流水となっていて、地上に出たところが水溜まりのようになっているらしい。
木々に囲まれたこの水溜まりには、大きなアメンボがスーイスイ・・・
これが、私が見たかったトゲアシアメンボだ。
国内では与那国島だけに生息する大型のアメンボである。
個体数は多く、しばしトゲアシアメンボを楽しむ。
時折、横切る黒い物体は、オキナワオオミズスマシだ。
ふと水際を見ると何やら小さな虫が動いている。
体長は2〜3ミリ程度。
老眼には厳しい大きさだが、なんとか把握!
マダラミズカメムシである。
ふーむ・・・福島にいるヘリグロミズカメムシやムモンミズカメムシと較べるとかなり小さい。
この他にも、コミズムシ類やコマツモムシ類などをすくっていると、ヤスダさんが戻ってきた。彼は、冬虫夏草を探し、普通種ではあるがハナサナギタケを確認してきたのだ。
さて、あまりゆっくりはしていられない。
すでに時間は午後4時を過ぎている。
次は止水性の水生昆虫だ。
休耕田となっている水田の奥にある沼・・・
ここがポイントである。
網を入れると、小さなゲンゴロウ類、コマツモムシ類、コミズムシ類がわらわらと入る。
コミズムシ類は雌雄で大きさがかなり違うので、トカラコミズムシかもしれない。
中型以上の種類が入らないので、ちょっと焦っていると、やっとマダラアシミズカマキリが採れた。
ヒメミズカマキリと同じくらいの大きさ。ぱっと見たところ、「マダラ」はあまり目立たない。
ここでは、目的のエサキタイコウチをなんとか1頭採集。
時間はすでに午後6時近い。
明日は11時の便で与那国を発たなければならない。
どうしてもヨナグニサン成虫をあきらめきれない我々は、夜も徘徊・・・・
せめて明かりに飛来したヨナグニサンがいれば、その場で撮影してしまおうという魂胆だ。
レンタカーとして借りた軽トラをとばして、歩き回るも結局はダメ・・・
明日、朝のわずかな時間だけど、その時にもう一度、山に入ってみようと誓って、床についた。

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