津波の被害のあった沿岸部で、水溜まりが各所にでき、そこに水生昆虫がいるらしい、と聞き、先日行ってみた。
その場所は、津波で集落が流された場所・・・・
家は1軒も残っていない。
それでも、ガレキはかなり取り除かれ、道路もはっきりとわかる。
水溜まりはすぐにわかった。
しかし、そこは・・・・・
住宅の跡地である・・・・
近づいて水の中をのぞいてみると・・・・
確かに・・・いるいる・・・・
ハイイロゲンゴロウにコマツモムシ、そして、チビミズムシは無数にいる。
だが、ここに網を入れてもいいのだろうか?
さすがに躊躇したが、このような場所に何がいるのか、調べることも必要であろう、そう思い直して調査を始めた。
すると、通りかかったダンプカーが止まった。
怒られるのか、と思って、びくびくしかがら振り返ると、
「何を採ってるんだい?」
「昆虫の調査です」
「いるのかい?」
「ええ、結構、戻ってきてます」
「頑張ってない」
好意的に見てくれた運転手さんに感謝!
次の運ちゃんも同じような感じだった。
みんなの気持ちも少しずつ上向いているということだろうか。
こちらは、海岸沿いの水溜まり。
ここは、津波以前にも湿地だったのか、ヨシなども生えている。
ここには、コミズムシ類やコガムシ、ヒメガムシなども確認することができた。
着実に虫たちは戻りつつあるし、新たにできた水域にうまく適応して個体数を増やしている虫たちもあるようだ。

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