怪物の原型は、かなりの大きさなので、いつもはスカルピーを使用しますが、今回は油土でボディーをまず造りました。他の作業と並行してボチボチ盛り削りを繰り返しながら、この決定段階にいたるまで半年ほどかかってます。
この粘土原型にラップを巻いてFRPを貼っていきます。ガラス繊維を貼って硬化後、エアロジールを混ぜてドロドロにしたFRPを全身に薄く延ばして表面を補強します。

完全硬化したら背中上部に取り付けた穴から粘土を搔き出します。
これで、10sほどの重い粘土原型を凄く軽くする事が出来るのです。背中の丸穴はソフビにする時の抜き口でもあります。

スチロールで仮腕付けてみた所ボディー左脇の形状が気に入らない事に気付きましたので、修正します。

脇部分を思い切ってカットし、

裏から粘土を盛り付け、FRP貼り直します。

これで脇にクビレが出来ました。

取り敢えず顔を付けてみました。

が、顔の取り付け角度が気に入らないので、また切り取ってやり直します。ちょっとアゴが出ていたので裏からパテで裏打ちして角度調整します。

直しました。修正にはかなりの時間と労力が必要ですが、どんな造型でもこの納得するまでやり直す事が重要なのです。これは怪獣造型で培ってきたモノです。妥協は決してしてはいけません。過去に完成後に間違いに気付いた苦い経験があってこそなのです。
この「怪物」は〆切に追われる類ののものではないので尚更です。

腕、手足を造って取り付けました。今後は気の遠くなるなるような鱗(本物は缶のふたですが)を地道に貼って行きます。ボディーはさらに一周り大きくなるのを想像してのものです。これからガラモン造った経験が活きてくるでしょう。
半分くらい進んだら掲載しますが、数か月かかると思います。
それでは、また次回。

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