乗鞍に出てきた。
スタートはチャンピオンクラスの真ん中やや後ろくらいに並んでいた。
周りを見ると脛毛を剃った本格レーサーばかり。当たり前の話だが。
スタート5分前、ふと、自転車を見るとボトルがない。
どうやら、集合場所の駐車場に忘れてきたらしい。
あわてて、取りに帰る。ロードのクリートであんなに速く走るのは初めてだった。
おかげで最後尾スタートになってしまった。
スタート前、筧五郎選手が、ドボルザーグ交響曲「新世界」で登場。
スタート先頭が、スタートしてから30秒位してから、動き出す。
俺の脚はいつもより重い。
心拍数は186くらいで、脚を軽く回して登る。いまいちペースに乗れない。
そうこうしてるうちに、女子の部のトップ選手にあっさり抜かれた。
俺より重いギアをパワフルに踏んでいた。
その後も、後のグループの速い選手にどんどん抜かれる。
傾斜は、いつもの走っているところの方がきついので大丈夫だったが、
ハイペースについていく余裕はなかった。
後半、スパートをかける予定だったが、完全にパワー不足。
いつもなら、心拍196くらいで追い込むところが、力が入らず、
心拍168くらいまでしか上がらなくなってしまった。
後半たれてしまって、なんでもない坂が激坂に感じる。
上を見ると、はるか上に前を走る人が豆粒のように見える。
そのうち軽いギアも回せなくなって、サドルの前の方にすわって、
ギシギシ踏むようなペダリングで無理やり登る。
残り5`の表示がでてきたので、ペースアップをはかるが、
意外に1キロ進むのに時間がかかる。
ヒイヒイ言いながら、進んでいると
残り1`のところで、チェーン切れで歩いて進んでいる人がいた。
その人をパスしたあと、ラストスパートしようとしたが、気持ちだけで
体が付いてこんかった。良く見るとまわりの人もそんな感じの人がいた。
ヨタヨタとゴールした。2時間ぐらいかかったと思ったが、
ストップウオッチを見ると1時間32分程度だったのでホッとした。
ゴールして、ふと横を見ると、さっきチェーン切れを起こしていた人が、
いた。
幸い自分はコネクトピンとチェーンカッターを持っていたので、直してあげた。
今年は不本意な結果に終わったが、来年はもっとうまく走りたい。
帰りの列車にて、駅で出入り口の扉が開いた際、荷物を落とした。
幸いにも、列車の運行に支障も出ず、荷物も無事回収できた。
ただ、駅員さんには迷惑をかけて、申し訳ない。

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