毎年、盆と正月前にはかならず電話をくれる人がいる
なんともまぁ〜たわいもない話をながながとするのに、
なぜか『今年は…帰ってこないの?』
とだけは緊張気味に語るところがかわいい。
数日前、彼の夢を見た。
そろそろ電話くれる頃だけど、結婚したからさすがにこないかなぁ〜とか
ちょっと不安な淋しい気持ちになった。
彼は同級生。
といっても、学年が一緒というだけで、同じ学校に通ったこともなければ、
同じ時を過ごしたこともない。
たまに実家に顔を出してもすれ違いばかり。
本当はあまりつながりがないんだなあ。
彼は父がたまに手伝う葬儀屋さんの息子。ノブ。
私も一緒に葬儀屋さんを手伝っていたことがあったけど一回くらいしか一緒になってないよな。
でも、同級生。
そのつながりをすごく大事にする三陸町ならではの絆かもしれない
私は彼が大好きである。
いつも夢を追い掛けていてそれを実現させるための手段をいつも探ってつかもうと努力している
人と人との出会いを縁だからと一つ一つ大事にしている
心がいつも真っすぐ純粋で、後ろ向きな時なんてないような気がする。
もうすぐ、彼は独立開業するらしい。
でも、そこで納まる夢ではない。
彼の目は世界を飛び回る未来の自分の姿を見ている。
『…帰ってこないの?』
今年も今日。彼は電話をくれた。
今年も帰れないんだ。
ごめんね。
口にして初めて、自分が帰る場所をもっていることを思い出す。
迎えてくれる人がいるんだなぁと思う。
ほっと安心する。
今年も彼は電話をくれた。
それだけで私は幸せな気持ちになった。
頭の回転が速く話がとまらない。
おしゃべりな彼がちょっと緊張する瞬間。
『帰っておいでよ』
私は彼が大好きだ。
今日は彼のお母さんとも話をした。
結婚の時の写真、貼ってあるのよ!
うれしい。とってもうれしい。
元気なおばさんに会いたいなぁ。
三陸町においでの際にはぜひ彼を紹介したい。
彼は腕のいい、鍼灸師でありスポーツトレーナーでありサッカー部のコーチである。
そんな彼に幸おおからんことを!!
ありがとうノブ。これからもよろしく♪
いつか二人で夜明し呑んで騒ごうね!!

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