クラフトの楽しみ  林とこころ

冬の山仕事もずっと忙しかったのですが、短い春に入ってから
また格別な忙しさ。里山的な営みは、次から次へと人のやることが
出てきます。

3月4月の薪材の運搬、薪割り、シイタケほだ木の菌打ち、作業小屋の
階段修理、ときました。これからは雑草の刈り払いが待っています。

昨日は、フットパスのサイン補修とニューモデルの取り付け。
特注して使用していたフィルム仕立ては、退色して飛ばされたりでどうもイメージにあいません。やはり現場の素材を使うことにしました。午後は、作業小屋の後ろにそびえる80年生ほどのコナラの大木に、丸型ベンチを取り付けました。またもや設計図なしの、現場あわせ。

今回用意してもらった材は、なんとフィンランドのスモークウッド。
カラカラに乾燥していますが、レッドシーダほどは長持ちしない。
カナダなどの外材を扱うクラフトマンにお願いしたための結果です。

昼まもなく小雨になって、その中での仕事でした。夕方6時、
雨粒が大きくなり足元がおぼつかなくなる頃、9割がた仕上げて
終了。

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雑木林&庭づくり研究室
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NPO法人苫東環境コモンズ
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エコライフへのジェラシー  北海道と自然

山とフライフィッシングとカヌーの先輩を訪問。本州の激務を60歳で
切り上げて、郷里の北海道に戻り、奥さんと二人2年前に余市に
建てた新居です。

高台の斜面、360坪に建つ木造家屋はログメーカーが建てただけあって、
雑木の藪を大事にしたナチュラル派。今回呼ばれた理由も、その藪と
どう付き合うか、のアドバイスを求められたためでした。

でも、わたしなどアドバイスすることなどありません。定年後、コツコツと
土地を調べ、資材を集め、土地の素材を使い切る工夫を、まさに
エコライフの実践としてしているわけです。

のみならず、氏ご夫婦は、棚田のような畑で野菜を自給し、持ち前の
フィッシングの腕で、魚も港や海岸や川で釣ってほぼ自給。
時々は氏のネットワークで、畑仕事や山仕事をてつだってくれ、と
声がかかり、生活費の心配はなさそうでした。

当日わたしらが頂いた、野菜はもちろん、マメイカやサクラマスも
氏の手ずからゲットしたものでした。この、おお!田園ライフ!

わたしたち夫婦は窓辺の食卓から、外の若葉に行き来する鳥たちを
見ながら、子供の話し、知人の消息、そしてまた小鳥、してまた
古い釣りの話し、仕事と年金、そしてまた訪れる小鳥のこと、と
居ながらにしての自然の風物を語り合ったのでした。

いわばエコを実践してきたご夫婦。月の電気料は2000円台、暖房は、
時々手伝いに行くリンゴ農家の剪定した枝と裏山の枯れ木を立派な
薪ストーブ1台で燃やします。

参りました。ワタシにとっては人生はかくありたし、みたいな典型だった
かもしれません。エントランス、玄関、ほかロフト、文机など、アート
一杯の造作を拝見して、はっきり言って、ジェラシーを覚えました。 クリックすると元のサイズで表示します
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地域における雇用と森林  社会

森林行政の無策と地域振興、外資による森林買収などに強い関心を持ちながらきて、今、内閣審議官・梶山恵司氏の「日本林業はよみがえる 〜森林再生のビジネスモデルを描く〜」を読みつつ、やや総合的なバランスの取れたビジョンがでてきた、という感じがします。
というのも、一方で、ヨーロッパの伐木・林道開設・運材などの技術や考え方を別ルートで聞いていたせいもあります。

森林王国・北海道で(本州もむろん)はやはり、地域の雇用は森林と林業でになう考え方は正しいという想いを強くします。ドイツの森林クラスターの就業人口が100万人というのは驚かされるし、こと森林バイオマスだけで10万人を越える。日本は全国ベースで林業従事者が4万人台というときにです。

また、オーストリアの外国貿易のトップを、木材がエレクトロニクスに抜かれたのが、2004年だという話にも驚きます。

いろいろ、ヨーロッパの林業技術と資源を使い切るカスケード利用を知るにつけ、わたしたちはなんと甘ったるい取り組みなんだろう、林業行政は何をリードしてきたのだろうか、と考えてしまうのです。挙げ句、車を売ってその代わりに国内の第一次産業は、スポイルしてもいい、という考え方は根強い。

しかし、外資系が日本の土地をあさる、特に中国が目を付けるのは、外人にもオープンにされ資産維持にもってこいのため(所有権が先進国の中でも特に強く保護)ですが、そのさらにもとは、国のセーフティネットを支える「公共財」という認識が日本に薄かったせいでしょう。

国交省と林野庁の外資系の売買実績が発表されましたが、なんだか少ない感じです。しかしそれは国土利用計画法の届け出から算出されるモノでしょうから、日本国籍のエージェントが介在すれば不明になるわけです。あまり意味はなくなってきているのでしょう。

むしろ、放射能に汚染された日本の土地なんか、持っていても仕方ない、という人気の下落はないのか。制度整備がまったく追いつかないのなら、この際、風評を逆手にとろうではないか(笑い

話は飛びました。「日本林業…」は森林ボランティがしずかに資源を考えてみるにはよくできたテキストではないか。そんなことを考えながら、後半に行きます。
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芥川賞を読む  林とこころ

第144回芥川賞を受賞した西川賢太の「苦役列車」を、朝晩の往復の電車で読み終えました。1200円の映画、というところか。この西村氏、ダメ人間のヒーローだとか。

本の帯には「平成の私小説作家、ついに登場」、とあります。わたしより
一世代以上若い、思春期から青春の孤独、絶望、窮乏、自堕落を自認する生活は、ほとんど実話をちょっと脚色した程度らしい。ダメ人間振りがタップリ露呈されます。

私小説といいながら、無縁社会、希望すら格差がでてしまった社会の
社会的ドキュメントのようなジャンルだとも言え、わたしは、かの、
便所メシの少年等を連想しながら読みました。

便所メシはいつか、出口があるかもしれませんが、苦役社会は、貧しさと争いと不適応の再生産が延々と続き、末期はホームレスにいくような、
くだりのスパイラル構造。希望すらない、という日本の底辺の現実。その現実をくぐってきたヒーロー作家。その肉声がyoutubeにあります。

そのyoutubeをいくつか見ましたが、NHKのこれ↓が一番「品」がいいです。

http://www.youtube.com/watch?v=BC6kJ8OHMa4

滅多に小説を読まなくなったといいながら、はじめて浅田次郎や
山田詠美を読んだときの印象には、流れる美しさがあり驚きました。
本当にうまい。泣くまい、とおもいながら浅田二郎には何度泣かされた
ことか(-_-;)

その点、西村賢太はそれとは違うエログロ、悪口雑言ありの、まさに
意図的なのかもしれないガサガサが一杯。(娯楽小説としては前2者
に軍配はあがるでしょうか。)

それと、昭和の初めにつながるような妙に古風な言い回しが、
かなり出てきます。そこが、現代のがさつさばかりを描いてるんじゃ
ないんだよー、というような、変り種の味付けにもなっている、、、
ような気がします。不思議ですね、文体って。

以上、雑感でした。
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