勇払原野のソウルフード  林とこころ

勇払原野。

札幌と太平洋を結ぶ低地の南端にあるこの一帯のシンボルが、クロミノウグイスカグラという和名を持つベリー「ハスカップ」。不老長寿の果実などともてはやされてきましたが、今は「機能性食品」というまたちょっと毛色のかわった評価の健康食品として、静かにクローズアップされているみたい。

一方、ハスカップの国内一大自生地「勇払原野」は、その立地のよさが北海道の2次産業の拠点・苫小牧港の開発を呼び込み、原野を掘り込みながら残土で工業用地を作るという方式が成功して、いまや、道内貨物の半分以上をここで賄うようになりました。

がその影で、次第に自生地を減らしてきたのがこのべりー「ハスカップ」でした。地味な隠れた人気と、保全のギャップが妙に目立ち始めたのが、天然のハスカップです。メジャーに成っている加工品は栽培され生産されたハスカップで、天然の自生地は、そのオリジナル。

いささか懸念されるのは、ハスカップの味を知っているものもこれから段々減っていくのではないか、ということです。先日、高専の0歳の学生40人余りに食べたことがあるか聞いたら4人ほどでした。栽培品種にはない、渋み、苦味、強烈な酸味など。どうやら、あのネガティブな味の中に健康に役立つ成分はあるらしい・・・。

前置きがえらく長くなりました。ハスカップの自生地であるここの住民として、ハスカップのことをもう少し記録しておきたいと思い立って、昨年から自生地の一部をサンクチュアリと勝手に命名し、枯れ始めた現場をGPSでフォローするなど、ちょっとした試みを始めました。今年は、ハスカップに古くから関わったきた方々や栽培で身近に付き合っている方々から、ハスカップのオーラルヒストリーを伺うことにしました。

ハスカップを擬人化し、真ん中の主役に仕立てて、その周辺を人間模様で埋めてみようというわけです。まず数万本の移植を手がけてジャムとワイン作りを始めた旧苫東会社のAさん(95歳)、厚真町でハスカップ農園を営むYさん、栗山町の著名な研究所でハスカップの研究にも携わったSさんなどにお話をお聞きし、今日9/23は、自生地の弁天に戦後開拓に入り、開発計画で買収に応じて錦岡に移ったKさん(86歳=女性)に電話で話を聞きました。

わたしは何をやっているのだろうか、どうなるのだろうか、今はまだなんともいえませんが、この小さなプロジェクト「ハスカップとわたし」はいずれNPO苫東コモンズからブックレットとして発刊できるのではないか、そんな手応えがすこしですがあります。
さあ、本当はどうなるでしょうか。(笑いクリックすると元のサイズで表示します
雑木林&庭づくり研究室
http://homepage3.nifty.com/hayashi-kokoro/index.htm
NPO法人苫東環境コモンズ
http://homepage3.nifty.com/hayashi-kokoro/commons00.html
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