林が再生するのに立ちはだかる壁  林とこころ

日曜日、先週に続いて今季2回目となる「ホッキとフキノトウのかき揚げ」をした。

ホッキは家人が午前中に店で確保したので、残るはフキノトウだった。

前回は家から1kmほど北の人里で採れたが、今回はさらに数百m行った

ところへ。そこにはまだ雪が残っており、雪線そばでは若いつぼみも

たくさん採れた。高速道路の北側のその一帯は小高い尾根筋があり、

写真左の如く広く雑木林が広がっていて、一部で風倒木処理のような

伐採も行われていた。尾根に登って伐採された切株を見て回って驚いた。

ナラのおよそ半分は萌芽が認められたが、すべてがことごとくシカかウサギの

食害を受けていたのだ。


これでは萌芽枝が伸びても樹木として再生は困難が予想され、果たして林と

して復元するのか、危ぶまれる。植苗病院周辺、新千歳空港周辺などのような、

旺盛な萌芽更新とは程遠い。国道234号の勇払川を渡って遠浅に向かう際の

国道とJRに挟まれたエリアも、萌芽更新が盛んでもうすぐ林になる。ナラ

などの広葉樹林は、萌芽更新をして3,40年で伐採と再生を繰り返す。胆振で

行われてきた「低林作業」の大原則どおり、きれいに皆伐して一斉に更新

させないと成功しないのか。極端に言えば、シカたちの食害をものともしない、

高密度の、「どうだ参ったか」というほどの「勢いをもった更新」を

つくらないといけないのか。シカなどの食害が目立たないほどの再生を創れ、

ということか。

陽だまりの切株に座って、安定的な、繰り返すことのできる更新と再生に

思いを馳せた。自然とはそういうことか。


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雑木林&庭づくり研究室
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タグ: 里山 再生 食害

インダストリアルパークと女性  林とこころ

北大のK先生とともに、韓国から留学中のS先生を苫小牧西港のエリアと苫東に

案内した折、あらかじめ予約してもらった苫東柏原にあるJファームの

「カフェ・ピリカ」で昼食した。カフェは女性のお客を中心に、ほぼ一杯

だった。メニュウはチキンソテーとスープとサラダ、そしてドリンクで1200円。

いい感じである。殺風景であるはずの団地にあって、なんという優しい光景で

あろうか。


 このインダストリアル・パークのマスタープランができた昭和46年ころ

鉄鋼産業用地とみこんだエリアが、産業用地であることをやめて、これからは

野生生物、とりわけ絶滅危惧種の野鳥たちをも包み込む遊水地になることや、

臨空性をもった柏原などのエリアが、再生可能エネルギーの太陽光パネルで

埋まってきていること、そして機械工業に交じって野菜工場が進出し、

スマート・アグリとかトリ・ジェネレーションなどという世界に染まっていく

とはだれが予想しただろうか。



 あえて言ってみれば、鉄のような「男型産業」がやわらかい「女性型」に変化した

といえないだろうか。そしてビジネスとして成り立って海外からの視察者も後を

絶たないという。

 帰りしなの車中で韓国のS先生は、売れ残っている産業スペースはいつごろ完売

できるとみているか、とわたしに聞いた。苫東での仕事から全く離れている身には

門外漢になると知りつつ、残りは3000ha以上あるから、当初の鉄鋼や機械産業が

遊水地やソーラーや野菜工場に変わったように、未来のワイズユースのために

step by step 残しながら売るだろう(そうあってほしい)、そして「残りものの

土地と環境」は将来への宝・ギフトだと思うと、たどたどしい英語で答えた。

もちろん雑木林込みである。雑木林はもちろん女性に親和性が高い。


 さらに、コモンズの概念はこの風土を持続的にかつローコストで運営して

いくために重要かつ不可欠だ、と付け加えた。「K先生はどう思います?」

と振られたK先生は 「same 」と答えて笑った。ふだんは全く使うことのない

英語で頭は疲れたけれど、コモンズのアイデンテティをあらためて考え決意する

とてもいい時間になった。


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