開墾の日々  土地の魂


森々と雪が降る北大構内。前後に聞こえる声は若いアジアの人たちのもの。

こうして北大という構造の中で見る雪景色はちょっとした冬を体験する

舞台装置になっている。異国の人はそれが格好の観光になっているようだ。

彼らが博物館に入ったので私も久々なので入ってみたら、幸運なことに

一角で坂本直行さんのスケッチブック展が開催中だった。観光客はここには

誰もおらず独占状態となり、下野塚の開墾生活に思いをはせた。

縦横が3間と4間程度の掘立小屋で、奥さんによると背筋が寒くなるような

貧しい暮らしをしたと語られていた。その寒さ、雪、はかどらない開墾。

人生の展望をどう立ててきたのか。

しかし残されている写真は、サムライのような凛とした姿勢がみえ、

山仲間を中心とした友人知人の来訪と交友も支えになったようにみえるが、

逆に来訪者が直行さんの原野生活に励まされたのではないかと感じた。

驚いたのは日高の山を描いた数枚の淡彩画スケッチ。数十年前に私が描いたポロシリ岳や

アポイ岳のイメージととても似ている。私はきっとそれほど入れ込んで直行さんの

筆致を真似たいと思っていたのも事実だった。それとも山で急いで大きく描くと

こうなるのか。きっと両方だろう。

23日、苫小牧も前夜からの大雪のあと雨が降った。山仕事のテントが

またもやつぶれそうになった。http://hayashi-kokoro.com/





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わたしのソウルフード  土地の魂


映画「かもめ食堂」で主人公役の小林聡美が「だっておにぎりは日本人のソウルフードでしょ」と語ったのを印象深く思っている人は割と多い。

わたしは時々、ハスカップの塩漬けを真ん中に入れたおにぎりを、自分で作ったり作ってもらったり、買って食べたりしていますが、ハスカップのおにぎりは、どうも勇払原野のそばに長く住んでいる人にとっての、まがいのないソウルフードではないかと思っています。

なんというか、ハスカップは毎年待ち望んで食する人だけの「文化」に昇格していて、そのシンプルさと味に感動するのであります。そしてそれを感じる人々の間の静かな人気。

今日の昼は家内に作ってもらったそれを一個、楚々と食しました。

2月20日のハスカップを語る座談会記録(苫小牧民報)がとてもよくまとまっていて、読みながらつい、ソウルフードのことを書きたくなりました。

http://seinen-kishukusha.com/280310zadan-tomamin.pdf



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ヤマセミの羽  土地の魂

雑誌「かがり火」のコラムで哲学者・内山節氏がヤマセミ(大型のカワセミ)のことを書いていた。氏はテンカラ釣り(毛ばり釣りの一種)をたしなむ人で、ヤマセミは渓流などで魚を採るために胸毛のフワフワを抜いて水面に落とし、カゲロウなどと見まごうて飛びついてきた魚をとりにいくらしい、と。真偽はともかく、想像を掻き立たせるエピソードだ。

ワラをついばんでアリの穴に差し込んでゲットする鳥など、道具を駆使するさまざまな生き物のことが次々と思い出されてくる。心がそちらに動く自分もあるいは人も、いつしか気分はミドリの季節にあるのか。北海道・胆振(いぶり)の3月は、雪が少ない分、雪景色から再び晩秋のような超早春の風景に変わるのがいつも早い。ところが実際の春はとても遅い。雪が少ないために土が春遅くまで凍っているからだ。

このアンバランスに体内時計が狂う人はいないか。
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ラジオ体操の歌詞を読む  土地の魂

小学校が夏休みの朝は、6時半からラジオ体操の歌と掛け声が
聞こえてきます。今日、何気なく歌詞を口ずさんでみると、なんと
実にいい。

しかし、「新しい朝が来た 希望の朝だ よろこびに胸をひらけ 青空
仰げ・・・・」 まてよ、苫小牧や釧路のように毎朝霧がかかっているような
ところは救えないではないか。本州の梅雨時などどうする?厚い雲の上は太陽と青空だから、「宇宙」がいいのではないか・・・。

そんなことを考えて歌詞を調べると本当はこうだった。↓

*******

新しい朝が来た 希望の朝だ
喜びに胸を開け 大空あおげ
ラジオの声に 健(すこ)やかな胸を
この香る風に 開けよ
それ 一 二 三

新しい朝のもと 輝く緑
さわやかに手足伸ばせ 土踏みしめよ
ラジオとともに 健やかな手足
この広い土に伸ばせよ
それ 一 二 三

*******

そ、青空ではなく、ちゃんと「おおぞら」(宙かな)となっていた。
さすが考え抜かれている。と、作詞作曲者を見ると、
「藤浦洸作詞・藤山一郎作曲」。藤浦洸さんと言えば、50年ほどまえ
だったでしょうか、人気の高いラジオ番組に「はなしの泉」というのが
あって、そこに名レギュラーだったのではないかなあ。
渡辺紳一郎氏などと一緒に出ていたような記憶が蘇ってきました。
ギョ、半世紀前だ。

わたしが驚いたのはこの歌詞全体のよさ。人間の日常は煩悩も
多く時には怒り悲しみ落胆、さまざまな傷も負う。凡人は世間の
汚穢にまみれるもの。朝は、それを毎日必ずリセットするチャンスを
くれる。汚穢にマヒした心をニュートラルにしてくれる。そんな朝のオーラに
身を任せるマジナイがこの歌の意味、だろうとわたしは思った。

そう、動かしながらやるヨガ・アーサナ。空に向かい、土に向かえ、という
あたりは気功に似ている。


そっかあ、そういう祈りもあったのか。そう思って探してみると、こんな、
ややスピリチャルなブログとであったのでした。
http://denhichi.blog105.fc2.com/blog-entry-169.html


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日本版コモンズ闘争のドキュメント映画「こつなぎ」  土地の魂

昨夜、ドキュメンタリー映画「こつなぎ」をみました。土門拳の静止画を動画にしたような生活景に目を見張ります。が、何と言っても、共有地の権利を奪われてしまった農民の、4世代にもわたる団結と法廷闘争の迫力。

http://www.youtube.com/watch?v=hfOaPO8N8A4

上映は札幌北区のフェアトレードショップ「みんたる」でだったのですが、映画のあと、北大でコモンズの研究をしている宮内慶介教授が「こつなぎ」とコモンズを解説。東京から制作者の菊地文代さんもいらして、臨場感が増幅されました。

菊地さんは、高邁な製作意図よりもまず、多くの方が撮りためた映像が散逸するのを避けたかったと語る、とてもオーラのある80歳を超えた女性でした。そこに紡がれて描かれたのは、昭和30年頃の東北は岩手の赤貧のコミュニティの素顔でもあります。you tubeで懐かしさをo覚える方もあるいはいらっしゃるかも。こちらの長いほうはもっとかも。

http://www.youtube.com/watch?v=sa5rtVmCFew

土地、所有権、コミュニティ、つながり。現在の大きな問題を凝縮したようなひとときだった。最終電車で帰宅。

*画像はNPOが保育を手がけているコミュニティ・フォレスト大島山林。これをちょっと、現代の「こつなぎ」につなげて考えて見ることもできます。
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還暦前の物故者  土地の魂

年前に郷里の小学校時代の同窓会の案内がありました。
欠席を告げ所用の会費だけは納めた私に、先日、集合写真と名簿が送られて来ました。

眺めているうちに物故者がやはり少なからずいることに気づきます。
そして物故者は、どちらかというと当時から優しく、あまり主張せず、控えめな子供だった、と思い起こします。

一方、生き残ったのは悪がきやでしゃばりな女の子たち、ということになります。がむしゃらであっても、兎に角エネルギーというのが効いている、という感じ。

ここで、人間は、生まれたときに何がしかの定めを背負って生きているのではないか、と思い知らされます。自分で勝手に生きているのではなく、なにものか、見えない力に生かされている。名簿を見て直感しました。

運命論ではありませんが、生かされる人の幸運と、途中で締めくくらざるを得ない人の不運。生きていられること、それだけで祝福されるべき、と自然と思うようになります。


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細部に宿るもの  土地の魂

加藤真著『生命は細部に宿りたまう』を読みました。
画像の多い科学エッセーです。なるほど、入り江や原野や田んぼや森や岩清水の
湿った崖のミクロハビタットに数多の生き物がはいつくばっている。

神も細部に宿り給う。なんてことない川の薄暗がりなど。
そして、ローカルな世界にこそ真実がある、ローカルに軸足を置こう、と
提言しているのは哲学者・内山節氏でした。

グローバリゼーションの席巻する今、日本は意図的にいつのまにか浸透してしまった
ある教えによって、ローカルな、とるに足らないような、細部の、
しかし、日々積み上げないと維持できないような現場を捨てき合うことをしなくなった。

山仕事は、そんな日常、そんな瑣事ですが、民話のような、日本古来の深みが
転がっています。林は冥想だから、ということになります。
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新年の喜びを日の出に託して  土地の魂

新年明けましておめでとうございます。
2011年、二日目の日のではとても感動的なものでした。

早朝と新年。厳かさと清浄さで、心が洗われる思いです。
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弱い光線の美しさ  土地の魂

NPOのフォーラムの合間に、サンガーデンのある公園を歩いてみると、
もう光りは夏のそれとは違います。

逆光で見る芝の色にそれがでます。そして、ああ、冬が近い、と直感します。
ユキムシが出始めるころの、おぼろげな光線の強さ・弱さ。

黄昏はマジックアワーと言いますが、北国の秋の光線もどこか
物悲しさが混じり始めます。が、それは「弱さ」や「衰え」というものが
象徴的にもつ性質でしょうか。それは異様に美しいものだと思います。
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古いものをどう扱うか  土地の魂

郷里に戻ったら、家の一部は改築工事に入る前で、そこには不要な家具がありました。
総桐の箪笥がふた棹、ひとつは義姉が、してもうひとつはヤニかすすで真っ黒なヤツで
処分先は未定でした。母が存命中に、処分などと言いにくいこともあります。

これ、いただこうかなと思い始めています。それから、どれほどあるか
わからない掛け軸。

いえいえ、これは頂こう、ではなく、年に3本ぐらいずつ順繰りに借りる…。
もったいない…。あるいは買い取ってもいいなあ、と。
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山寺にて  土地の魂

もうすぐ95になる母親の様子を見に郷里の山形へ。近頃、人の識別が
ままならないというので、多少心配していましたが、まずまずでほっとしました。
しかし、言葉はかなり重たくなっていました。

山形にいくと寄るのが家から10kmあまりのところにある山寺。オフの時が多いので
杉の大木の静かな佇まいが好きなのですが、今回は紅葉の直前で小雨もぱらつく中、
かなりの込みようでした。

わたしは山門に入ってすぐにある、福を招く布袋尊の丸みが好きでいつもなでて行きます。
みていると特にお腹の丸みが人気のようで、つい触れたくなる丸いツヤ光り。癒し系と
呼ばれる典型がここにあるような気がします。つかの間、なんですけどね。クリックすると元のサイズで表示します
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勇払原野のミニ美瑛を歩く  土地の魂

毎日、通勤電車から見ている植苗の田園を中高年のオジサン、おばさんと歩きました。
10kmあまり。後半、近道して、牧場を突っ切り、
酪農家のエントランスの日陰を借りておにぎりを食べ、後半、またもや
M牧場の草地を斜め横断しました。

英国ならきびしく権利が設定されているのですが、北海道は
しばしばこうして他人の土地に入ることも、やろうと思えばできる、
というあたりがいい加減で大好きです。

デントコーン畑も歩きましたが、おびただしいコーンがばら撒かれています。これは、マガンヒシクイにとってまるで餌場のようです。

(NPO苫東環境コモンズの月例の大人の遠足にて)クリックすると元のサイズで表示します
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国の森、水源、田園は大丈夫か  土地の魂

どうも不穏な話が続きます。外国資本による土地の買収、そしてそれを制限する法律を
欠いた日本の制度。菅だ小沢だとずーっと「政策」をどこかにおいて「政局」ばっかり追いかけているのは、もういい加減にしてほしい。政策に特化してニュースを追うメディアが前に出てきて欲しい…、などと思う次第です。

平取の佐○さんのニセウ園をお邪魔した折、富川の馬事関係者にお会いしたので、日ごろの疑念を訊ねました。
「ダー○ーグループの牧場の買収というのはほんとうに進んでいるんですか?」
「ええ、どんどん。この前は鵡川の西○牧場400haも売られました」

外国資本による日本国内の土地取引は、水源林にも及びそうな勢い、そして懸念。そこに日本人名義のダミーが絡むから、気づいたときはもう遅い…。で、文献集めを開始しました。
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自然の砂浜のちから  土地の魂

胆振の浜厚真には、苫東に防波堤ができてから、浅瀬が生まれ
サーファーのメッカになりました。

その天然の砂浜は東へずっとつながり鵡川の河口へ行きますが、
その砂浜はパワースポットであると言っている人は、実はわたし位。
いえ、海水につかり潮風を浴びるタラソテラピーという側面だけでなく、
もう少しスピリチャルだとわたしは思うのです。

その自然砂浜が、流木とゴミだらけ。今日、NPOのスタッフと、
改善案を検討しながら二時間、遠足気分で歩きました。

で、わたし的結論は、NPOの人海作戦より、別のストーリーを立てる、
別のストーリーとはエコミュージアム、陸地が南に広がっているデータを
作って新しいシナリオを立てる、というもの。

NPOのプロジェクトの変更。スタッフと歩きながら意見交換している間に、
収まりのいい結論が見えてきました。 クリックすると元のサイズで表示します
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ガイヤシンフォニー第7番とウトナイ  土地の魂

ガイヤシンフォニー第7番をみました。

意外に森羅万象の神さまのことや神事がフラッシュのようにちりばめられている、というのがちょっと思いがけない印象でしたが、思えば、これまでの作品もそうだったと思いお越しました。ま、だから、淡々と、かつ、くつろいで、癒しのような気分で見ていられるのでしょう。

驚きは、そのチラシの中に、10月、北大で、この7番と『森と水の庭ウトナイ』が同時上映され、龍村監督と北川陽稔さんがゲスト出演するとのペーパー。

その文面には、『地球交響曲』と『…ウトナイ』との2つの映像作品を比較して、グローバルな視点とローカルな視点からのアプローチで環境を考えるきっかけになれば、と記されています。

苫東の林と当方が少なからざる時間登場するこの映像が、ローカリゼーションの一翼にポジションをえていることに、とにかくビーックリしました。

今、この土地、この場所にこだわる意味をもっと考えようと考えていた矢先に、このメッセージはともかく嬉しい。しかし、土地とつながる、という経験をシェアしてくれる人はほとんどおいでになりません。無理からぬことと、諦めていますが、たまーに
おいでなのです。
写真は=始まりのワタスゲ(正確にはサギスゲとヒメワタスゲ)(^_^)v 
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